V

044 食堂

ミリア「それでは改めて、食堂の紹介をします」
ミリア「枢里は日本では珍しい外食文化ですが」
ミリア「どうして外食が盛んなのでしょうか」
ルルリ「作るのめんどくさいからじゃない?」
ルルリ「たまには料理するのもいいけど」
ルルリ「毎日時間をかけるのは負担でしょ」
ミリア「日本はどうして外食じゃないの?」
ルルリ「たぶん日本の女性は優秀すぎるのよ」
ルルリ「働いて家事もして子供も産むのよ」
ミリア「勤勉だってこと?」
ルルリ「勤勉だし、出来てしまうのよね」
ミリア「男性は料理苦手なの?」
ルルリ「プロの料理人は男性のほうが多いのよ」
ミリア「男性がお店開けば良くない?」
ルルリ「飲食店は結構あるのよ。値段も安いし」
ルルリ「ただ、家で作る人が多いだけよ」
ミリア「ふしぎ」
ルルリ「最初に言ってたけど、文化だからね」
ルルリ「そうしたいからそうしてるだけよ」
ルルリ「料理の心得があるのはいいことだし」
ミリア「枢里は自炊文化にできないの?」
ルルリ「食堂は食事当番制ってイメージなの」
ルルリ「生業の半分が食堂に割かれていて」
ルルリ「交代で全員分の食事をまとめて作る」
ミリア「ふむ」
ルルリ「全員別々に作るより時短になるし」
ルルリ「材料費もまとめるから安くなる」
ルルリ「レシピも栄養管理もしっかり行き届く」
ルルリ「って感じで、みんなで自炊してるのよ」
ミリア「納得した、けど」
ミリア「残りの半分の人は何してるの?」
ルルリ「エルハさんを見てきた通りよ」
ミリア「エルハさんがたくさん」
ルルリ「妄想が逞しい」
ルルリ「工場、店番、センター、ごみ収集など」
ルルリ「運転手以外は交代で働いてるのよ」
ミリア「運転手は交代しないんだ」
ルルリ「人少ないからね」
ミリア「なるほど」
ルルリ「というわけで、食堂の説明をしましょう」
ルルリ「枢里アプリの予約から始めましょうか」
ミリア「はーい」
ルルリ「まず、アプリから食事を開きます」
ミリア「開きました」
ルルリ「定食の一か月予約に進んで」
ルルリ「店内飲食、持ち帰り、出前を選択」
ミリア「今回は店内飲食を選択します」
ルルリ「次は朝昼夜の選択ね」
ミリア「今回は昼と夜を選択します」
ルルリ「お昼の時間帯」
ミリア「やっぱり12時台は混むんだね」
ルルリ「混雑緩和にご協力をお願いします」
ミリア「じゃあ11時」
ルルリ「地図から行きたい食堂を選びます」
ルルリ「特にこだわりが無ければおすすめで」
ミリア「空いてる所がおすすめなんだよね?」
ルルリ「だいたいそんな感じだけど」
ルルリ「よっぽどじゃなければ最寄りだわ」
ミリア「100mに一軒あります」
ルルリ「食堂を選んだらメニューの選択」
ルルリ「だいたい3パターンね」
ルルリ「洋風という名の肉定食」
ルルリ「和風という名の魚定食」
ルルリ「麺類、丼物、カレーライス」
ミリア「これはどう選ぶの?」
ルルリ「完全おまかせは店の都合で出るわ」
ルルリ「バランスはツマミでいじる感じ」
ルルリ「普段は肉で、たまには違うもの」
ルルリ「だと、洋風4和風1その他1とか」
ルルリ「あとは勝手に決めてくれる」
ミリア「ゼロには出来ないんだ」
ルルリ「たまには違うものを食べましょう」
ミリア「たしかに」
ルルリ「でも本当にこだわるつもりなら」
ルルリ「食事内容から食堂を選択、で」
ルルリ「1食単位で指定する事も出来るわ」
ルルリ「毎日2食カレーライスも可能」
ルルリ「いろんな食堂に行く事になるけど」
ミリア「極端すぎる」
ルルリ「レシピは基本的に一緒だから」
ルルリ「食べ比べの楽しみは無いわね」
ルルリ「創作料理はグルメ通りが担当だわ」
ミリア「栄養が考えられてるんだよね」
ルルリ「毎食カレーでも大丈夫なはず」
ルルリ「ラーメンのスープは微妙かも」
ミリア「いろんなものを食べましょう」
ルルリ「ご飯の大盛りは無料だけど」
ルルリ「残さず食べてね」
ミリア「小盛りもできます」
ルルリ「予約をしたら来店は時間厳守」
ルルリ「キャンセルは出来れば前日に」
ルルリ「当日でも1時間前にお願いします」
ミリア「遅れる時はどうするの?」
ルルリ「たとえば1枠45分の予約状況で」
ルルリ「15分遅刻しちゃいました」
ミリア「11時15分に着いちゃった」
ルルリ「ご飯は来たらすぐ出せるので」
ルルリ「30分、食べる時間があります」
ルルリ「遅れたら次の予約の人が待ちます」
ミリア「急いで食べなきゃ」
ルルリ「まあ30分あれば何とかなるわ」
ルルリ「これが45分遅刻だとどうするか」
ミリア「次の人が来てるよね」
ルルリ「その場合は予約がいっぱいなら」
ルルリ「お持ち帰りになります」
ルルリ「でっかい弁当箱で渡してくれるわ」
ミリア「家に帰って食べるのか」
ルルリ「元々お持ち帰りの人と同じ」
ルルリ「ステンレスだから保温はしっかり」
ルルリ「まあだいたい残り20分切ったら」
ルルリ「弁当箱に詰めてくれるわね」
ミリア「食べるのが遅い人は?」
ルルリ「ほとんどいないから大丈夫だけど」
ルルリ「事前申請すれば2枠取れるわ」
ルルリ「宴会で取るのは遠慮してね」
ミリア「食堂で宴会するの?!」
ルルリ「どぶろく特区になってから」
ルルリ「食堂でもお酒を扱い始めたのよ」
ミリア「タバコは禁止なのに」
ルルリ「どっかのママの趣味よね」
ミリア「親の顔が見てみたいわ」
ルルリ「ビデオ通話してないの?」
ミリア「ちょこちょこ」
ミリア「最近お疲れすぎて心配です」
ルルリ「羽田と行き来してるもんね」
ミリア「車にベッドがついてるんだって」
ルルリ「ここで車中泊か・・・」
ルルリ「そろそろ政府に対応して貰いたいわ」
ミリア「飛行機止めちゃうんだよね?」
ルルリ「止めないと大変なことになるからね」
ルルリ「船もだけど」
ルルリ「あー」
ルルリ「ママに乾杯しましょう」
ミリア「お酒は20歳になってから」
ルルリ「お酒は売店で取り扱ってるけど」
ルルリ「里外への持ち出しは禁止だから」
ルルリ「持ち帰るならお家で全部飲んでね」
ルルリ「20歳未満だと買えません」
ミリア「売店も見てみたい」
ルルリ「こちらが売店です」
ルルリ「コンビニよりは小規模ね」
ルルリ「生ものはほとんど置いてない感じ」
ミリア「生活用品もあって」
ミリア「おむつとナプキンは無料です」
ルルリ「タンポンは残念ながら有料」
ミリア「どっちのほうがいいの?」
ルルリ「それはあれよ」
ルルリ「メガネとコンタクトみたいなもん」
ミリア「わたしメガネかけない」
ルルリ「まあ私も伊達メガネだけど」
ミリア「そうだったんだ」
ルルリ「天才少女キャラのコスプレね」
ルルリ「目に優しいらしいけど」
ルルリ「効いてるのかはイマイチ謎」
ミリア「ルルリはタンポン派?」
ルルリ「まあ説得力がまるで無いけど」
ルルリ「私はわりと使ってたわね」
ルルリ「一応持っておくのがいいと思う」
ミリア「なるほど」
ミリア「あと赤ちゃんは粉ミルクが無料」
ミリア「倉庫に行けば古着も無料です」
ルルリ「ベビーベッドとかおもちゃもあるわ」
ルルリ「要らなくなったら寄付歓迎」
ミリア「あとはコインランドリー?」
ルルリ「そう。電気式洗濯乾燥機ね」
ルルリ「一回500¢」
ルルリ「めっちゃ時間かかるのが難点だけど」
ルルリ「干さなくていいのはやっぱ楽だわ」
ミリア「これも予約制なんだよね」
ルルリ「アプリで予約してロックできます」
ルルリ「下着とかも安心して出せるつもり」
ミリア「なるほど」
ルルリ「あと、ちょっと裏技っぽいけど」
ルルリ「アイロンが借りられるので」
ルルリ「食堂のカフェタイムに取りに来て」
ルルリ「アイロンかけて帰る事も出来るわ」
ミリア「便利なんだね」
ルルリ「電気代は10円くらいだし」
ルルリ「アイロン本体も安いから」
ルルリ「買っちゃっていいと思うけどね」
ミリア「お得感が少ない裏技だった」
ルルリ「あとはシャワールームがあって」
ルルリ「家のが使えない時とかに借りられる」
ルルリ「料金は300¢だけど」
ルルリ「あくまで非常用だわ」
ミリア「毎日は使えない?」
ルルリ「直るまで毎日とかはいいけど」
ルルリ「数が少ないから普段使いは無理ね」
ミリア「ふむふむ」
ルルリ「食堂はそんなとこかしらね」
ミリア「生活に根ざしたお店なんだね」
ルルリ「かなり重要な役割だわ」
ルルリ「みんなで仲良く使ってね」
ミリア「説明ありがとうございました」
ミリア「それでは今日はこのへんで!」
ルルリ「帰ってお寿司にしましょう」
ミリア「あ、そっか」
ミリア「おうちに帰りまーす」
ミリア「ラッカ、帰るよー」


トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2021-04-13 (火) 01:50:44