ルルリ「おはようございます」
ルルリ「生死の境を」
ルルリ「まだふわふわしてる」
ルルリ「勝手にルルリのコーナーです」
ルルリ「どんな時も娘を撮影する親と」
ルルリ「こんな時でも挨拶を忘れない私」
ルルリ「血は争えないわね」
ルルリ「ミリアの配信は痛々しそう」
ルルリ「そんな事を言ってたのね」
ルルリ「あの子、変なところで鋭いのよね」
ルルリ「婚姻届ってある?」
ルルリ「紙媒体がいいわ」
ルルリ「いつ書いたかわからないからね」
ルルリ「さすがジップ」
ルルリ「須堂琉瑠璃」
ルルリ「画数が多いのが恨めしいわ」
ルルリ「証人はよろしく」
ルルリ「念のため、ルッカに筆跡を学習させて」
ルルリ「ふぅ」
ルルリ「これで三剣枢里では」
ルルリ「正式にパートナーになれるでしょう」
ルルリ「日本では性別も年齢も満たないけど」
ルルリ「8年後には認められるかもね」
ルルリ「まあイケメン見つけて貰うのがいいかな」
ルルリ「寂しいけどミリアの幸せは大事」
ミリア「三剣家はもともと20歳で結婚だし」
ルルリ「ミリアを待つのは19歳までにするわ」
ルルリ「15年後くらいに治ったら気まずいけど」
ルルリ「未来のことは未来の私に任せましょう」
ルルリ「あとはメールね」
ルルリ「担当医からのお便りです」
ルルリ「なるほど、冬眠という手があるのね」
ルルリ「心臓が動いてれば生きてると言えるし」
ルルリ「確かにコールドスリープより良さそう」
ルルリ「どうせ死ぬなら足掻いてみましょう」
ルルリ「病気自体が治ってくれれば良かったけど」
ルルリ「今までの病気とは違うみたいね」
ルルリ「何か宿命めいたものを感じるわ」
ルルリ「異世界転生病みたいな。そんなの無いか」
ルルリ「次のメールはラボ長から」
ルルリ「クロエのリモートドールを遅らせるのね」
ルルリ「悪いけどそれでお願いするわ」
ルルリ「スパコンは確保できそうだけど」
ルルリ「性能半減の影響は思ったより大きいわね」
ルルリ「ゆっくり話す人なら間に合うけど」
ルルリ「通信のラグがひどいってことにしとくか」
ルルリ「省電力モードってことにしとくか」
ルルリ「ラッカからセリカへのメールは転送ね」
ルルリ「まあ、クレームは受け付けません」
ルルリ「リソース確保のために交渉した」
ルルリ「みたいな言い訳かしらね」
ルルリ「ルッカの108台の借主も誤魔化してね」
ルルリ「見たらバレるだろうから」
ルルリ「ラッカとルッカは接触禁止」
ルルリ「第三者が二人を比べるのも極力避けるわ」
ルルリ「よってラッカはラボに戻しましょう」
ルルリ「ルッカだけが三剣宮で暮らす」
ルルリ「最後のメールはセリカ」
ルルリ「コビドがいつ落ち着くかはわからないわ」
ルルリ「変異するから何度も流行する」
ルルリ「強毒化したら被害はかなり大きくなるわ」
ルルリ「前の世界では米国産のワクチンが一年後」
ルルリ「日本で打ち終わるまでもう一年かしらね」
ルルリ「空港で止められれば不要だけれど」
ルルリ「迅速で完全な検査のほうが難しいのかも」
ルルリ「あとはお金の話か」
ルルリ「ビットコイン少しずつ売りましょう」
ルルリ「この世界では値上がりしないのかも」
ルルリ「財政出動自体が限定的だからね」
ルルリ「700万はちょっと夢見すぎだったわ」
ルルリ「100万円で売れれば十分でしょう」
ルルリ「メール書く元気と時間が無いわ」
ルルリ「ビデオレターにしましょう」
ルルリ「セリカに送っておいて」
ルルリ「それかかわりにテキストに書き直して」
ルルリ「なにその口は」
ルルリ「毎回チューするのは嫌」
ルルリ「寝てる間にしてもいいわよ」
ルルリ「それはそれで犯罪的か」
ルルリ「毎日されたら引くわ」
ルルリ「ミリアのことを先に考えさせて」
ルルリ「ああそうだ」
ルルリ「私の冬眠を隠すのは無期限にするわ」
ルルリ「たとえバレても解除はパスワード方式」
ルルリ「三段階くらいあれば十分かしら」
ルルリ「最初のパスワードはルリカね」
ルルリ「質問は、私の元の世界での名前よ」
ルルリ「アリアさんの記憶があれば答えられる」
ルルリ「私の見立てに間違いが無ければ」
ルルリ「ミリアの記憶さえ戻れば」
ルルリ「私の病気くらい簡単に治せるはずなのよ」
ルルリ「だから死にたくない」
ルルリ「でも記憶がずっと戻らないのなら」
ルルリ「その時は好きに生きて欲しいわ」
ルルリ「ミリアは世界に愛されていいと思う」
ルルリ「私の死を乗り越えて欲しいわね」
ルルリ「と言いながら私が足掻いてるんだけど」
ルルリ「前回測った感じ、薬が効くのは45分」
ルルリ「記憶を全部補完するのは無理ね」
ルルリ「私の幼少時代の事実は任せたから」
ルルリ「感情を伝えておくわ」
ルルリ「母親は気が利かない人だと思った」
ルルリ「私と人間的な意思疎通が出来なかった」
ルルリ「あの家では私に人権は無かったわ」
ルルリ「与えられていたのは生存権だけ」
ルルリ「トイレでの排泄すら許されなかった」
ルルリ「妹のことは正直わからないわ」
ルルリ「きっと普通の子なんだろうと思う」
ルルリ「哀れだとも羨ましいとも思わない」
ルルリ「八剣世界の私みたいになるのかもね」
ルルリ「父親?」
ルルリ「勝手に美化されると嫌ね」
ルルリ「あの家では唯一の理解者だったけど」
ルルリ「子作り行為の声を聞いた事があったわ」
ルルリ「トイレに起きるんじゃなかった」
ルルリ「別に怒ってないけど」
ルルリ「いい人見つけなよ」
ルルリ「男の35は全然いけるっしょ」
ルルリ「私が起きたら年上の妹がいたりして」
ルルリ「私はするけど?」
ルルリ「可愛い娘の結婚式、見たくない?」
ルルリ「始業式の日の朝」
ルルリ「セレモニーホールは空いてるかしら」
ルルリ「寝たまま運んでもらって」
ルルリ「入退場まで45分に収まらない?」
ルルリ「誓いの言葉からキスまでにするか」
ルルリ「讃美歌の最中に入れ替わりましょう」
ルルリ「退場したらそのまま病院送り」
ルルリ「私はその後で冬眠に入る」
ルルリ「死んでからじゃ意味ないから」
ルルリ「生きてるうちに眠りたいわ」
ルルリ「治る見込みがあるなら延ばすけど」
ルルリ「無理そうなら早めに始めましょう」
ルルリ「そのほうが蘇生の体力も残るはず」
ルルリ「あれ、眠いわ」
ルルリ「だんだん薬が効きづらく」