ミリア「まだふわふわしてる」
ミリア「ミリアと」
ルルリ「ルルリです」
ルルリ「この挨拶ちょっと好き」
ミリア「ゆるい」
ルルリ「さいきん真面目回続いてない?」
ミリア「昨日は雑談のつもりだった」
ルルリ「私が防災の話しちゃったのか」
ミリア「すごくためになったよ」
ルルリ「根が真面目なのバレちゃうわー」
ミリア「不真面目キャラがいいの?」
ルルリ「照れくさいじゃん」
ルルリ「ティーさんもニートキャラでしょ」
ティー「不真面目な演技ですよー」
ミリア「真面目なほうが良くない?」
ルルリ「エルハは真面目キャラじゃん」
ルルリ「だからたまに残念でしょ」
ミリア「うっ、でもいい人だよ」
ルルリ「優等生が実はバカだとガッカリする」
ルルリ「けど、不良が猫可愛がってると」
ティー「きゅんとするやつですね」
ミリア「ルルリの言いたい事はわかった」
ミリア「賢い時だけ褒めればいいんだよね」
ルルリ「基本的に賢くないってことよね」
ミリア「そうしたいんでしょ?」
ルルリ「どうしたいかわからなくなってきた」
ティー「中二っすなあ」
ミリア「ティーさんに任せた!」
ティー「自分は前の世界の話が聞きたいっす」
ルルリ「バカにする気満々ね?」
ティー「聞くときは茶化しませんよ」
ティー「録画は大事にとっときますけど」
ミリア「ティーさん、ルルリの事好きだよね」
ティー「わりと大好物っす」
ルルリ「じゃあ思いっきり話そうかしら!」
ルルリ「後悔しても知らないわよ!」
ティー「名言戴きました」
ミリア「いいのかなあ」
ルルリ「元の世界と今の世界は似てるんだけど」
ルルリ「細かいところが少しずつ違ってるの」
ルルリ「一番の違いは、三剣家が無いことね」
ルルリ「元の世界では八剣家だった」
ティー「やつるぎけ」
ルルリ「財閥解体が無くて、八剣財閥だったわ」
ルルリ「だから、八剣アリアは財閥令嬢だった」
ティー「お嬢様は居たんですね」
ルルリ「アリアさんがすべての中心なのよ」
ルルリ「それは三剣世界でも一緒でしょ?」
ミリア「わたしはすみっこでいいのに」
ルルリ「八剣財閥は大きかった」
ルルリ「三剣グループのグローバル組織と」
ルルリ「セリカママのような金融資本と」
ルルリ「枢里のような企業都市を持っていたわ」
ミリア「うちはなぜかバラバラ」
ルルリ「原発や軍事兵器も開発してたし」
ルルリ「世界に影響する大企業を牛耳ってたの」
ティー「世界征服できそう」
ルルリ「そうね。少なくとも」
ルルリ「敵対国に狙われるだけの理由はあった」
ルルリ「八剣世界は治安が悪くて」
ルルリ「テロや暗殺、暴力デモが頻繁だったの」
ルルリ「アリアさんも何度も命を狙われた」
ミリア「世界が違いすぎる」
ティー「まあ黙って聞きましょう」
ルルリ「毒殺されたこともあったのよ」
ルルリ「だから三剣宮は毒見役を雇ったんだわ」
ティー「私の雇用の秘密が明らかになりました」
ティー「でも、毒殺されたって、誰が?」
ルルリ「アリアさんが」
ティー「死んじゃったんですか?」
ルルリ「死んじゃったわね」
ルルリ「アリアさんは死にすぎなのよ」
ルルリ「ギネスに載れるくらい死んだと思うわ」
ティー「それだけ生き返ったんですかね」
ルルリ「ここから笑わないで欲しいんだけど」
ルルリ「八剣家には不思議な魔法があったのよ」
ルルリ「原理はよくわからないんだけど」
ルルリ「私の感覚だと、夢オチに似ているわ」
ルルリ「アリアさんが死ぬと夢オチになるの」
ティー「凄い都合のいい魔法ですね」
ルルリ「でも魔法が使えるなら」
ルルリ「最初から死ななければ良くない?」
ルルリ「私が毎回死に目に遭う必要なくない?」
ティー「そう言われると悪趣味ですね」
ルルリ「まあ、そういう、変な魔法だったの」
ルルリ「私は夢を見るたびにアリアさんに伝えて」
ルルリ「死亡フラグみたいなのを回避してきた」
ティー「ゲームっぽくなってきました」
ルルリ「一度アリアさんが言ってたんだけど」
ルルリ「彼女は乙女ゲームの悪役令嬢らしいわ」
ルルリ「ジャンルちがくない?」
ルルリ「ホラー系ノベルゲームじゃない?」
ティー「ルルリさんは何だったんですか?」
ルルリ「きっとヒロインだと思うわ!」
ルルリ「アリアさんと敵対する関係だったし」
ティー「じゃあ、イケメンを奪い合ったり?」
ルルリ「してない」
ルルリ「イケメン登場すらしてない」
ティー「それは乙女ゲームではないのでは」
ルルリ「私もそう思う」
ルルリ「最後は核兵器を使われて」
ルルリ「私達は北海道に疎開したのよ」
ティー「夢オチにはならなかったんですか?」
ルルリ「そこしか生存ルートが無かったわ」
ルルリ「まあ、そこもダメだったんだけど」
ルルリ「2034年末でゲームオーバーね」
ティー「そこまでは生きたんですね」
ルルリ「私は25歳になったことがあるわ」
ルルリ「だから天才でも何でもないのよ」
ルルリ「一度勉強をやったから出来るだけ」
ティー「どんな大人だったんですか?」
ルルリ「それは内緒」
ルルリ「率直に言って愛せない自分だわ」
ルルリ「アリアさんの事は好きだったけど」
ルルリ「結局、救うことが出来なかった」
ティー「からの異世界転生ですか」
ルルリ「一度2020年に戻ってきたのよ」
ルルリ「核攻撃を受ける前の八剣宮にね」
ルルリ「そこには、あー、これも内緒だわ」
ティー「えー」
ルルリ「まあ、アリアさんが死ぬ前に」
ルルリ「二人で別の世界に行きましょう」
ルルリ「ってことで、この世界に来ました」
ティー「どうやって?」
ルルリ「タイムリープってわかるかしら?」
ミリア「わかんない」
ティー「過去に戻るやつですかね」
ルルリ「アニメで言う世界線だと思うわ」
ルルリ「同じ世界の過去じゃなくて」
ルルリ「隣の世界線の過去に飛ぶ感じ」
ルルリ「私達は剣世界と呼んでいたわ」
ミリア「ここは三剣世界」
ルルリ「元の世界は八剣世界ね」
ティー「他にも剣世界はあるんですか?」
ルルリ「二剣世界はあったはずよ」
ルルリ「一度失敗した記憶があるから」
ティー「そこには二剣アリアお嬢様が?」
ルルリ「名前は三剣だった気もするけど」
ルルリ「そのへんは記憶が曖昧ね」
ティー「ルルリさんは何歳でした?」
ルルリ「4歳から11歳までね」
ルルリ「今年が肝心なの」
ルルリ「今年、世界の運命が決まるのよ」
ティー「何に失敗したんですか?」
ルルリ「言っていいのかなあ」
ミリア「何だったっけ・・・」
ルルリ「まあ、面白い作り話でしょ?」
ティー「八剣世界の所は正直感心しました」
ティー「ルルリさん作家になれますよ」
ルルリ「暇な時に書いてみようかしら」
ティー「でも二剣世界は余計だったかも」
ティー「風呂敷を広げるとボロが出ますよ」
ルルリ「そうね。じゃあやめておくわ」
ティー「ボロを出して欲しいので」
ティー「失敗のとこだけ教えてくださいよ」
ルルリ「そう?」
ルルリ「パンデミックよ」
ルルリ「私達はコビドの防疫に失敗したの」
ティー「あー」
ルルリ「という夢、妄想のお話ね」
ルルリ「そんな話で作家になる趣味はないわ」
ティー「こじらせすぎていい人になってます」
ルルリ「私、ハッピーエンド至上主義者なの」
ルルリ「書くんなら、防疫に成功した話だわ」
ルルリ「あるいは最初から問題の無い世界か」
ティー「作家になるなら応援しますよ」
ティー「イケメンは出して貰いますけど」
ルルリ「私原作でティーさんが書くのは?」
ティー「イケメンが死ぬ話は嫌っす」
ルルリ「私もお嬢様の死亡シーンは無理だわ」
ミリア「わたしは死なないよー」
ルルリ「この世界はほんとに平和だわ」
ルルリ「ミリアの記憶が無いのは残念だけど」
ルルリ「そのぶん可愛いからいいかしらね」
ティー「八剣アリアさんは可愛くないんすか」
ルルリ「お姉さんタイプね。髪が長くて」
ルルリ「落ち着いた喋り方をする人だったわ」
ミリア「ルルリはそういうのが好きなのか」
ルルリ「アリアさんには憧れてたし」
ルルリ「今でも尊敬してるけど」
ルルリ「人としてはミリアのほうが大好き」
ミリア「なんで?」
ルルリ「安心感があるからだわ」
ルルリ「一番、感性がまともなの」
ミリア「わたしだって間違えるよ」
ルルリ「それでも人としては間違わないわ」
ルルリ「ミリアになら命だって捧げられる」
ミリア「それは言い過ぎ」
ルルリ「人生に悩んだ時に」
ルルリ「ミリアのために生きよう」
ルルリ「って思うとやる気が出るのよ」
ミリア「言いすぎだってば」
ルルリ「お話はこんなところね」
ルルリ「休憩でプリンが食べたいわ」
ミリア「出してあげよう」
ティー「おねだりだったのか」
ミリア「ティーさんお願いします」
ティー「へいへい」