エルハ「いらっしゃいませ」
エルハ「お待ちしておりました」
エルハ「どうぞお掛けください」
ミリア「失礼します」
ルルリ「おじゃましまーす」
エルハ「こういう接客は無いみたいですね」
ミリア「無いんだ」
エルハ「土曜日にもやったんですけど」
エルハ「恐ろしく暇ですよ」
エルハ「センターの管理人」
ルルリ「いいわね」
ミリア「ルルリはサボりたいだけでしょ」
エルハ「今日は代わって貰ってますけど」
エルハ「本来はカメラ監視が主な仕事です」
エルハ「ずーっと画面見てないといけません」
ルルリ「絶対寝そう」
エルハ「体育館、会議室、自習室、ジム」
エルハ「診療所以外の各施設の監視をします」
ルルリ「不審者がいたらどうするの?」
エルハ「マイクで声かけするか」
エルハ「悪そうだったら何もせず通報です」
ミリア「何もしないの?」
エルハ「こっちも一人だし」
エルハ「下手に刺激すると良くないですからね」
ルルリ「逆上して襲われたら怖いものね」
エルハ「部屋のロックとかは出来ますけど」
エルハ「立てこもられるよりは逃がす感じです」
エルハ「入館するときに認証してるので」
ルルリ「誰なのかはバレてるのよね」
エルハ「改札機通りますからね」
ルルリ「セキュリティゲートね」
エルハ「施設ごとにもカードが必要だし」
エルハ「利用に人手が要らないので」
エルハ「平和です・・・」
ミリア「寝ちゃいそう」
ルルリ「ご視聴ありがとうございました」
ミリア「短くない?!」
ルルリ「そんな日もあるわよ」
ミリア「センターの説明をお願いします」
ルルリ「ラッカにさせといて」
ミリア「連れてきてないよ」
ミリア「スパコンは三剣製薬に貸してるし」
ルルリ「お仕事体験はラッカにやらせてよー」
ルルリ「けいけんちをよこせー」
ミリア「わかったから今日はルルリがやって」
ルルリ「へいへい」
ルルリ「センターは枢里に20くらいある」
ルルリ「複合施設、いわゆる市民センターね」
ミリア「市営ではないんだよね」
ルルリ「枢里には市の建物は無いからね」
ルルリ「センターは教育の動画化に伴って出来たの」
ルルリ「枢里は2010年に通学が自由化」
ルルリ「小中学校の校舎は再利用されて」
ルルリ「教室や特別教室を住民に開放したのでした」
エルハ「高校も通学しないんですか?」
ルルリ「枢里は元々高校が無いのよ」
ルルリ「大中小のなかに高っておかしいでしょ」
エルハ「じゃあ女子高生もいないんですか?!」
ルルリ「15歳から女子大生ね」
ルルリ「っていうのは枢里ジョークだけど」
ルルリ「枢里大学が七五三って言って」
ルルリ「高校、高専、短大、大学を兼ねてるの」
ルルリ「七年制なら、最初の3年は高校生相当ね」
エルハ「エスカレーター式みたいなやつですね」
ルルリ「で、スクーリングはあるから」
ルルリ「高校生も枢里大学に通うの」
ルルリ「つまり7年間JKと一緒に通学できる」
エルハ「10年前に教えてくださいよ!」
ルルリ「言っとくけど共学だからね」
エルハ「女子しか視界に入れないので大丈夫です」
ミリア「これは大丈夫じゃないやつだ」
ルルリ「小中学生のスクーリングはセンター通学」
ルルリ「義務教育に通学の義務は無いけど」
ルルリ「体育とか実習だけ出る子もいるし」
ルルリ「自習室に毎日行くって子もいるわ」
エルハ「通学はしてもしなくても自由なんですね」
ミリア「わたし、春から通学しようかな」
エルハ「センター勤務も悪くないですね!」
ミリア「たぶん枢里小学校に行くと思う」
エルハ「それはセンターではないやつでしたっけ」
ルルリ「枢里に唯一残ってる小中学校ね」
ルルリ「庭園と独身通りの間にあるわ」
ミリア「うちから近い」
エルハ「教免を取っておくべきでした」
ルルリ「そもそもなんで通学するの?」
ミリア「同い年のお友達が欲しい」
ルルリ「私というものがありながら!」
ミリア「ルルリは大事な人だけど!」
ルルリ「ドヤァ」
エルハ「マウント取らないでくださーい」
ミリア「エルハさんも大好きなお姉さんだけど!」
エルハ「幸せ過ぎて死んでしまいます」
ルルリ「なむなむ」
ミリア「小学五年生でいられるのは今だけだもん」
ルルリ「悟りを開いたわね」
エルハ「さとり世代ですね」
ミリア「そんなに偉いやつじゃないよ・・・」
ルルリ「悟りと書いて」
ルルリ「小五ロリと読む」
ミリア「ルルリはロリコンだよね」
ルルリ「Yesロリータ! タッチ1秒!」
ミリア「訴訟」
エルハ「セリカ訴訟ですね」
ルルリ「知ってるの? セリカ訴訟」
エルハ「当時、学校で流行った気がします」
ミリア「わたし知らない」
ルルリ「枢里の社員証は非接触ICカードなの」
ミリア「それをCeliCaって言うのはわかる」
ルルリ「改札機に通す時に認識しやすくするため」
ルルリ「タッチ1秒、って標語を作ったんだけど」
ミリア「うん」
ルルリ「国の偉い人が、セリカママに向かって」
ルルリ「セリカはタッチ1秒、って触ったのよ」
ミリア「うわー」
ルルリ「で、ママが即座に訴訟って言い返したの」
ルルリ「実際、訴訟には至らなかったんだけど」
ミリア「どうなったの?」
ルルリ「小学校でブームになったらしいわ」
エルハ「誰かにセリカって呼び掛けて反応したら」
エルハ「タッチ1秒って言いながら触って」
エルハ「触られたら訴訟って言って」
エルハ「まわりの誰かが有罪って言ったら」
エルハ「触った人が土下座でごめんなさい、です」
ミリア「その遊びは面白いの・・・?」
ルルリ「セリカ―」
ミリア「しーん」
ルルリ「ご視聴ありがとうございました」
ミリア「ママが困るじゃん」
ルルリ「セリカって名前の人には」
ルルリ「タッチしちゃいけないルールなの」
ミリア「ややこしすぎる」
ルルリ「小学生と遊ぶってことは」
ルルリ「そういう理不尽に巻き込まれるのよ」
ルルリ「いじめとかの問題もあるし」
エルハ「枢里でお嬢様いじめるのは無理ですよ」
ルルリ「枢里小中学校は南部の子も通うからね」
エルハ「そうなんですか?! なんで?」
ルルリ「教育動画が全学年分あって飛び級しやすい」
ルルリ「南部特待で学費無料に給食三食付き」
ミリア「ルルリも南部特待だったの?」
ルルリ「そうよ。1年の夏までだけど」
エルハ「ルルリさんも南部住みだったんですか?」
ルルリ「小1の夏に枢里に引っ越してきたの」
ルルリ「父が三剣グループに入れて貰ったからね」
エルハ「お嬢様の親戚なのかと思ってました」
ルルリ「血が繋がってないから結婚できるのよ」
エルハ「それなら私も結婚できます」
ルルリ「三人で結婚って出来るのかしら」
エルハ「ところで話は変わりますけど」
ルルリ「ん?」
エルハ「人、増えてませんか?」
ミリア「増えてる」
エルハ「ちょっと確認してきます」
エルハ「すみません、何かありましたか?」
エルハ「あー」
エルハ「お嬢様、ルルリさん、ちょっと」
ミリア「はいはーい」
ルルリ「なになに?」
エルハ「収録の見学だそうです」
ルルリ「どこから聞きつけてきたのかしら」
ミリア「応援ありがとうございます」
ルルリ「これはひょっとして」
エルハ「ひょっとして?」
ルルリ「握手大会になるパターンだわ」
エルハ「一列にお並びくださーい」
ミリア「風邪っぽい人がいる」
エルハ「私が診療所に連れて行きますよ」
ルルリ「センターには診療所が併設されています」
ルルリ「かかりつけ医になります」
ルルリ「三剣枢里病院は紹介状がいる感じ」
ミリア「ただいま」
ルルリ「お疲れ様ね」
ルルリ「あとはスポーツジムがあったり」
ルルリ「避難場所になってたりするくらいかしら」
ルルリ「サークル活動の話は前にしたわよね」
エルハ「戻りました」
ミリア「おかえりなさい」
ルルリ「私も通学しようかなー」
ミリア「一緒に行こ!」
エルハ「ルルリさんは既に大卒なのでは?」
ルルリ「私、枢里小学校に学籍があるのよ」
ルルリ「っていうか日本は飛び級禁止だし」
エルハ「じゃあ逆になんで大卒なんですか?」
ルルリ「中卒認定と高卒認定を取って」
ルルリ「年齢制限免除で大学入試を受けたのよ」
ルルリ「小学校はまだ卒業してないわ」
エルハ「それって卒業は2年後ですよね?」
ルルリ「そうね」
エルハ「すると最終学歴は小卒になるのでは?」
ルルリ「ハッ」
ルルリ「実は枢里大学の大学院にも行くんだけど」
ルルリ「3年かけてゆっくり卒業しようかしら」
ミリア「大学院いくの?」
ルルリ「枢里大学でゼミを持って欲しいんだって」
ミリア「みーんみーんみいいいいいいい!」
ルルリ「儚い人生だったわ」
エルハ「お嬢様ボケ可愛い」
ミリア「あとで詳しく教えてね」
ルルリ「配信時間に対する配慮だったのね」
ミリア「というわけで終わりにしまーす」
ミリア「ご視聴ありがとうございました」
ミリア「見学もありがとうございました!」