コード

『枢里・住宅街』
『車中』
ミリア「今日は、お友達のエルハさんと一緒に」
ミリア「枢里のお仕事に挑戦してみます!」
ミリア「というわけで、エルハさん」
エルハ「はい、お嬢様」
ミリア「エルハさんは、生業って好きですか?」
エルハ「枢里の生業制度のことですよね」
エルハ「週21時間勤務の他に」
エルハ「地域のために週9時間の奉仕活動をする」
ミリア「そうです」
エルハ「私は免許があるから運転が担当で」
エルハ「あっ、ゴミ処理場につきました」
ミリア「ここで収集車に乗り換えます」
エルハ「担当は北19条と18条」
エルハ「西10丁目から7丁目までで」
エルハ「全部で40か所です」
エルハ「勤務時間は3時間」
ミリア「時間までに終わりますか?」
エルハ「早速やってみましょう」
ミリア「はい」
エルハ「私は嫌いじゃないですよ、生業」
エルハ「町内会費かからないし」
エルハ「自分でゴミ出しできるのは安心します」
ミリア「良かった」
ミリア「他にも運転の生業をされてますよね?」
エルハ「宅配をやっていますね」
エルハ「食堂のデリバリーとか」
エルハ「通販の品物を倉庫から届ける仕事です」
ミリア「宅配の仕事は好きですか?」
エルハ「私も利用するので、お互い様だと思います」
エルハ「嫌ってことは無いですね」
ミリア「ありがとうございます」
エルハ「最初のゴミ捨て場につきました」
ミリア「エルハさんは」
ミリア「ゴミ捨て場、なんですね。呼び方」
エルハ「他になんて言うんですか?」
ミリア「ゴミ集積所?」
ミリア「ルルリはごみステーションって言ってる」
エルハ「ステーションですか」
エルハ「ゴミ貨物列車とか発明するんですかね」
ミリア「北海道弁らしい」
エルハ「ああ、北海道は広いからですかね」
ミリア「駅まで捨てに行くのかな」
エルハ「枢里はコンパクトシティで良かったです」
ミリア「家からすぐだもんね」
エルハ「ではお嬢様、ご出陣願います」
ミリア「はいっ」
エルハ「車酔いは大丈夫でした?」
ミリア「大丈夫です」
エルハ「足元気を付けてくださいね」
エルハ「まわりもよく見て」
エルハ「車が無いことを確認したら」
エルハ「後はすかさずゴミ投げです」
ミリア「ゴミ投げも北海道弁?」
エルハ「私達がするのはゴミ投げですよ」
エルハ「車に近づきすぎないように投げ入れる」
ミリア「中は見なくても大丈夫?」
エルハ「汁漏れに気を付けてください」
エルハ「重たいやつは教えてください」
エルハ「あとは見た目が普通なら大丈夫」
ミリア「わかりました」
ミリア「そぉい」
エルハ「OKです、次行きましょう」
エルハ「車に気を付けて」
ミリア「はい」
エルハ「つきました」
ミリア「早い」
エルハ「回収しやすいように並んでるので」
エルハ「ここからは繰り返すだけですよ」
エルハ「はい、回収おっけーです」
ミリア「これなら時間内に終わりそう」
エルハ「車と人通りだけは気を付けてください」
エルハ「特に路線バスがよく通るので」
ミリア「わかりました」
エルハ「ゴミ収集の仕事は、私は楽ですね」
エルハ「いつも3時間かからないで終わりますよ」
ミリア「そうなんだ」
エルハ「枢里は分別がゆるいのが有り難いです」
ミリア「なんでも燃やすから?」
エルハ「そうみたいですね」
ミリア「ゴミ発電してるんだって」
エルハ「エコっぽいですね」
エルハ「分別も収集も楽だし、いいと思います」
エルハ「友達が前住んでた所は超細かいとか」
ミリア「どんな感じなんですか?」
エルハ「プラ容器もレトルト袋も洗って資源ゴミ」
エルハ「ティッシュ箱のフィルムを剥がせとか」
ミリア「枢里だと全部燃やしてる?」
エルハ「ええ。まあ、外食なのでゴミ出ませんけど」
ミリア「ゴミが足りないって言ってた」
ミリア「それで、南部のゴミも回収するんだって」
エルハ「市の指定業者にもなってるんですよね」
ミリア「はい。それは生業でなく業務です」
エルハ「ゴミ処理は資源にもお金にもなるんですね」
ミリア「実は凄い仕事なのかも」
エルハ「どんどんやっていきましょう」
『数時間後』
エルハ「疲れてませんか? 休みますか?」
ミリア「大丈夫だけど音楽が気になる」
エルハ「なぜか流す習慣があるんですよ」
ミリア「なんで乙女の祈りなんだろう」
エルハ「そんな名前の曲なんですね」
エルハ「他のに変えますか?」
ミリア「何があるの?」
エルハ「10曲くらい入ってます」
エルハ「曲名は知りませんけど・・・」
ミリア「あ、くるるさとのうたがある」
エルハ「どんな歌ですか?」
ミリア「歌ってあげる」
エルハ「かけます」
ミリア「♪たのしくやっていますか」
ミリア「♪すきなことできてますか」
ミリア「♪おうちはくつろげますか」
ミリア「♪ごはんはおいしいですか」
ミリア「♪だれかをあいしてますか」
ミリア「♪くるるさとは みんなのまち」
ミリア「♪はなしあって たすけあって」
ミリア「♪みんながえがお それがしあわせ」
エルハ「心に染みる歌ですね」
ミリア「スウおばあちゃん作詞作曲らしい」
エルハ「枢里の初代お嬢様でしたっけ」
ミリア「うん。ひいおばあちゃんなの」
エルハ「アリアさんは4代目なんですね」
ミリア「まだまだ未熟者ですが・・・」
エルハ「いえいえ、滅相もございません」
エルハ「そして、次で終わりです」
ミリア「あっというまだった」
ミリア「でも、いい運動になったかも」
エルハ「ルルリさんもすればいいのに」
ミリア「やらなさそう」
ミリア「そぉい」
エルハ「というわけで終わりました」
エルハ「車を返して、帰宅しましょう」
ミリア「エルハさんの車、カッコイイですね」
エルハ「えへへ、お気に入りなんですよ」
ミリア「車持ってる人、少ないですよね」
エルハ「車自体が高級品扱いですからね」
ミリア「エルハさんのは買ったんですか?」
エルハ「枢里に来る前に手に入れました」
ミリア「枢里のお給料だと大変ですか?」
エルハ「そうですね。維持にもお金がかかるし」
ミリア「枢里はバスが多いから」
ミリア「車が無くても暮らせるそうですけど」
ミリア「エルハさんはどう思いますか」
エルハ「私は車が好きなので手放す気はないし」
エルハ「車が無い暮らしも想像できないです」
ミリア「じゃあ、車社会にして欲しいですか」
エルハ「しなくていいですよ」
エルハ「渋滞しないほうが快適ですから」
ミリア「なるほど」
エルハ「あ、ここからカットお願いします」
『枢里・エルハの部屋』
ミリア「ただいまー」
ルルリ「ん、おかえりー」
ミリア「カメラ回ってるよ?」
ルルリ「こちらが人をダメにする部屋です」
ミリア「ソファーふわっふわ」
ルルリ「コタツふっかふか」
エルハ「私も冬場はコタツで寝てます」
ルルリ「そしてエルハのいいにおい」
ミリア「たしかに凄くいい匂いがする」
エルハ「加湿器がアロマなんですよ」
ルルリ「超音波式アロマディフューザー」
ミリア「女子力高い」
エルハ「それはそれとしてシャワーどうぞ」
ミリア「におうかな?」
エルハ「まあ大丈夫そうですけど」
エルハ「汗かいたでしょうし、お先にどうぞ」
ミリア「一緒に入る?」
エルハ「いいんですか?!」
ルルリ「目の色が変わった」
エルハ「いや、さすがに畏れ多いです」
ミリア「頭洗って欲しいな」
エルハ「神に感謝したい気持ちです」
ルルリ「お嬢様に感謝すればいいのよ」
ルルリ「まあ、ほどほどにね」
ルルリ「で、カメラは何のために回してるの?」
ミリア「枢里の家の広さを体験するんだよ」
ルルリ「じゃあ、シャワールームを撮るといいわ」
ミリア「撮らないよ! えっち!」
ミリア「カメラ一旦止めまーす」
ミリア「再開はお風呂のあとで!」


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Last-modified: 2021-05-27 (木) 15:36:51