ビットコイン

2020年の情勢

セリカは取り扱わない。

ふわふわ世界では2020年末の暴騰は限定的。
コビドの世界死者数が史実の1/10程度であり、
金融緩和がそこまで活発ではなかったため。

ひょっとするとバイデンが大統領選挙に負けていたかも知れないが、
史実でもバイデン政権が影響し始めるのは2021年に入ってからなので、
ふわふわでは米大統領選そのものを取り扱わない。

よってBTCはせいぜい100万円台を推移している程度で、
2017年末の暴騰でついた最高価格を超えるような状況には至っていない。
史実よりも貧困格差は広がっておらず、実体経済と金融の乖離も少ない。

ルルリのウォレット

セリカが役目を終える2009年の夏ごろ、
自分がいなくなった後の世界がどうなるのかを、ルリカは想像した。

私はきっと、南部に実在する天導あやめの娘として、
元の世界の予定と大差なく産まれてくるのだろう。

産まれてくるアリアさんと一緒に枢里で生活するために、
セリカを誰かが続けてくれるのならやっておいて欲しいことがある。

・2011年の東日本大震災への可能な限りの対策
・2012年の太陽光発電装置の大量導入
・2013年からの株への投資
・2019年時点での「コビド」検査および治療薬の開発体制確保
・2020年1月以降の《握手検査》体制

これらを自分だけが発見出来そうなPCのデータとして残しておく。
ついでに、遊び心でこんな一文を残しておいた。

今までの三剣芹香代行業務に対する退職金を要求する。
金額は100万円。
近いうちに開始される仮想通貨「ビットコイン」を全額購入し、
瑠璃の名がついた天導家の長女が来たらアクセス方法を伝えること。

2013年、ミリアとの出会いを果たしたルルリは、
記憶を失っているミリアを確認したあと、セリカとの接触を試みる。
セリカが別人として生き続けていること、
幼いころの記憶を持っていることを話したあと。

セリカ「そういえば、退職金の件ですけど」
ルルリ「退職金?」
セリカ「あれ、覚えてない?」
ルルリ「待って。いま思い出すわ」
セリカ「覚えてないならこっちで処分しておくわ」
ルルリ「ダメよ。それは私が貰えるやつでしょ」
ルルリ「えーっと、ビットコインだ。100万円ぶんの」
セリカ「当たり」
ルルリ「買えた?」
セリカ「買えたわ」
ルルリ「どれくらい?」
セリカ「12000枚くらい」
ルルリ「凄い・・・」
セリカ「1万枚でピザ2枚が買えるらしいわね」
ルルリ「今はもうちょっと値段ついてない?」
セリカ「1枚50ドルだからピザ4枚ね」
ルルリ「ということは5万枚近くピザが戴けるわね」
セリカ「お金が必要なら何とかするけど」
ルルリ「困ったら相談するわ」
セリカ「そのコインは儲かるの?」
ルルリ「元の世界では2017年に凄い値段がついたのよ」
セリカ「私も買っておこうかしら」
ルルリ「一気に買うと盗まれるから気を付けてね」
セリカ「盗まれるの?!」
ルルリ「何度も流出しては暴落してるのよ」
セリカ「わけがわからないよ」
ルルリ「それでも通貨よりマシだから買われたの」
セリカ「マイニング?」
ルルリ「セリカお嬢様はさすがお目が高い」
セリカ「試しにやってみたけど赤字だった」
ルルリ「日本は電気代が高いからね」
ルルリ「専用の計算機のほうが有利なのよ」
セリカ「そうなんだ。処理能力には自信があったんだけど」
ルルリ「なにで掘ったの? GPU?」
セリカ「京」
ルルリ「・・・日本の科学技術の結晶で遊ぶな!」
セリカ「トラブルがあって半日余ってたのよ」
ルルリ「もったいない」
セリカ「それで、世界一速いなら、世界一儲かるかなって」
ルルリ「何枚掘れたの?」
セリカ「1500枚くらい?」
ルルリ「5年寝かせれば余裕で黒字だと思うわ」

マイニング報酬 25BTC(半減期1回目の後)
ハッシュレート 40TH/s(2013年3月)
試行回数 72回(12時間)
「京」の実測性能 8.2PFLOPS

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Last-modified: 2021-02-09 (火) 06:57:33