ミリア「今日は動物回だワン」
ルルリ「とうとうコスプレに目覚めたかニャン」
ミリア「庭園のミニ動物園を紹介して欲しいって」
ルルリ「ということは動物愛護がテーマね」
ミリア「ペットの飼い方かな」
ルルリ「原則として飼うのはおすすめしません」
ルルリ「枢里では動物の販売は禁止です」
ルルリ「売れ残ったペットはどうなるでしょう」
ミリア「・・・・・・」
ルルリ「そもそも猫を飼うんじゃないニャン」
ルルリ「人間が猫様の下僕になるんだニャン」
ルルリ「勝手にモノ扱いすんなってことニャン」
ミリア「犬は人間大好きだから」
ミリア「冷たくされたら悲しいワン」
ルルリ「というわけで、私達のおすすめは」
ルルリ「ミニ動物園にこまめに通うことね」
ルルリ「枢里の犬猫その他が管理されています」
ミリア「動物園は入場無料」
ミリア「朝と夕方にお散歩タイムがあります」
ミリア「大型犬はジョギング」
ミリア「小型犬は歩いて庭園を回る感じ」
ルルリ「猫は散歩しないのかニャン?」
ミリア「猫さんは希望者だけでーす」
ルルリ「自主性が重んじられているのね」
ミリア「庭園で遊ぶだけだと思う」
ルルリ「去勢はしてるの?」
ミリア「基本的にはしないらしい」
ルルリ「増えたらどうするの」
ミリア「動物園で飼う」
ルルリ「ちゃんと面倒みきれるの?」
ミリア「数を管理してる」
ルルリ「減らしたりはしないのよね?」
ミリア「寿命とか病気だけだと思う」
ルルリ「病気は治療してるのかニャン?」
ミリア「動物病院で治せるんだワン」
ルルリ「治療費は誰が払ってるんだニャン?」
ミリア「会社から払ってるのかな・・・」
ルルリ「そうね。三剣枢里の経費だと思うわ」
ルルリ「つまり全員の売上から負担してるの」
ミリア「みんなで飼ってるんだね」
ルルリ「意地悪な話していい?」
ミリア「やだ」
ミリア「いいけど」
ルルリ「もしみんなが動物の飼育に反対なら」
ルルリ「動物は全員必ず去勢されて」
ルルリ「最終的には一匹も残らなくなる」
ルルリ「それでお金が余って給料が増えるわ」
ミリア「いくらくらい?」
ルルリ「年間およそ1億円」
ルルリ「一人1500円の負担ね」
ミリア「命の値段が1億円」
ルルリ「全部で何匹くらいいるの?」
ミリア「300匹くらい」
ルルリ「一匹毎月2万5千円だとしたら」
ルルリ「子供年金の半額が使われているのね」
ルルリ「2匹減らせば子供が1人増やせる」
ミリア「うーん」
ルルリ「逆にも言えるニャン」
ルルリ「子供を1人減らせば猫が2匹増えるニャン」
ミリア「お金があればいいのかー!」
ルルリ「言いたいのはそういうことじゃなくて」
ルルリ「枢里は7万人以上増やせないでしょ?」
ミリア「食べ物が作れないからだよね」
ルルリ「なので、子供作るの禁止でーす」
ルルリ「男性はキンタマ取ってくださーい」
ルルリ「って言われたら、どう思う?」
ミリア「ない」
ルルリ「メスは卵巣と子宮を取り除きます」
ミリア「うーん」
ルルリ「じゃあ、子供は自由に作っていいです」
ルルリ「そのかわり、増えすぎたら殺処分します」
ルルリ「誰かに養って貰って生き延びましょう」
ルルリ「って言われたら、どう思う?」
ミリア「どんどんひどくなっていく」
ルルリ「最後、子供は自由に作っていいし」
ルルリ「殺処分もしません」
ルルリ「増えすぎたらみんなの食事を減らします」
ルルリ「誰一人として十分な栄養が取れません」
ルルリ「これが、今の枢里の仕組み」
ミリア「産んだほうがいいんじゃないの?」
ルルリ「少子高齢化って、年齢分布の問題なのよ」
ルルリ「世代ごとに人数が変わらないのが理想」
ルルリ「ベビーブームで一気に増えると」
ルルリ「その人たちが高齢化した時に若者が困る」
ルルリ「人口を増やしすぎると食糧問題になるわ」
ミリア「産みたいけど増やせない」
ルルリ「そして減らしたくても減らせないのよ」
ミリア「どうしたらいいの?」
ルルリ「ミリアが最初に言った通りよ」
ルルリ「数を管理してる」
ルルリ「去勢は基本的にはしない」
ルルリ「増えたら飼うし減らしはしない」
ミリア「人間のほう」
ルルリ「枢里住民も同じ」
ルルリ「自然増が多ければ転入を絞る」
ルルリ「若い人の転出がそれなりにあるから」
ルルリ「産むのを遠慮する必要は全く無いわ」
ミリア「深い話だワン」
ルルリ「生き物の命を預かるということは」
ルルリ「それだけ責任を伴うことなのよ」
ルルリ「ミニ動物園で命の重さを学びましょう」
ミリア「いのちだいじに」
ルルリ「そこまで理解した上でなら」
ルルリ「動物を家で飼うこともできます」
ルルリ「ホームステイで泊まりに来てくれるの」
ミリア「一緒に暮らせるんだね」
ルルリ「お互い気に入ったら延長していいけど」
ルルリ「飼い主の勝手で手放すようなら」
ルルリ「ペナルティで飼い主のキンタマも没収ね」
ミリア「そんなことできるの?」
ルルリ「安易な気持ちで飼うなってことニャン」
ミリア「でも子供と一緒に犬を飼いたいワン」
ミリア「情操教育にいいらしいワン」
ルルリ「生産管理みたいな事はしてないから」
ルルリ「毎月2万5千円を負担できる人が」
ルルリ「たまたま産まれた子をお迎えする」
ルルリ「って体裁で動物園に通ってください」
ミリア「運命の出会いがあるかも?」
ルルリ「大人の子なら負担は少ないから」
ルルリ「まずは慣れることをお勧めするわ」
ミリア「好きになっちゃいそう」
ルルリ「そこは自由恋愛だニャン」
ルルリ「ペットホテルとしても使えるし」
ルルリ「彼らにとっては二拠点生活だから」
ルルリ「それがいい刺激になる子もいるかも?」
ミリア「二拠点生活って面白そう」
ルルリ「環境が変わるとダメな子もいるけどね」
ルルリ「虐待とかの心配をするなら」
ルルリ「子供が複数の家を選べればいいのかも」
ミリア「わたしユニットハウスに住んでみたい」
ルルリ「憧れの一人暮らしみたいな?」
ミリア「ルルリ来ないの?」
ルルリ「ミリアに養ってもらうニャン」
ミリア「食堂まで毎日歩こう」
ルルリ「デリバリーするニャン」
ミリア「すぐ近くじゃん! たぶん!」
ルルリ「猫さんの散歩は希望者だけニャン」
ミリア「ルルリ、動物園で働いたら?」
ルルリ「なんで?」
ミリア「お世話してたら結構動きそう」
ルルリ「猫と一番いい場所を取り合うわ」
ミリア「誰かこの子に散歩させて」
ラッカ「はいはーいはーい!」
ルルリ「動物苦手なんじゃなかったの?」
ラッカ「引っかかれるのが嫌なだけです」
ミリア「ルルリは爪短いもんね」
ルルリ「キーボード触るからね」
ラッカ「首輪つけてお散歩に連れて行きます」
ルルリ「えっちじゃん」
ラッカ「フンは自分で片づけてください」
ルルリ「プレイ内容が高度すぎるわ」
ミリア「やっぱりおうちで飼おう」
ラッカ「それなら回し車で良くないですか?」
ミリア「ルルリなハムスター」
ルルリ「無限ループって怖くね?」
ラッカ「何周したか数えてあげます」
ルルリ「自動で回す装置をつけておくわ」
ラッカ「カウント機能もつけといてください」
ミリア「数える意味」
ルルリ「いっそペットロボットを作ればいいのよ」
ラッカ「ラッカの人権を守ってください」
ミリア「犬のやつとかあったよね」
ルルリ「本物の動物に寄せなくてもいいと思うわ」
ルルリ「タブレットにタイヤがついてるとか」
ミリア「もうちょっと生き物に寄せよう」
ルルリ「可愛い尻尾をつけましょう」
ルルリ「タブレットは背中にも顔にもなるの」
ミリア「それはどうやってかわいがるの?」
ルルリ「タップしてごはんやおかしを与えたり」
ルルリ「うんちを流したり御機嫌をとったり」
ミリア「たぶれっち」
ルルリ「スマホアプリで済んでしまいそうね」
ラッカ「ラッカとおしゃべりしましょう」
ルルリ「恋愛需要は高いっぽいのよねー」
ラッカ「妹需要じゃないですか?」
ルルリ「呼ばれ方で一番マシなだけじゃない?」
ルルリ「君とかあなたよりはお兄ちゃんでしょ」
ミリア「名前で呼んで欲しい」
ラッカ「あだ名でも呼べますよ」
ルルリ「男性好みに作ってあるはずだけど」
ルルリ「なんか飽きられちゃうのよねー」
ルルリ「気軽に捨てられるのがいい所だけど」
ラッカ「おこですよ」
ミリア「女性好みには作らないの?」
ルルリ「イケメンキャラもあったと思うわ」
ルルリ「女性向けはもっと難しいみたい」
ラッカ「ラッカもノーコメントです」
ルルリ「ペットは喋らないほうがいいのかも」
ルルリ「愛はきっと静寂から生まれるのね」
ミリア「いっぱい話しかけてあげようよ」
ルルリ「人間は餌をよこせばいいんだニャン」
ミリア「ルルリにはしっかり働いてもらおう」
ルルリ「猫に労働の義務は無いんだニャン」
ミリア「ルルリの人権は没収ね」
ルルリ「そんなことできるの?!」
ミリア「働かない子は退職です」
ルルリ「人間には厳しい会社だった」