エルハの家

オープニング

エルハの家/ゴミ収集

『枢里・住宅街のはずれ』
ルルリ「ここの家だわ」
ルルリ「ピンポーン」
エルハ「はーい」
エルハ「おはようございます、ルルリさん」
ルルリ「おはよう」
ミリア「はじめまして」
エルハ「お嬢様! 準備はお済みですか?」
ミリア「う、うん」
エルハ「では早速行きましょう」
エルハ「ルルリさんは留守番お願いします」
ルルリ「了解」
ルルリ「気を付けてね」
ミリア「ルルリは来ないの?」
ルルリ「車が二人乗りなのよ」
ミリア「そっか、ごめんね」
ルルリ「いいえ全然」
エルハ「全然行く気無さそうですもんね」
エルハ「では、いってきます」
『枢里・住宅街』
エルハ「つきました」
エルハ「お嬢様、ご出陣願います」
ミリア「はっはい」
エルハ「車酔いはしていませんか?」
ミリア「大丈夫です」
エルハ「足元気を付けてくださいね」
エルハ「まわりもよく見て」
エルハ「後はすかさずゴミ投げです」
ミリア「中は見なくても大丈夫?」
エルハ「重たいやつは教えてください」
エルハ「あとは見た目が普通なら大丈夫」
ミリア「わかりました」
エルハ「OKです、次行きましょう」
エルハ「車に気を付けて」
ミリア「はい」
エルハ「つきました」
ミリア「はい」
エルハ「回収おっけーです」
ミリア「早い」
エルハ「ゴミ収集の仕事は、私は楽ですね」
エルハ「いつも3時間かからないで終わりますよ」
ミリア「そうなんだ」
エルハ「枢里は分別がゆるいのが有り難いです」
ミリア「なんでも燃やすから?」
エルハ「そうみたいですね」
ミリア「ゴミ発電してるんだって」
エルハ「エコっぽいですね」
エルハ「分別も収集も楽だし、いいと思います」
ミリア「たしかに」
エルハ「疲れてませんか? 休みますか?」
ミリア「大丈夫だけど音楽が気になる」
エルハ「なぜか流す習慣があるんですよ」
ミリア「なんで乙女の祈りなんだろう」
エルハ「他のに変えますか?」
ミリア「何があるの?」
エルハ「10曲くらい入ってます」
エルハ「曲名は知りませんけど・・・」
ミリア「くるるさとのうたがある」
エルハ「どんな歌ですか?」
ミリア「歌ってあげる」
ミリア「♪たのしくやっていますか」
ミリア「♪すきなことできてますか」
ミリア「♪おうちはくつろげますか」
ミリア「♪ごはんはおいしいですか」
ミリア「♪だれかをあいしてますか」
ミリア「♪くるるさとは みんなのまち」
ミリア「♪はなしあって たすけあって」
ミリア「♪みんながえがお それがしあわせ」
エルハ「心に染みる歌ですね」
ミリア「スウおばあちゃん作詞作曲らしい」
エルハ「枢里の初代お嬢様でしたっけ」
ミリア「うん。ひいおばあちゃんなの」
エルハ「アリアさんは4代目なんですね」
ミリア「まだまだ未熟者ですが・・・」
エルハ「いえいえ、滅相もございません」
エルハ「次で終わりです」
エルハ「やっぱり2時間ちょっとですね」
ミリア「いい運動になったかも」
エルハ「ルルリさんもすればいいのに」
ミリア「やらなさそう」
エルハ「というわけで終わりました」
ミリア「ただいまー」
ルルリ「ん、おかえりー」
ミリア「もー! 寝てたの?」
ルルリ「エルハの部屋は人間を堕落させるわ」
エルハ「私も冬場はコタツで寝てますね」
ルルリ「ふかふかソファー、いいにおい」
ミリア「たしかに凄くいい匂いがする」
エルハ「加湿器がアロマなんですよ」
ルルリ「超音波式アロマディフューザー・・・」
ミリア「女子力高い」
エルハ「それはそれとしてお風呂をどうぞ」
ミリア「におうかな?」
エルハ「まあ大丈夫そうですけど」
エルハ「汗かいたでしょうし、お先にどうぞ」
ミリア「一緒に入る?」
エルハ「いいんですか?!」
ルルリ「目の色が変わった」
エルハ「いや、さすがに畏れ多いです」
ミリア「頭洗って欲しいな」
エルハ「神に感謝したい気持ちです」
ルルリ「お嬢様に感謝すればいいんじゃないかしら」
ルルリ「まあ、ほどほどにね」
ルルリ「・・・・・・」
ルルリ「スヤァ」
ミリア「エルハさん、洗うのめっちゃ上手だった!」
エルハ「畏れ入ります」
ルルリ「そりゃ、プロのマッサージ師だものね」
エルハ「ルルリさん、その話は・・・」
ミリア「マッサージ屋さんなんですか?」
エルハ「ええ、まあ、そういうこともあるかも」
ミリア「珍しいですね。どんな仕事か興味あります」
エルハ「まあ、肩を揉んだり、凝りをほぐしたり」
ミリア「ママが喜びそう」
ルルリ「いや、ママには言わない方が・・・」
エルハ「機会があればよろしくお願いしますね」
エルハ「さて、お昼にしましょうか!」
ルルリ「そうね! お腹がすいた気がするわ!」
ミリア「エルハさんは普段外食なんですよね?」
エルハ「です」
ルルリ「そこは女子力高くないのね」
エルハ「間食防止で、家では食べないルールです」
ミリア「美容だった」
ルルリ「お酒も飲まないんだっけ?」
エルハ「飲まないですねー。酔うのが苦手です」
ルルリ「そういうところはストイックよね」
ミリア「ちょっと遠いイタリアンでいいですか?」
エルハ「車出しますよー」
ミリア「車!」
ルルリ「そこ驚くところ?」
ミリア「枢里は車持ってる人少ないんだって」
ルルリ「生活はバスで足りるものね」
ミリア「あの赤い車ですよね、カッコイイ」
エルハ「そうですよー」
ルルリ「エルハは車好きよねえ」
エルハ「むしろみんなが乗らなさすぎです」
ルルリ「お金かかるし、乗る用事が無いみたい」
エルハ「運転の仕事、一杯あるんですけどね」
エルハ「時給100円増しだし」
ルルリ「大特も?」
エルハ「大特は専門資格なので300円です」
ルルリ「エルハって枢里では高給な方よね」
エルハ「それでも手取り25万とかですけどね」
ミリア「どれだけ凄いのかわからない・・・」
ルルリ「一番安い人で手取り16万」
ルルリ「週4勤の最高額が手取り26万ね」
ミリア「ほぼ最高」
エルハ「私はたまに週5希望出してますね」
ルルリ「働き者なのね」
エルハ「車にお金がかかるんですよ」
ミリア「いくらぐらいするんですか?」
エルハ「えーっと、日本円が結構たくさん」
ルルリ「お金の話はそれぐらいにしましょう」
エルハ「お腹すきましたね! お店どこですか?」


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Last-modified: 2021-02-17 (水) 17:30:21