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030 センター

エルハ「いらっしゃいませ」
エルハ「お待ちしておりました」
エルハ「どうぞお掛けください」
ミリア「失礼します」
ルルリ「おじゃましまーす」
エルハ「こういう接客は無いみたいですね」
ミリア「無いんだ」
エルハ「土曜日にもやったんですけど」
エルハ「恐ろしく暇ですよ」
エルハ「センターの管理人」
ルルリ「いいわね」
ミリア「ルルリはサボりたいだけでしょ」
エルハ「今日は代わって貰ってますけど」
エルハ「本来はカメラ監視が主な仕事です」
エルハ「ずーっと画面見てないといけません」
ルルリ「絶対寝そう」
エルハ「体育館、会議室、自習室、ジム」
エルハ「診療所以外の各施設の監視をします」
ルルリ「不審者がいたらどうするの?」
エルハ「マイクで声かけするか」
エルハ「悪そうだったら何もせず通報です」
ミリア「何もしないの?」
エルハ「こっちも一人だし」
エルハ「下手に刺激すると良くないですからね」
ルルリ「逆上して襲われたら怖いものね」
エルハ「部屋のロックとかは出来ますけど」
エルハ「立てこもられるよりは逃がす感じです」
エルハ「入館するときに認証してるので」
ルルリ「誰なのかはバレてるのよね」
エルハ「改札機通りますからね」
ルルリ「セキュリティゲートね」
エルハ「施設ごとにもカードが必要だし」
エルハ「利用に人手が要らないので」
エルハ「平和です・・・」
ミリア「寝ちゃいそう」
ルルリ「ご視聴ありがとうございました」
ミリア「短くない?!」
ルルリ「そんな日もあるわよ」
ミリア「センターの説明をお願いします」
ルルリ「ラッカにさせといて」
ミリア「連れてきてないよ」
ミリア「スパコンは三剣製薬に貸してるし」
ルルリ「お仕事体験はラッカにやらせてよー」
ルルリ「けいけんちをよこせー」
ミリア「わかったから今日はルルリがやって」
ルルリ「へいへい」
ルルリ「センターは枢里に20くらいある」
ルルリ「複合施設、いわゆる市民センターね」
ミリア「市営ではないんだよね」
ルルリ「枢里には市の建物は無いからね」
ルルリ「センターは教育の動画化に伴って出来たの」
ルルリ「枢里は2010年に通学が自由化」
ルルリ「小中学校の校舎は再利用されて」
ルルリ「教室や特別教室を住民に開放したのでした」
エルハ「高校も通学しないんですか?」
ルルリ「枢里は元々高校が無いのよ」
ルルリ「大中小のなかに高っておかしいでしょ」
エルハ「じゃあ女子高生もいないんですか?!」
ルルリ「15歳から女子大生ね」
ルルリ「っていうのは枢里ジョークだけど」
ルルリ「枢里大学が七五三って言って」
ルルリ「高校、高専、短大、大学を兼ねてるの」
ルルリ「七年制なら、最初の3年は高校生相当ね」
エルハ「エスカレーター式みたいなやつですね」
ルルリ「で、スクーリングはあるから」
ルルリ「高校生も枢里大学に通うの」
ルルリ「つまり7年間JKと一緒に通学できる」
エルハ「10年前に教えてくださいよ!」
ルルリ「言っとくけど共学だからね」
エルハ「女子しか視界に入れないので大丈夫です」
ミリア「これは大丈夫じゃないやつだ」
ルルリ「小中学生のスクーリングはセンター通学」
ルルリ「義務教育に通学の義務は無いけど」
ルルリ「体育とか実習だけ出る子もいるし」
ルルリ「自習室に毎日行くって子もいるわ」
エルハ「通学はしてもしなくても自由なんですね」
ミリア「わたし、春から通学しようかな」
エルハ「センター勤務も悪くないですね!」
ミリア「たぶん枢里小学校に行くと思う」
エルハ「それはセンターではないやつでしたっけ」
ルルリ「枢里に唯一残ってる小中学校ね」
ルルリ「庭園と独身通りの間にあるわ」
ミリア「うちから近い」
エルハ「教免を取っておくべきでした」
ルルリ「そもそもなんで通学するの?」
ミリア「同い年のお友達が欲しい」
ルルリ「私というものがありながら!」
ミリア「ルルリは大事な人だけど!」
ルルリ「ドヤァ」
エルハ「マウント取らないでくださーい」
ミリア「エルハさんも大好きなお姉さんだけど!」
エルハ「幸せ過ぎて死んでしまいます」
ルルリ「なむなむ」
ミリア「小学五年生でいられるのは今だけだもん」
ルルリ「悟りを開いたわね」
エルハ「さとり世代ですね」
ミリア「そんなに偉いやつじゃないよ・・・」
ルルリ「悟りと書いて」
ルルリ「小五ロリと読む」
ミリア「ルルリはロリコンだよね」
ルルリ「Yesロリータ! タッチ1秒!」
ミリア「訴訟」
エルハ「セリカ訴訟ですね」
ルルリ「知ってるの? セリカ訴訟」
エルハ「当時、学校で流行った気がします」
ミリア「わたし知らない」
ルルリ「枢里の社員証は非接触ICカードなの」
ミリア「それをCeliCaって言うのはわかる」
ルルリ「改札機に通す時に認識しやすくするため」
ルルリ「タッチ1秒、って標語を作ったんだけど」
ミリア「うん」
ルルリ「国の偉い人が、セリカママに向かって」
ルルリ「セリカはタッチ1秒、って触ったのよ」
ミリア「うわー」
ルルリ「で、ママが即座に訴訟って言い返したの」
ルルリ「実際、訴訟には至らなかったんだけど」
ミリア「どうなったの?」
ルルリ「小学校でブームになったらしいわ」
エルハ「誰かにセリカって呼び掛けて反応したら」
エルハ「タッチ1秒って言いながら触って」
エルハ「触られたら訴訟って言って」
エルハ「まわりの誰かが有罪って言ったら」
エルハ「触った人が土下座でごめんなさい、です」
ミリア「その遊びは面白いの・・・?」
ルルリ「セリカ―」
ミリア「しーん」
ルルリ「ご視聴ありがとうございました」
ミリア「ママが困るじゃん」
ルルリ「セリカって名前の人には」
ルルリ「タッチしちゃいけないルールなの」
ミリア「ややこしすぎる」
ルルリ「小学生と遊ぶってことは」
ルルリ「そういう理不尽に巻き込まれるのよ」
ルルリ「いじめとかの問題もあるし」
エルハ「枢里でお嬢様いじめるのは無理ですよ」
ルルリ「枢里小中学校は南部の子も通うからね」
エルハ「そうなんですか?! なんで?」
ルルリ「教育動画が全学年分あって飛び級しやすい」
ルルリ「南部特待で学費無料に給食三食付き」
ミリア「ルルリも南部特待だったの?」
ルルリ「そうよ。1年の夏までだけど」
エルハ「ルルリさんも南部住みだったんですか?」
ルルリ「小1の夏に枢里に引っ越してきたの」
ルルリ「父が三剣グループに入れて貰ったからね」
エルハ「お嬢様の親戚なのかと思ってました」
ルルリ「血が繋がってないから結婚できるのよ」
エルハ「それなら私も結婚できます」
ルルリ「三人で結婚って出来るのかしら」
エルハ「ところで話は変わりますけど」
ルルリ「ん?」
エルハ「人、増えてませんか?」
ミリア「増えてる」
エルハ「ちょっと確認してきます」
エルハ「すみません、何かありましたか?」
エルハ「あー」
エルハ「お嬢様、ルルリさん、ちょっと」
ミリア「はいはーい」
ルルリ「なになに?」
エルハ「収録の見学だそうです」
ルルリ「どこから聞きつけてきたのかしら」
ミリア「応援ありがとうございます」
ルルリ「これはひょっとして」
エルハ「ひょっとして?」
ルルリ「握手大会になるパターンだわ」
エルハ「一列にお並びくださーい」
ミリア「風邪っぽい人がいる」
エルハ「私が診療所に連れて行きますよ」
ルルリ「センターには診療所が併設されています」
ルルリ「かかりつけ医になります」
ルルリ「三剣枢里病院は紹介状がいる感じ」
ミリア「ただいま」
ルルリ「お疲れ様ね」
ルルリ「あとはスポーツジムがあったり」
ルルリ「避難場所になってたりするくらいかしら」
ルルリ「サークル活動の話は前にしたわよね」
エルハ「戻りました」
ミリア「おかえりなさい」
ルルリ「私も通学しようかなー」
ミリア「一緒に行こ!」
エルハ「ルルリさんは既に大卒なのでは?」
ルルリ「私、枢里小学校に学籍があるのよ」
ルルリ「っていうか日本は飛び級禁止だし」
エルハ「じゃあ逆になんで大卒なんですか?」
ルルリ「中卒認定と高卒認定を取って」
ルルリ「年齢制限免除で大学入試を受けたのよ」
ルルリ「小学校はまだ卒業してないわ」
エルハ「それって卒業は2年後ですよね?」
ルルリ「そうね」
エルハ「すると最終学歴は小卒になるのでは?」
ルルリ「ハッ」
ルルリ「実は枢里大学の大学院にも行くんだけど」
ルルリ「3年かけてゆっくり卒業しようかしら」
ミリア「大学院いくの?」
ルルリ「枢里大学でゼミを持って欲しいんだって」
ミリア「みーんみーんみいいいいいいい!」
ルルリ「儚い人生だったわ」
エルハ「お嬢様ボケ可愛い」
ミリア「あとで詳しく教えてね」
ルルリ「配信時間に対する配慮だったのね」
ミリア「というわけで終わりにしまーす」
ミリア「ご視聴ありがとうございました」
ミリア「見学もありがとうございました!」


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Last-modified: 2021-04-09 (金) 23:54:56