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028 少子化対策

『番組開始前の2019年末収録』
『幻のリハーサル回をお楽しみください』
ミリア「少子化が深刻らしい」
ルルリ「また何か見たのね」
ミリア「テレビでやってた」
ルルリ「テレビ見ると頭が悪くなるわよ」
ミリア「新聞にも書いてあったよ」
ルルリ「そんな古臭い媒体の事は忘れましょう」
ミリア「ルルリはテレビと新聞嫌いだよねー」
ルルリ「嫌いなのは受信料と偏向報道だけよ」
ルルリ「不安を煽って儲ける輩がいるから」
ルルリ「世の中が明るくならないんだわ」
ミリア「そうは言っても、不安になっちゃったし」
ルルリ「少子化の何が不安なの?」
ミリア「都市が消滅しちゃうんだって」
ミリア「きっと子供がみんなさらわれて」
ミリア「大人はみんな絶望して死んじゃうんだ」
ミリア「そして無人になった都市に火星人が襲来」
ミリア「地球はなすすべもなく乗っ取られちゃう」
ルルリ「待って私はどこからツッコめばいい?」
ミリア「少子化問題だよ」
ルルリ「まず、子供がさらわれるわけじゃないわ」
ミリア「じゃあどうして子供が減るの?」
ルルリ「それは、子供はいつか大人になるからよ」
ルルリ「私達は今年で11歳だから」
ルルリ「あと7年後には成人でしょ」
ミリア「ほんとだ! 減ってる!」
ミリア「でも、成人を20歳にしたら減らないよ」
ミリア「30歳にしたらもっと減らないかも!」
ルルリ「天才かな?」
ミリア「天才発明家はルルリでしょ」
ミリア「しっかりして」
ルルリ「はい」
ルルリ「成人年齢を上げると少子化は悪化するの」
ミリア「どうして?」
ルルリ「普通、子供を増やすためには、産むのよ」
ミリア「さらってくるんじゃないの?」
ルルリ「それだと、さらわれた都市が消滅するわね」
ルルリ「少子化は日本全体の問題だから」
ルルリ「国内で奪い合いをしても仕方ないのよ」
ミリア「じゃあ海外からさらってくる?」
ルルリ「それはちょっと話がややこしくなるから」
ルルリ「別の回に検討しましょう」
ミリア「はーい」
ルルリ「というわけで、産んで増やすわけです」
ミリア「どうすれば産まれるの?」
ルルリ「それはほら、男女が、せっ、せっ・・・」
ミリア「せーのよいよいよい」
ルルリ「まあ、そんな感じね」
ミリア「説明責任を果たして」
ルルリ「セクハラっぽいから却下します」
ミリア「で、どうして産んでないの?」
ミリア「みんなセックスしてないの?」
ルルリ「ミリアさん伏せ字」
ミリア「真面目な話だし」
ミリア「性交渉とか言うほうが恥ずかしい気がする」
ミリア「まず交渉ってなんやねーん!」
ミリア「セックスするたびに取引してるんか!?」
ルルリ「わ、わかったわ」
ルルリ「えーっと、どうして産んでないのか、よね」
ルルリ「それにはいろんな説があるらしいわ」
ルルリ「代表的なのは、お金の問題と晩婚化とか」
ミリア「やっぱり取引してるんだ・・・」
ミリア「ホベツイチゴなんだ・・・」
ルルリ「してないしてない」
ルルリ「てか意味わかってる? それ」
ミリア「穂別町は苺の生産量ナンバーワンなんだよ」
ルルリ「メロンだし! むかわ町に合併したし!」
ミリア「ルルリは北海道好きだよね・・・」
ルルリ「三大欲求の一つを叶えてくれるからね」
ミリア「姉ちゃん、今晩、ほべつメロンでどうや?」
ルルリ「特産品を汚すのはやめて!」
ルルリ「あと普通についていきそうだからやめて!」
ミリア「交渉は何とかなりそう」
ミリア「残りは晩婚化? ってなに?」
ルルリ「結婚の年齢が遅くなってるってことだけど」
ルルリ「相手を見つけるのが難しいみたい」
ルルリ「あとは仕事や趣味に自由に打ち込みたい」
ルルリ「社会の常識の変化みたいなものかしらね」
ミリア「ここは天才発明家ルルリの出番だね!」
ルルリ「え、なに? どれ?」
ミリア「ここに住民7万人のデータがあります」
ルルリ「私に相手を見つける装置を作れってことね」
ミリア「うん」
ミリア「あとはわたしが《布告》する」
ルルリ「でた、お嬢様の特権」
ルルリ「で、何を布告するの?」
ミリア「全員妊娠」
ルルリ「というわけで」
ルルリ「ここからは視聴者全員参加コーナーです」
ルルリ「お嬢様の布告に対して、やるかやらないか」
ルルリ「お手元の端末で回答してくださいね!」

あなたは「全員妊娠」に・・・

   応じられる
   応じられない

「応じられない」の場合
なぜなら・・・

   男性だから
   年齢的に厳しいから
   お金が無いから
   自由が欲しいから
   その他

ルルリ「リアルタイムの視聴者さんから」
ルルリ「回答が届き始めました!」
ルルリ「応じられない が圧倒的に多いですねー」
ミリア「どうして?」
ルルリ「理由の半分は、男性だから、みたいね」
ミリア「どうして男性は妊娠できないの?」
ルルリ「子宮、無いもん・・・」
ミリア「いますぐ発明して!」
ミリア「子宮だけに! 至きゅ」
ルルリ「人工子宮の発明は済んでいるのよ」
ルルリ「2017年に羊では出産に成功したわ」
ルルリ「子宮移植なら2014年に」
ルルリ「人間の女性で妊娠に成功した事例がある」
ミリア「じゃあ、やれば出来る、かも」
ルルリ「ヤればデキるのが妊娠だものね!」
ミリア「ルルリはもうちょっと計画的に」
ルルリ「私は永遠の処女だから心配はご無用!」
ミリア「いや、全員妊娠だし」
ルルリ「私も? 初潮まだなのに?!」
ルルリ「ちなみに回答の第二位も年齢が理由よ」
ミリア「人工子宮じゃダメなの?」
ルルリ「そんな簡単な手術じゃないみたいよ」
ルルリ「仮に簡単に出来るようになったとして」
ルルリ「体力的にもつのか心配だわね・・・」
ミリア「ルルリはやめたほうがいいね・・・」
ミリア「誰でも負担なくポコポコ産める発明とか」
ミリア「培養液のカプセル的な容器で育てたり」
ルルリ「ホムンクルスみたいなやつかしらね」
ルルリ「そういう研究はあまり聞かないわね」
ルルリ「倫理的に避けられてるか隠されてるか」
ミリア「発明できないの?」
ルルリ「私の研究としてはコスパが悪いわね」
ルルリ「人類を超える生命体を作りたいとか」
ルルリ「モチベーションがあるなら考えるけど」
ルルリ「少子化対策なら人間が産めば十分だわ」
ミリア「でもほとんど応じられない」
ルルリ「そりゃそうよ」
ルルリ「物理的に妊娠可能なのは適齢期の女性」
ルルリ「ざっくり全体の1割くらいかしらね」
ミリア「そんなに少ないの?」
ルルリ「何歳が適齢期かは諸説あるけど」
ルルリ「ミリアが最初に言ってたのって」
ルルリ「消滅可能性都市よね?」
ルルリ「民間団体の日本創成会議が」
ルルリ「2014年5月8日に発表」
ミリア「それかも」
ルルリ「消滅可能性都市の定義は」
ルルリ「2010年から2040年にかけて」
ルルリ「20~39歳の若年女性人口が」
ルルリ「5割以下に減少する市区町村、なの」
ミリア「20~39歳」
ルルリ「私たちの住む枢里の人口は7万人」
ルルリ「このうち該当する女性は8千人」
ルルリ「今は毎年800人の子供が産まれてて」
ルルリ「全員妊娠なら出生数は10倍になる」
ミリア「10倍なら安心?」
ルルリ「むしろ多すぎるくらいでしょうね」
ルルリ「今度は大人不足が深刻になるわ」
ミリア「何倍ならちょうどいいの?」
ルルリ「単純計算だと、全員が結婚するとして」
ルルリ「夫婦あたり2人の子を産めばいいのよ」
ルルリ「これは平均だから、他人を補うのなら」
ルルリ「夫婦で3人産むくらいの気持ちかしらね」
ミリア「旦那さんが1人で奥さんが2人?」
ルルリ「そこは御夫婦で話し合ってくださいね」
ミリア「性交渉だ!」
ミリア「次の子、どっちが産む?」
ミリア「わたしは嫌よ、あなたが産んで」
ミリア「冷蔵庫のほべつメロンあげるから」
ルルリ「やっぱり取引はするんだ・・・」
ミリア「それならしょうがない。俺が産むよ」
ルルリ「しょうがないのか?!」
ミリア「というわけで今夜はお前が挿れてくれ」
ルルリ「どこに?!」
ミリア「さっそく病院で膣を作ってくるよ」
ミリア「じゃあわたしは精巣と竿を付けるわ」
ルルリ「竿ってか陰茎ね」
ミリア「あとはコウノトリが何とかしてくれる」
ルルリ「ここまでやっといて鳥頼みなの?!」
ミリア「細かいところはわかんないから任せた」
ルルリ「エロ漫画でさえ断面図見せてるのに!」
ミリア「18禁だから読めないんだよなあ」
ルルリ「そうね。私も何も知らないわ」
ミリア「コウノトリ養殖すればいいんじゃないかな」
ルルリ「鶴城市で飼育してるわね」
ルルリ「昔の人が鶴と間違えてた説もあるわ」
ミリア「まさかのコウノトリ市」
ルルリ「絶滅寸前らしいから頑張って欲しいわね」
ミリア「鳥の方が少子化問題が深刻だった」
ルルリ「私達も絶滅しないように頑張りましょう」
ミリア「今年、妊娠か出産した枢里のみなさんには」
ミリア「三剣系列ホテルの無料ご宿泊券と」
ミリア「1万5千円ぶんのギフト券が進呈されます」
ルルリ「オチまで性交渉だった」


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Last-modified: 2021-04-09 (金) 23:55:48