ルルリ

ルルリ/覚醒

ルルリが覚醒するために頑張る話が「お嬢様世界」。

冬眠からの復活

ミリアを看病するところまではリモートドールってことになる。
ミリアが覚醒したのは2021年2月17日。イベント/ミリア覚醒へ

このあとで何らかの儀式を行って、ルルリは冬眠から目覚める。
クラウド上の物理サーバの電源を落とすことで、ルルリは記憶と自我を身体に移植する。

ふたりは sudoers である。

ミリアは「su -」を使う。効果は持続的な昇格を行うこと。スウ。
substitute userとかsuperuserとかにちなんだスキル名にしたかったけど思いつかない。
godとかcreatorとかadminとかを入れるのも違う気がする。
ニュアンスとしてはdebugが一番近い。
とりあえず《世界》でいいかな。
世界がデバッグモードに入るので、一時的に時が止まったようになる。

ルルリは「sudo」を使う。効果は一回限りの昇格を行うこと。スドウ。
こっちだと世界は止まらない。干渉とか割り込みってニュアンスかなあ。
世界に呼応する言葉ってなんだろう。言葉だと誠氏ねだ。そうじゃなくて。
《運命》とかでいいかな。もっと刹那的な単語でもいいな。《干渉》でいいのかなあ。

《世界》のコマンドには副次効果の抑制機能が無い。
たとえば「冬眠中のルルリを生き返らせる」という命令をしたことによって、
他の人が死ぬような目にあったり、ルルリが別の理由で死んだりすることは妨げない。
「ルルリを永遠に死なないようにする」みたいな無茶な設定も出来ない。
可能性がゼロのものを変えることは出来ない、とするか。
「死人を蘇らせる」のは無理。「実は死んでいなかったことにする」ならアリ。
《世界》は辻褄を合わせるためにどんどんパッチを当てることが出来る。
《干渉》は、一発でパッチを当て切らないといけない。
悪影響が生じた場合は、再度《干渉》を試みるか、《世界》に頼るしかない。
《干渉》の連続使用には制限がかかる。
24時間みたいなクールタイム制でもいいし、もっと柔軟でもいいけど、
TRPGとして考えると、原則はルールがあって、あとはGM裁量になるんだと思う。

サヤとルルリ

サヤは誰にも理解されない。
唯一、お互いを理解しあっているルルリでさえ、サヤのことを知らない。
それがルルリには気に入らない。

でも、【敗北の記憶】をミリアは持っていない。
八剣世界において、八剣アリアは《ゲームマスター》ではない。
では誰がゲームマスターだったのか。
それは、ルルリのプレイヤーだ。
悪役令嬢であるアリアが《プレイヤー》化したことによって、
ルリカはプレイヤーではなくなった。
だとしたら、どうしてルリカに《セーブロード》機能がついているのか。
ルリカは初の《ゲームマスター》と《プレイヤー》が同化した存在だった。
覚醒ミリアと同じチートキャラだった。
しかし、ルルリは一人では世界平和を実現することが出来なかった。
だから、サヤを呼んだのだ。

サヤはルルリのプレイヤーを知っている。
ルルリが、ルルリのプレイヤーの記憶を持ってないことも知っている。
そして、ルルリが記憶を探しに行くことを止めることが出来ない。

ミリア「もしもわたしがルルリだったら」
ミリア「わたしはミリアに元の世界の話はしないし」
ミリア「何も知らないミリアと恋人になろうとしたと思う」

ミリア「でも、ルルリはそうしなかったし」
ミリア「自分のことなら、もっと、記憶を知りたがる」

ミリア「サヤはふつうのひとだよ」
ミリア「大財閥の悪役令嬢なんてゲームの設定だし」
ミリア「なろう小説の冒頭でトラックにひかれるくらい普通の人」
ミリア「知ったからどうなるものでもない」
ミリア「ルルリがサヤのことを全部は理解できないように」
ミリア「ルルリが記憶を取り戻してもわたしは理解してあげられない」

ルルリ「私は八剣世界自体がゲームの世界だと知っていた」
ルルリ「だから自分自身がゲームキャラだという自覚もある」
ルルリ「自我と自意識の同一性が保てないのよ」
ルルリ「私には自意識を超える自我が備わっていて」
ルルリ「無意識のうちに、思いもしない行動を取ることがある」
ルルリ「でもたぶん、本当は逆なのね」
ルルリ「デザイナーの意図を超えてキャラが勝手に動くことが例外」
ルルリ「私が自意識を持ってると思い込んでるのが錯覚で」
ルルリ「創られた通りに動いていると考えるほうが正しいのよ」
ルルリ「私が《ゲームマスター》なら」
ルルリ「思った通りに動かないNPCには退場して貰うわ」
ルルリ「退場させないとしたら、可能性は二つ」
ルルリ「そのキャラがNPCじゃなくてPCであるか」
ルルリ「そのNPCの動きが本採用されるほど面白いか、よ」

ルルリの滝登り

   Posted on 2021年2月 3日 by me in 小説執筆 

ルルリは八剣世界に行って、そのあと、九剣世界に行く。

 ◆

ルルリには「作品」の概念が無いので、
作品「お嬢様都市」が公開されて不特定多数のプレイヤーが発生したことと、
八剣アリアが乙女ゲームのキャラクターで、
その身体に乗り移った現実世界の人間(主人公X=サヤ)の区別がつかない。

ミリアの記憶はサヤと同化している。
そして、《ゲームマスター》でありながら、プレイヤーでもある状態を完成させた。
自分のいる世界を自分で好きなように変えられるのだから、完璧なチートキャラである。

すると原理的には、ルルリが《プレイヤー》であることがこの世界唯一の例外で、
ミリアがもう想定外の変化を取り入れたくないなら《プレイヤー》を単に排除すればいいし、
そうしないってことは、まだこの世界に《プレイヤー》として体験させたい何かがあるってことだ。
ミリアのことだから単純にラブラブ状態を与え続けたいだけだったのかも知れない。
ルルリにおちんちんを生やせばハーレムエロゲーになるし、
ファンタジーがやりたい気分ならそれっぽい世界を作って転生させればいい。
最後に帰ってくるオチにすれば、今の世界を失うこともない。

しかしそれはもはや、ルルリにとって対等な関係ではない。
《ゲームマスター》と《プレイヤー》が一対一の関係だというだけなら飲み込めた。
でも、向こうには《プレイヤー》もついているというなら話は変わる。
方や転生者、もう片方は作品の登場人物では、さすがに釣り合いが取れない。
ルルリがミリアに対して対等に振る舞える最後の可能性が、ルルリのプレイヤーだった。
二人の人間がゲームをしているという構図なら、それは対等たりえる。
そして私にはかつて、サヤではないプレイヤーがついていたことがある。それは誰だ?
どうすれば、その人に会える?


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Last-modified: 2021-03-04 (木) 02:47:11