水上都市エピローグ。

   Posted on 2021年1月13日 by me in 小説執筆 

ゴールとしてはしっくりくるけど実現させるのが難しすぎる。

 ◆

暫定回答。

天導軸の最後は、ルルリvsミリアだ。
・庶民が自律して富豪を管理出来ないとダメ
・それを実現するには三剣家への狂信が邪魔
・三剣家無しに自律できる庶民は南部の人間だ
・よって、枢里を完成させるには、
 ・狂信者たる枢里社員らの除外
 ・信仰の対象たる三剣家のお嬢様の除外
 を要する。

三剣枢は枢里の終了(段階的廃止)を宣言する。

ルルリは枢里の移転を掲げる。
ミリア「まさか、やっぱり北海道に行くの?」
ルルリ「いいえ。私の『島』に行くのよ」

越前海岸沖に水上都市を建設。
人口3000~4000人で暮らせる20の群島だ。
ここにはルルリのシミュレーションデータと、ルルリラボの研究成果と、
枢里が今まで培ってきた自給自足ノウハウが込められている。

水上への居住権と引き換えに、
三剣家は枢里農地全域を特殊法人化して鶴城市に使用を委ねる。
鶴城市ないし特殊法人は雇用を行い穀物等を生産する。
これで、北部25000人ぶん、南部45000人ぶんの食糧が供給できる。
鶴城市本土に残った人口は9万5千人。
もともとの食糧自給率が2万/16万5千たる12.12%に達していれば100%になる。
よって、これはたぶん余裕で達成できる。
300ヘクタール相当の住宅地も特殊法人の元で公営住宅に準ずる建物になるか。

商業地区はセリカママが起業家の面倒を見ようとしていたが、
市街そのものを任せられるほどの人材は発掘できず。
かといって大企業に持っていかれるのはシャクでしょうから、
根気強く挑戦する若者を探し続けることになる。
セリカ「南部の若者1000人を集めた組織に市街地を任せるわ」
とか言って大騒ぎになってもいい。

南部住民はここから「真の自治」を目指さないといけないわけで、
三剣家にこれ以上頼ることも出来ない。その未来は作中では描かれない。

水上都市「枢里」は、当面は鶴城市枢里として存続。
枢里側の要望としては、「枢海道」として都道府県の一つとして独立。
国は暫定措置として「枢里市」としての独立を提案し、これを受諾。

1区は256ヘクタール。1.6km四方だ。
畑の問題が解決出来れば、1区は64ヘクタール(800m四方)に縮小できる。
平屋にこだわらなければ、36ヘクタール(600m四方)でもいけるかな・・・。
あまりにも狭すぎるとストレスたまりそう。

水上都市はエピローグだとしたら深い設定は必要ない。
落としどころとして納得できる水準まで書きこまれていればいいことに。
まあ、その後の話が読みたくなる気もするけど、それはそれでいい。
観光もしやすいし、ドローンも絡みやすいな。車の普及は絶望的だな。
発電は、洋上風力とか、相変わらずの太陽光とかになる。地熱は選べない。
離島に電気を送るのと同じような仕組みにならざるを得ないのかも。
移動も、桜島みたいに10分で着くような船を用意する感じにしかならなさそう。

消費電力を下げるのは無理だしなあ。富嶽は30MWらしい。3万人ぶんだ。

海上都市、洋上入植。うーん。何がいいかな。
琵琶湖がベストなんだけど無理だろうなー。若狭湾で手打ちにしたってことか。
1.6km四方の畑に、800m四方の居住区。前者は揺れようが関係ない。

枢里の春プロットは、すべてここに向けての伏線になってないといけない。
ルルリは体験入居によって、「島」が作れることを確信しないといけないのだ。

そして、越前海岸に橋を架けて「アクアポリスII」を設置する。
これは1ヘクタールの、いわばミニチュアだ。
ここに畑とユニットハウスを設置して、実際に「暮らせる」環境を整える。
枢里のシステムが乗っていて、備蓄もあり、体験入居も出来る。

今の調査能力では、ここまでしか示せない。
ルルリ「水上都市が完成しました!」
ミリア「みんなで移住しよう!」
まで行ければ、ふわふわとしては成功だし、次にも繋がるのだが。

売却のほうは描写できるか。

・農地全域だけを国に対して時価で売る
・耕作放棄地にならないよう、働き手(2000人)の確保を待つ
 ・大規模集約が済んでいるので条件がいいから募集すれば来るはず
 ・南部が政治力を効かせて優先的に採用されるようにしても問題ない
  ・タケルやハヅキは南部住民として恩恵を得て暮らしても良い
・住宅地と商業地をそのまま残して使えば、枢里は輸入で生きていける
 ・食べるものがすべて北海道とかの物になるだけで生活はほぼ変わらない
 ・南部に対して啖呵が切れるギリギリのラインが「農地売却」まで

   鯖江市の最新基準地価は平均3万2710円/m2(2020年[令和2年])

なので、4000ヘクタールは4000万m2であるから、農地は1兆3084億円になる。

   市街地農地の価額は、宅地比準方式又は倍率方式により評価します。
    宅地比準方式とは、その農地が宅地であるとした場合の1平方メートル当たりの価額からその農地を宅地に転用する場合にかかる通常必要と認められる1平方メートル当たりの造成費に相当する金額を控除した金額に、その農地の地積を乗じて計算した金額により評価する方法をいいます。
   整 地 費
   整地を必要とする面積1平方メートル当たり
   700 円
   土 盛 費
   他から土砂を搬入して土盛りを必要とする場合の
   土盛り体積1立方メートル当たり
   6,900 円

$ 4000*(32710-700-6900)
100440000

なので、全部の土地に盛土したとしても(必要無いと思うけど)1兆円は下回らない。
枢里はこの資金で領海を購入することになる。

   福井県敦賀市の敦賀港と福岡県福岡市の博多港を結ぶ定期貨物船航路に7月1日、新たに「とかち」(全長約168メートル、総トン数9858トン)が就航

苫小牧で食糧生産して敦賀まで運ぶ作戦も引き続き有用。

作戦a1. 南部の土地のみを売却、枢里45000人は食糧を(苫小牧から)輸入する
作戦a2. 南北の土地を売却、枢里70000人は食糧(同)を輸入する
作戦b. 水上都市に枢里70000人が移住する

八剣世界では、三剣グループ社員(枢里相当)は全員北海道に疎開した。
琵琶湖は猛反対にあって頓挫した。

ふわふわ世界におけるFワードは以下のものである。
・福井
・鯖江
・越前
・敦賀

鶴城市は解体されて周辺自治体と合併した、というエンディングも悪くは無い。
豪腕市長の大合併が無かったことになって、鯖江市と越前市に戻ったのだ。
が、枢里1000ヘクタールの返還が確定しないと使えない手ではある。

セリカドーム、出島、入島は売却出来る。枢里乳業はもう無いし、出島で売るものがほとんどない。
大人通りも売却可能だろう。
しかし、西側は難しい。
病院、学校、工場、倉庫なので生活に必須だ。庭園と三剣宮は真ん中なので処分は最後。
なので住宅地300ヘクタールと、商業地768のうち半分、400ヘクタール程度は残ることになる。
農地のほうは、家屋や農機、管理システム等は売れる。

住宅地は枢里住人が保有しているかも知れない。一人あたり42.8m2だ。140万円にはなる。
ユニットハウスとあわせて500万円くらいになればいいほうか。
グローバル社会で普通の日本人として生きていきたいというなら、それでもいい。
三剣グループは残る。枢里には大企業は残らないけど。まあ工場とかは残してもいいのかな。
あんがい、水上都市の完成待ちでみんな悶々と暮らしていたりしてな。

 ◆

お嬢様都市と油田。

   Posted on 2021年1月25日 by me in 小説執筆 

7万人ぶんの埋め立て地の造成には2兆1千億円かかる。

 ◆

海底油田。
Wikipediaの東シナ海ガス田問題を読むと、二階と鳩山が中国に譲ったと書かれている。
北はサハリンプロジェクトだ。
問題はどちらも採掘としては不安定っぽいこと。数年で枯渇するとか計画がとん挫したとか。
日本の尼瀬油田は枯渇したんだな。現存する油田ガス田は新潟が有力。

北陸にも油田がある可能性はゼロではなく、良く言えばポテンシャルがありそう。
なので、海上都市と共に可能性として海底油田を示すことは出来る。鉱床も。
海底熱水鉱床はもっと南のほうに行かないと無いっぽいけど。

なので丁寧に支出を紐解いていくと、たぶんこんな感じになる。

・鉄については備蓄とリサイクルで対応する
・農地と資源備蓄については海上に相応のエリアを用意して対応する事になる。
 穀物を育てるために土が必要ならその確保も同等である。
・石油も輸入に頼るぶんは備蓄基地を持って対応し、並行して海底油田の採掘を進めることになる。
・電力としては再生可能エネルギーに移行する。
・資源のリサイクル施設やごみの燃焼による発電施設も運用する
 ・やがてごみが無くなってしまう?
・海水ろ過施設が必要になる。少なくとも水道は自前で整備しないといけない。下水処理場も同様。
・固定資産税をはじめ、日本政府に支払う日本円をゼロにすることは出来ないので、
 経済活動をまったくゼロにすることは出来ない。
 「お金のいらないまち」を原理的に実現することは出来ない。
・海に面していることが有利になるものは活用しやすい。
 ・原発もやる気になれば相性自体は悪くないのかも。
 ・スパコンの冷却なんかも出来る。
・海上都市が移動できるとすれば、これらの設定に厚みが出来る。

なので原則としては三剣製薬は主力で、スパコンを使った新薬研究も続けないといけない。
富嶽は一応国内生産だし、2020年時点のスペックは良いので、これを使わない手は無い。

・三剣製薬はもともと柱である
・スパコンも作る
・だから人工知能もやる
・スパコンを海上で冷やす
・いっそ海上に住む
・土、鉄、原油などの資源は地上から持ってきて(輸入)備蓄する
・リサイクルもする
・電力は再生可能エネルギーに頼る

ふむ。モノとか事業については筋が通りそう。
むしろ「7万人の生活」という部分が乖離してるんだな。

500丁の住宅地、768丁の商業地を海上に移設するのは現実的ではない。
100m四方が100%使えるという考え方でいくなら、一丁は1アクアポリスと言える。
だから50km2が必要な枢里は5000アクアポリスあれば実現できることになる・・・。

鹿児島県長島町は凄い。ブリの産地。農協も漁協も100億円規模だとか。

   そんな長島町ですが、人口約一万人で、食料自給率は120%を超え、風力発電や太陽光などのクリーンエネルギーを利用してエネルギー自給率も200%を超えています。

でもやっぱり人口は1万人なんだよなあ。
枢里の人口は多すぎる。人がコストになっている以上、人が少ないほうがいいって話になっちゃう。
たとえば枢里の人口が7千人なら、土地は500アクアポリスで足りるようになり、
毎月70億円必要だった赤字も7億円で済むことになっちゃう。

うーん。ミリアは支持率下げてったほうがいいんじゃないか?w

 ◆

人口7千人でデータ作ってみよう。

年齢別
・20代までは1歳あたり性別あたり30~35人とする
・40代は同50人とする
・他は同40人とする

うーん、1万人にするか。
・20代までは1歳あたり性別あたり43~50人とする
・40代は同71人とする
・他は同57人とする
これで4クラス作れる。

・1人27.7% 2770人
・2人31.8% 3180人 1590軒
・3人19.5% 1950人 650軒
・4人14.1% 1410人 353軒
・5人4.9% 490人 98軒
・6人2.1% 210人 35軒

1丁168人なので60丁必要。

・水稲の10aあたり年平均収穫量(令和2年)は、北海道550kg、福井嶺北524kgである。
・福井は米、大麦、蕎麦の2年3作なので、単純に「2年で1500kg」と考える。
 ・1ヘクタールあたり1年間あたりに直すと7500kgになる。
・一人が一日に摂取するカロリーを主食だけで取ると1kgになる。(バランス悪いけど)
 ・7500/365で、1ヘクタールは20人ぶんのカロリーを生み出すことが出来る。

500ヘクタール必要。

市街地は768丁の1/7ってことで、110丁必要としておこう。根拠は乏しい。

・農地 500丁
・住宅地 60丁
・商業地 110丁
合計 670丁

他に工業地が必要そう。

住民が直接利用するエリアだけだと170丁になり、これは13x13四方。1.3kmだ。
高層マンションに詰め込めば面積は減らせるが・・・。
コンテナハウスで行くと決めたので、密度よりも可搬性を重視してみる。
冗長化するならこんな感じか。2島が良さそう。

・1島 13x13x1=169
・2島 9x9x2=162
・3島 8x8x3=192 7x7x3=147
・4島 6x6x4=144

およそ1km四方の人口島に5000人が暮らす海上都市が2つ。農地は16x16=256が2つ。
メガネの形をしてると可愛いかも。

人工島、関空が10.68km2、神戸が8.33、中部が6.8。
670丁は6.7km2なので、空港を一個作ったと思えばやってやれないことはない。

   関西国際空港の建設事業費は、1期事業で約1兆5,000億円、さらに、2期事業では、用地造成会社施工分を含めて1兆5,600億円となる計画である。
   ■ 8. 関西国際空港(3兆4,800億円)
   中部国際空港会社の平野幸久社長は25日の記者会見で、今年2月の空港開港までの総事業費が、当初計画より約20%(1730億円)の大幅減となる 5950億円にとどまったことを明らかにした。これまでの試算より削減幅が約400億円拡大、ほぼ同規模の関西空港(開港時)の約4割に収まったことになる。
   総事業費の内訳は、旅客ターミナルビルや滑走路などの建設費が2400億円、空港島の造成費が3100億円、金利が450億円。
   1.神戸空港はこんな空港 神戸市が自前でつくって経営する市営空港で、2月16日に開港した。 神戸ポートアイランドの南沖約800mに、面積272ha(甲子園球場の68倍)を埋め立ててつくった。 建設費は3140億円。 2500m滑走路が1本。

海上都市じゃなくて人工島だけど、だいたい3000億円でつくれると考えよう。

平成の大合併で鶴城市に海岸を合併させる必要があるな。
あるいは市長と敵対するなら市を離れる結末でもいい。

モナコは2km2の国土に36000人もいるらしい。
枢里も、6.7km2で1万人ってことは、1km2あたりの人口密度は1492人だ。かなり多い。
人が住めず農地にもならない土地が無いんだから、当たり前か。

まとめると、1万人が暮らす島を作るのに3000億円かかる。7万人ならその7倍だ。
枢里の土地は670丁の7倍で1兆7855億円なので、鶴城市にしがみついたほうが安い。

   枢里の価値ってどんなもんだろう。
   福井県鯖江市(さばえし)の最新公示地価は平均3万8071円/m2
   2525丁+2000丁持ってるとすると、1兆7227億円になる。これはおおごと。

島の造成費そのものを下げる研究をすれば逆転出来るかもしれないが、
ミスったら海が汚れたり、最悪住民が全員おぼれ死ぬことになる。

それでも海に移住するメリットを用意するなら、油田を掘り当てるくらいしかない。
油田を取り囲むように7万人を住まわせる用意をする。人口5000人の島が14個並ぶのだ。
政府との交渉が求められる。政府が協力するとは限らないが・・・。
南部の食糧問題が具現化してるのなら選択の余地は無い。情勢によっては独立宣言もあり得る。

ともあれ、マクロ方向にはどうとでも風呂敷を広げられそうだ。
問題は7万人ぶんの労働が捻出できないことに尽きる。


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Last-modified: 2021-02-22 (月) 05:07:30