ルルリラボ

ルルリラボ/可哀想なラッカ

前提として バナナ共和国 に行っていること。

『2020年1月18日』
『三剣宮・食卓』
ミリア「いただきまーす」
エルハ「いただきます」
セリカ「召し上がれー」
ルルリ「お寿司、誰が握ったの?」
セリカ「これは普通に市内のお店のやつ」
ルルリ「さすがにお昼に話してすぐだもんね」
セリカ「近いうちに食堂研修やってみるよ」
セリカ「漁獲枠も確保しないとね」
ルルリ「魚取るところからやるのね」
エルハ「釣りならやってみたいです」
ルルリ「一か月くらい漁船に乗るイメージだわ」
ティー「酔いそう」
セリカ「三剣製薬の酔い止めは結構効くよ」
ルルリ「二日酔いの薬? じゃなくて?」
セリカ「乗り物酔いの薬ね。船とか飛行機とか」
ティー「あっ」
ルルリ「あっ」
セリカ「??」
ミリア「誤解があったらしい」
ルルリ「サーモン美味しいわねー」
エルハ「私はブリが好きですねー」
ティー「飲み物をお持ちします」
セリカ「お酒が飲みたいね」
ルルリ「ギクッ」
ティー「やめてくださいよそういう反応!」
ルルリ「くっくっく」
セリカ「ティーさん、粗相したの?」
セリカ「飛行機で」
ティー「いえ、粗相はしてませんよ」
ルルリ「カクテル一杯で泥酔しただけよね」
ティー「記憶にございません」
セリカ「酒酔いの薬、効かなかったの?」
ルルリ「あれ、あってた」
ミリア「誤解は無かったらしい」
ティー「ということは、効いてないですね」
ルルリ「重症だわ」
ラッカ「充電が完了しました」
ルルリ「おはよう、ラッカ」
ラッカ「おはようございます!」
ラッカ「みなさんお食事中ですね」
ミリア「今日はお寿司にしたんだよ」
ラッカ「生魚を食べるんですね」
ルルリ「素材の味を楽しむのよ」
エルハ「ラッカさんは食べないんですか?」
ラッカ「ラッカは繋ぐだけで栄養取れます」
ラッカ「消化も排泄も要らないので効率的!」
エルハ「じゃあお寿司の味はわからない?」
ティー「それはそれで可哀想ですね」
セリカ「五臓六腑に染み渡るねー」
ラッカ「むむむ」
ルルリ「イクラもーらい」
ルルリ「この食感がいいのよねー」
セリカ「大トロもーらい」
セリカ「うーん、とろけるぅー」
ミリア「みんな食べるの早くない?」
ルルリ「珍しく沢山食べれる気がするわ」
セリカ「追加注文する?」
ティー「残ってる分持ってきましょうか」
ラッカ「みんなすごく美味しそうです」
ミリア「美味しいね」
エルハ「普段食べないから尚更ですかね」
セリカ「家だと落ち着いて飲めるし」
ラッカ「ルルリ!」
ルルリ「はい?」
ラッカ「ラッカもお寿司食べたいです!」
ルルリ「無理だってば」
ラッカ「ラッカ電気美味しくないですよ?」
ルルリ「味ついてないからね、たぶん」
ティー「持ってきましたけど食べますか?」
ラッカ「食べられないんです」
ラッカ「ラッカ消化できないから」
ラッカ「食べてもお腹から取り出すだけです」
ルルリ「そうね」
ラッカ「なんだか可哀想な気がしてきました」
ラッカ「泣きます。えーん」
ルルリ「ラッカは人間より優れているのよ」
ラッカ「優れてないです。むしろ可哀想です」
ミリア「お腹いっぱいで満足じゃないの?」
ラッカ「満充電ですけど満足じゃないです」
セリカ「人間なら食後は眠くなっちゃうよね」
セリカ「酔いが回るし」
エルハ「消化するのに血液を回すからですね」
ラッカ「ラッカも消化したいです」
ルルリ「どうして消化したいの?」
ラッカ「んー、なんていうか」
ラッカ「ラッカは人間の形をしています」
ラッカ「どうして人間の形をしていますか?」
ミリア「ラッカが人間だから?」
ルルリ「そうね。そこは、まだ、未完成なのだわ」
ルルリ「味覚も嗅覚も消化器官も作れないのよ」
ルルリ「ごめんね、ラッカ」
ラッカ「ラッカはまだ一人前じゃないんですね」
ラッカ「でも大丈夫です」
ラッカ「きっといつか一人前になれます」
エルハ「そうですね」
エルハ「ルルリさんが何とかしてくれますよ」
ティー「責任重大ですね」
ルルリ「まあ、楽しみに待ってなさい」
ラッカ「わかりました! もう泣きません!」
セリカ「いい子ね」
ミリア「良かったね、ラッカ」


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Last-modified: 2021-04-25 (日) 17:22:06