ミリア「今日のお題は三剣芹香さん」
ルルリ「そして《セリカ宣言》ね」
ミリア「ママはとっても可愛い」
ルルリ「ミリアは口説き文句の語彙が少ない」
ラッカ「ラッカとどっちが可愛いですか?」
ミリア「ラッカのほうがお姉さんかな」
ラッカ「ルルリとラッカの間くらい?」
ミリア「ルルリのほうが賢そう」
ルルリ「そんな序列でいいの?」
ミリア「だからママが一番可愛い」
ルルリ「謹んで一番はお譲りいたしますわ」
ミリア「でも昔のママは迫力があったらしい」
ミリア「わたしが生まれて丸くなったんだって」
ルルリ「親ばかに全集中してそうよね」
ミリア「くっつきすぎだと思ってたけど」
ミリア「いなくなるとすごくさみしい」
ルルリ「今月はだっこの回数増えた気がする」
ミリア「ルルリをあたためてあげてるの」
ラッカ「ラッカもあたためて欲しいです」
ルルリ「低温のほうが調子いいでしょ」
ラッカ「じゃあルルリでもいいです」
ルルリ「ラッカの上に座ってみた」
ミリア「おさまりがいい」
ルルリ「セリカは昭和の末期に生まれました」
ルルリ「バブリーな乳児期が5年で崩壊」
ルルリ「当時の枢里は社員数6万人だったけど」
ルルリ「全員分の生活費を出せなくなった」
ルルリ「ママのママ、シエラ婆が出て行ったの」
ミリア「東京に働きに行ったんだよね」
ルルリ「ファブレス化して営業を重視したり」
ルルリ「後に海外にオフショアしたり」
ルルリ「まあ、枢里を経営から切り離したのね」
ミリア「リストラ?」
ルルリ「経営の再構築という意味なら、そうね」
ルルリ「三剣重工とエリートを守ったの」
ルルリ「残された枢里の社員は困ってしまった」
ミリア「ITバブルは?」
ルルリ「2000年がピークだけど」
ルルリ「1998年に枢里の貯蓄が尽きた」
ルルリ「セリカ宣言は、そんな中で出されたの」
ミリア「苦しい状況だったんだね」
ルルリ「なんとかあと2年持ちこたえて欲しい」
ルルリ「でも、みんなも切り詰めてたから」
ルルリ「個人の貯金で生活するのは難しかった」
ミリア「どうなったの?」
ルルリ「土下座したわ」
ルルリ「当時10歳のセリカお嬢様ね」
ミリア「わたしたちと同い年」
ルルリ「そしたらお嬢様を隠すようにして」
ルルリ「スウ婆が土下座して」
ルルリ「セリカ、立ちなさい、って言ったの」
ミリア「すごい」
ルルリ「枢里はスウ婆の信用で大借金をして」
ルルリ「住民全員に2年間、給料を払った」
ミリア「借金は大丈夫なの?」
ルルリ「ママが儲けて梨華婆から株を買って」
ルルリ「梨華婆からの現金相続で返したのよ」
ミリア「ギリギリだったんだね」
ルルリ「ほんと綱渡り」
ルルリ「スウ婆がいなければ倒産してたか」
ルルリ「枢里の株が他人の手に渡ってたわ」
ミリア「株は渡しちゃダメなの?」
ルルリ「枢里は自治体じゃなくて企業だから」
ルルリ「株を持たないと都市を守れないのよ」
ミリア「ママとスウ婆が守ってくれたんだね」
ルルリ「私達は巨人の肩に立っているのよ」
ルルリ「感謝を忘れないようにしましょうね」
ミリア「真面目なルルリってお母さんみたい」
ルルリ「留守の間、娘は預かります」
ミリア「身代金はいくら?」
ルルリ「そういう預かるじゃないからね?!」
ミリア「ルルリごと買収されるよ」
ルルリ「いっぱいおねだりしちゃおう」
ミリア「シエラおばあちゃんは帰ってこない?」
ルルリ「ずっと都会でしょうね」
ミリア「何回かしか会ったことが無い」
ルルリ「枢里事務の営業をしてくれたり」
ルルリ「技術的な交流をする事はあるわね」
ミリア「喧嘩別れしたわけじゃないんだね」
ルルリ「当時はちょっと険悪だったけど」
ルルリ「お互い生き残るのに必死だったのよ」
ミリア「今なら仲良く出来るのかな」
ルルリ「今は必死で仲良くしてますね」
ルルリ「助け合わないと生き残れないから」
ミリア「わたしも頑張る」
ルルリ「スウ婆にも手伝って貰いたいけど」
ミリア「元気にしてると思うよ」
ルルリ「東京出張をして貰うかは相談中だわ」
ミリア「遠いもんね」
ラッカ「ルルリ、立ちなさい」
ルルリ「抱っこ飽きたの?」
ラッカ「ラッカが抱きしめられたかったです」
ルルリ「私のほうが小さくて軽いからなあ」
ミリア「足しびれないの?」
ラッカ「しびれませんよ!」
ルルリ「座り心地も良かったわ」
ルルリ「ちょうどいい位置に柔らかいものが」
ミリア「ママは10歳で枢里を経営してたの?」
ルルリ「厳密には方針の意思決定をしたの」
ルルリ「ITで行くとか、暮らしを重視するとか」
ミリア「社長はスウおばあちゃんなんだよね?」
ルルリ「スウ婆は昭和で、ママが平成って感じよ」
ミリア「わたしは令和か」
ルルリ「お嬢様の意志は優先される慣習なの」
ミリア「里外の人にはなんて説明するの?」
ルルリ「可愛いは正義」
ミリア「語彙が少ない」
ルルリ「枢里独自の概念だから仕方ないのよ」
ミリア「ママ若いし、まだ平成で良くない?」
ルルリ「お嬢様が産まれると代替わりするから」
ルルリ「1歳からアリア祭りになってるでしょ」
ミリア「方針の意思決定って、どういうこと?」
ルルリ「まつりごとを担うのよ」
ミリア「お祭り当番って感じ?」
ルルリ「政治ですね。土地と住民を治めるのよ」
ミリア「内閣総理大臣、三剣アリアくん!」
ルルリ「もっと象徴的な存在だと思うけど」
ルルリ「日本の制度にはあてはめられないわ」
ミリア「三剣グループは継がないよね?」
ルルリ「資本関係はもうほとんど無いでしょ」
ミリア「将来は経営者ですか、って聞かれる」
ルルリ「なんて答えてるの?」
ミリア「将来はルルリと話し合って決めます」
ルルリ「新婚さんかな?」
ミリア「でも、これが一番納得して貰える」
ルルリ「返事をぼかすのは賢い気がするけど」
ミリア「というわけで将来を話し合いましょう」
ルルリ「ミリアが経営するとしたら」
ルルリ「株式会社三剣枢里」
ルルリ「いわゆる枢里グループね」
ミリア「枢里は三剣グループじゃないの?」
ルルリ「そこは少しイビツなのよね」
ルルリ「大きく3つに分かれていて」
ルルリ「財閥時代の三剣製薬、今の三剣HD」
ルルリ「枢里から独立した三剣重工系」
ルルリ「そして三剣枢里系、枢里グループ」
ミリア「わたしは枢里だけなのか」
ルルリ「だから暮らしだけを見ればいいのよ」
ミリア「《セリカ宣言》みたいな感じ?」
ルルリ「そういうこと。ミリアは全部言える?」
ミリア「全住民の終身雇用を保証します」
ミリア「生活必需品を給与で必ず買えるようにします」
ミリア「18歳未満の子供全員に生活費を支給します」
ミリア「18歳になった子供全員に内定を出します」
ミリア「住民全員が自社の株を買えるようにします」
ミリア「そして、枢里は完全な自給自足を目指します」
ルルリ「さすがお嬢様ね」
ルルリ「詳細な内容は過去の配信を見ればわかるはず」
ルルリ「子供年金はそのうち補足説明しましょう」
ミリア「週30時間労働は?」
ルルリ「それは約束してないんだけど」
ルルリ「国の法律が週20時間以上を求めていて」
ルルリ「ギリギリ上回るように調整しているわ」
ミリア「それで21時間と9時間なのか」
ルルリ「時代と共にどんどん減るでしょうから」
ルルリ「今はこのくらいでいいんじゃないかしら」
ミリア「給料は増やせないの?」
ルルリ「世の中よりも先に枢里が便利になれば」
ルルリ「技術の権利だけで儲けられそうだけど」
ルルリ「研究には情熱が必要だわ」
ミリア「内部留保を配るのは?」
ルルリ「自給自足の達成が優先だと思うわ」
ルルリ「何年で達成って言えればカッコいいけど」
ルルリ「10年だと微妙に外すかもね」
ミリア「具体的なことは全然わからない」
ルルリ「そこは大人に任せていいと思うわ」
ルルリ「お嬢様はビジョンを示すのよ」
ミリア「枢里ビジョン」
ルルリ「アンケート取れるんじゃない?」
ルルリ「ミリアがここで何かを宣言して」
ルルリ「賛成とか反対とか回答して貰う感じ」
ミリア「それならわかりやすいかも」
ルルリ「それでは《アリア宣言》をどうぞ!」
ミリア「むりむりむり」
ミリア「もっと考えてから!」
ルルリ「いっぱい考えるといいわ」
ラッカ「ラッカもいっぱい考えたいです」
ミリア「一緒に考えて欲しい」
ルルリ「せっかくだから、枢里の再発見ってことで」
ルルリ「《セリカ宣言》の感想を聞いてみたいわね」
ミリア「感想?」
ルルリ「安月給だけどスローライフな暮らしが出来て」
ルルリ「私達は幸せだった? もっと稼ぎたかった?」
ミリア「わたしは答えないほうがいいんだよね?」
ルルリ「まずはコメントが見てみたいわね」
ミリア「はい、コメントお待ちしてます!」
ルルリ「率直なご意見ご感想を寄せてくださいな」
ミリア「それでは今回はこのへんで!」
ミリア「ご視聴ありがとうございました」