新ふわふわ101改3。

   Posted on 2021年1月12日 by me in 小説執筆 

第一話で目的は明確化したいのだが、辛気臭い話は最小限にしたいジレンマ。

 ◆

ミリア「起きて、ルルリ」
ミリア「起きなさーい」
ミリア「私の可愛いルルリや・・・」
ルルリ「んあ?」
ルルリ「寝てた」
ミリア「今日はとても大切な日」
ミリア「ルルリが初めてお社に行く日だったでしょ」
ルルリ「お社? いま何時?」
ミリア「0時0分」
ルルリ「私はコタツで寝落ちしちゃったのね」
ルルリ「ちゃんとベッドに行かなきゃ・・・」
ミリア「えー」
ミリア「一緒に年越しするって言ってたじゃん!」
ルルリ「年越し?」
ルルリ「今日ってひょっとして」
ミリア「2020年1月1日。元旦だよ」
ミリア「あけましておめでとうございます」
ルルリ「おめでとうございます」
ルルリ「そっか。もう2020年なんだ」
ルルリ「カウントダウンすれば良かったわね」
ミリア「ゼロで起こしたよ」
ルルリ「じゃあ初夢はノーカンね」
ミリア「夢みてたの?」
ルルリ「そうそう。大変だったのよ」
ルルリ「元の世界で私達は殺されちゃって」
ルルリ「それで今の世界に転生してきたの」
ミリア「その話は何回も聞いたよ」
ミリア「わたしは八剣財閥の悪役令嬢で」
ミリア「ルルリが破滅から救おうとしたんでしょ」
ルルリ「そうよ。私は何度も時間を繰り返して」
ルルリ「何とか二人が生き残る運命を探したけど」
ルルリ「とうとう見つけることが出来なかった」
ミリア「最後の手段が異世界転生で」
ミリア「転生先の世界がここだった」
ルルリ「名づけて、三剣世界ね」
ミリア「わたしの世界へようこそ」
ルルリ「ミリアとはずっと一緒だったんだけどなあ」
ミリア「アリアさんと一緒だったんでしょ」
ルルリ「ミリアだって、【三剣アリア】さんでしょう」
ガイド「ふわペディアについて」
ガイド「本のアイコンを押すと、単語を説明します」
ミリア「わたしはミリアさんだもん」
ルルリ「ミリアもきっといつか記憶が戻るわよ」
ミリア「ぜんぜん思い出せる気がしない」
ルルリ「ま、お互い生きてて幸せならそれでいいけど」
ミリア「八剣財閥はどうして破滅しちゃったの?」
ルルリ「【生存競争】があって負けてしまったからよ」
ミリア「生存競争?」
ルルリ「食糧危機でも医療崩壊でも何でもいいけど」
ルルリ「隣の人を殺さないとあなたが死ぬことになる」
ルルリ「と言われたら、ミリアならどうするかしら」
ミリア「みんなが生きる方法を考える」
ルルリ「そうね。あなたのそういう所は大好きよ」
ルルリ「だけど、考えてる間に殺されちゃったのよ」
ミリア「なるほど」
ルルリ「世界で起きてるすべての問題は」
ルルリ「人口を半分にすれば50年先送りに出来る」
ルルリ「と、元の世界では言われていたわ」
ミリア「鶴城市は16万人だから、8万人?」
ルルリ「世界人口の半分だから、39億人くらいね」
ミリア「多いね・・・」
ルルリ「50年前はそのぐらいだったんですって」
ミリア「みんなが生きる方法は無いの?」
ルルリ「消費を半分にすればいいのよ」
ルルリ「ご飯も半分、電気も半分、通院も半分」
ミリア「コタツのスイッチ切る」
ルルリ「待って最後まで聞いて」
ルルリ「それか、生産を倍にすればいいの」
ルルリ「全員分の食糧、電気、医療を確保する」
ミリア「ソーラーパネルはもう置けないよ」
ルルリ「やっぱり原発再稼働かしらね」
ミリア「プチッ」
ルルリ「あっ」
ルルリ「コタツは省エネな暖房器具なのに・・・」
ミリア「勇者よ、コタツから旅立つ時が来たのです」
ルルリ「ミリア」
ミリア「なあに?」
ルルリ「みかん取って」
ミリア「・・・・・・」
ルルリ「どうして無言でみかんを遠ざけるの」
ミリア「初詣行くよ!」
ルルリ「なんですって?!」
ルルリ「凍死するわよ?」
ミリア「お社は家の地下にあるの」
ルルリ「ああ、八剣神社ね・・・」
ミリア「三剣神社だよ」
ルルリ「なるほど」
ルルリ「三剣家もタイムリープとかするの?」
ミリア「しないと思う」
ルルリ「じゃあ一体何を祀っているのかしら」
ミリア「それを今から確かめに行きましょう」
ルルリ「わかったわよ。行きましょう」
ミリア「上着を取ってあげよう」
ルルリ「ありがとう」
ミリア「どうしてコタツにしまうの」
ルルリ「着る時ヒヤッとしたくないから」
ミリア「・・・・・・」

 ◆

【分岐・pe・三剣アリア・sf.p1011】
【メッセージ開始】
三剣アリア(みつるぎありあ)[r]
・日本有数の大企業「三剣グループ」を所有する三剣家末裔の一人娘[r]
・ルルリからはミリアと呼ばれている[r]
・2009年8月22日生まれ 満10歳[r]
・髪の色はピンク 長さは短め[r]
・キラキラでデコデコなものが好きだが身に着けている服は質素[r]
・喋り方も素朴で、お嬢様っぽさを感じさせない[r]
・一人称は「わたし」[r]
・語学、歌唱、錬金術を習得する[r]
・毎朝ジョギングする習慣がある[r]
・小学校は4年生まで在宅学習[r]
・八剣アリアのことを知らない[r]
・次のアップデートで指差しポーズをやめようと思っている[r]
【メッセージ終了】
【ラベルに移動・ch_pe】

【分岐・pe・生存競争・sf.p1012】
【メッセージ開始】
生存競争(せいぞんきょうそう)[r]
・八剣財閥のある「元の世界」で起きていた現象。[r]
・「世界人口半減計画」と誰かが呼んでいた。[r]
・これまで世界人口は12~13年に10億人のペースで増えてきた。[r]
・先進国は人口減に転じているので、目先の過密を凌げれば世界人口は安定する。[r]
・分断工作の極致でもあり、ほとんどの対立構図に適用出来るため思想として浸透しやすい。[r]
・富裕層などの「豊かな嫌われ者」は自衛をする必要があった。八剣財閥は自衛が甘かった。[r]
・多くの先進国では貧しく愚かで弱い者が淘汰された。[r]
・元々、多くの国民が貧困な国ではほとんど淘汰されなかった。[r]
・八剣アリアは北海道に逃れて最長で2035年まで生きたことがある。享年25歳。[r]
【メッセージ終了】
【ラベルに移動・ch_pe】


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Last-modified: 2021-02-22 (月) 05:36:04