新ふわふわ105改2。

   Posted on 2021年1月12日 by me in 小説執筆 

鶴城市と枢里をプロローグで説明するのは必須。あとは丁寧な導入として。

 ◆

ミリア「あっというまの一週間だったね」
ルルリ「本当に。寝る暇も無かったわ」
ミリア「ずっとゲームしてるし」
ルルリ「ゲームじゃなくてシミュレーターよ」
ルルリ「無人島運営シミュ、通称【島】」
ミリア「サバイバル?」
ルルリ「いいえ。入植するのよ」
ルルリ「船で行って波止場を建てて漁業を始めるの」
ルルリ「伐採所を建ててログハウスを作って・・・」
ミリア「地道だね」
ルルリ「と思ってたけど、裏技を見つけました」
ルルリ「コンテナハウスを持ち込めば一気に解決」
ミリア「リアルだ」
ルルリ「逆にリアリティに欠けるわよ」
ルルリ「最初は中古の借家からスタートして」
ルルリ「やがてお金を貯めて土地を買い」
ルルリ「何か月もかけて新築で家を建てる」
ルルリ「ってほうがリアリティがあると思うわ」
ミリア「リアリティとリアルは違うんだよ」
ルルリ「そっすね」
ルルリ「コンテナハウスで一気に開発した島は」
ルルリ「人口16万人になった」
ミリア「【鶴城市】とおんなじくらいだ」
ルルリ「その北側、80平方キロメートルが」
ルルリ「7万人が暮らす、私達のまち」
ミリア「【枢里】だね」
ルルリ「この島が戦争になって滅ぼされることは無い」
ルルリ「これは《くるるさと》ルールね」
ルルリ「この条件で、島を維持するためにどうするか」
ミリア「お金を稼いで、必要なものを全部輸入する」
ルルリ「それはリアリティであってリアルではないわ」
ミリア「そっすね←まね」
ルルリ「でも実際にやっちゃったのがセリカママで」
ルルリ「今の枢里は三剣家の経済力に生かされている」
ルルリ「だから、枢里の人は三剣家を裏切らないけど」
ルルリ「敵は三剣家を潰して枢里を支配しようとする」
ルルリ「これが、現時点での枢里の脆弱性ね」
ミリア「まだ体験入居してないのに」
ルルリ「体験で掴みたい生の情報を明確にしたのよ」
ルルリ「彼らだけで自給自足を達成できるのか」
ルルリ「出来なければ枢里はごっこ遊びに過ぎないし」
ルルリ「出来るなら三剣家が居なくても大丈夫よ」
ミリア「ルルリはどっちだと思う?」
ルルリ「ユニットハウス設置は枢里社員の生業だった」
ルルリ「これが普及の目的なのでしょう?」
ルルリ「建設業の人件費削減と技能依存の解消」
ルルリ「あとは工場の自動化が済めば達成ね」
ミリア「自動化のめどは立ってない」
ルルリ「そこはまあ、そのうち何とかなるわよ」
ルルリ「ユニットハウスの感想はそんなところね」
ミリア「いつでも住めるように想定はしてたけど」
ミリア「お年玉にするのは聞いてなかったな」
ルルリ「お小遣い貰いそびれたわね」
ルルリ「まあ貰ってもしょうがないけど」
ミリア「欲しいものは言えば買って貰えるもんね」
ルルリ「モバイルハウスも買って貰ったし・・・」
ミリア「いつのまに?!」
ルルリ「一昨日、ユニットハウスの見学した時に」
ミリア「そんなに部屋いらなくない?」
ルルリ「どんなものか試してみたかったのよ」
ミリア「もう試したの?」
ルルリ「まだ届いてないから入居後ね」
ミリア「まずは入居しよっか」
ミリア「はい、端末と社員証」
ルルリ「・・・【藤原ルルリ】?」
ミリア「わたしたちは専門社員」
ミリア「週1日、三剣グループの仕事をして」
ミリア「週3日、生業で働くの」
ルルリ「専門社員は、三剣と枢里の両方の仕事をする」
ミリア「うん。本来は三剣グループの仕事が多いけど」
ミリア「わたしたちは枢里の体験が中心だから控えめ」
ルルリ「それで引継ぎしろって話だったのね」
ミリア「体験中は三剣の仕事は出来るだけ控えてね」
ルルリ「働かなくていいなら私は働かないでござる」
ルルリ「3人ってことは、ラッカも家族?」
ミリア「社員証で証明出来る身分は得られると思う」
ルルリ「私達は二人分の籍がある感じ?」
ミリア「同時には使えないし、体験中はこっち」
ルルリ「わざわざ面倒なことをするのね」
ミリア「体験中、わたしはお嬢様じゃなくなるの」
ルルリ「なるほど」
ミリア「だからご主人様って呼んでね」
ルルリ「私がお嫁さんなのね」
ルルリ「でも、世帯主は私になってるようだけど」
ミリア「ラッカママも養ってるからね」
ルルリ「苦労人だわ。生活していけるのかしら」
ミリア「週3日労働で最低限の暮らしは出来るよ」
ルルリ「それが枢里のいいところだもんね」
ルルリ「でも労働って私達でも出来るの?」
ミリア「全部の生業を体験できるんだって」
ミリア「端末のメニューで選べるようになるよ」
ルルリ「簡単なのだけやろうと思ったのに」
ミリア「たくさん体験しよう」
ルルリ「そうは言っても一年中は出来ないわよね」
ミリア「わたしは3月15日まで」
ミリア「ルルリは3月一杯までやっててもいいよ」
ルルリ「じゃあ、4月からは通学出来るのね」
ミリア「うんうん」
ルルリ「小学5年生かしら。楽しみだわ」
ミリア「いっぱい青春しようね」
ルルリ「じゃあまずは、体験入居を楽しみますか」
ミリア「おー!」

 ◆

【島】
・三剣ゲームスが大株主の海外ゲームメーカーの作品
・10か国語に対応しているが日本語は不遇である
・ゲーム的な演出はあるのだがゲーム性が壊滅的で、生産品を島外に売って、島に無い資源や製品を買う、という攻略法しか存在しない。
・人口を増やすには第一次産業をやめてマップの限界まで高層マンションを詰め込み、タックスヘイヴンになったり金融やIT企業で利益を得て生活を買うのだ。
・シミュレーション部分の出来は精細で、住民一人ひとりに名前やプロフィールが設定されており、実際に3Dの島で暮らしている。
・ルルリは輸出禁止の縛りルールを課してプレイしている。

【鶴城市】

・鶴城市(つるぎし)
・日本の某県に存在する市。
・作中では県の名前およびモデルとなった市の名前は出さないつもり。
・人口は16万4千人、面積は320平方キロメートル。
・実在する市ふたつぶんの規模と考えるとわかりやすいか。
・名前の由来になってそうな城は歴史に無いので城跡も無い。
・三剣枢がやってくる前からこの名前だったので三剣家の影響でもない。
・ギリギリ海岸線が他の自治体に取られている。なんで?
・豪腕市長が平成の大合併で市を物理的に大きくした。
・近年まで地方の自治体には珍しく人口純増を続けていたが最近は頭打ち。
・次世代都市を自称するが、穀物の生産が周辺より突出して高く田舎風景が続く。

【枢里】

・枢里(くるるさと)
・鶴城市内のうち三剣家が買い取った土地を指す俗称
・人口7万人、総面積は80平方キロメートル(三剣グループ調べ)
・行政上の正式な住所として「鶴城市枢里」が存在するが町名番地は存在しない。
・住所の末尾に枢里社員の6桁番号をつけると荷物が届く仕組み。
・2020年現在は三剣グループのカンパニータウン。かつては企業城下町だった。
・田舎暮らしで時短勤務を望む社員が安心して暮らせる環境づくりを目指している。
・コンパクトシティの外側に延々と穀物畑が広がっている。総面積の6割と言われる。
・近年では自給自足を目指して研究開発に勤しんでいる。
・平屋のユニットハウスに太陽光パネルを取り付けた住宅が普及を始めている。
・バス網が手厚く、住民のほとんどは自家用車を持たない。

【藤原ルルリ】
・Lurury Fujiwara
・三剣グループの社員証。枢里では身分証明として使える。
・非接触ICカードの「Celica」機能があり、少額決済はタッチ一秒。
・生年月日は本人と同じ。
・藤原ミリアという配偶者がいることになっている。
・藤原ラッカという母親がいることになっている。
・世帯主はルルリ。
・社員番号が114-514。誰の仕業だ。


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Last-modified: 2021-02-22 (月) 05:09:37