ミリア「枢里ビジョン動物チャンネルをご覧の皆様」
ミリア「おはようございます」
ルルリ「昨日の配信はすみませんでした」
ミリア「一つずつ説明していきます」
ルルリ「まず、スウ婆の容態について」
ミリア「検査の結果、異状は無いとのことでした」
ミリア「お話も出来るし、今は落ち着いています」
ルルリ「ちなみに今は月曜日の夕方です」
ルルリ「スウ婆の退院について」
ミリア「明日には退院して、ホームに戻る予定です」
ミリア「検査入院だけだし、経過観察です」
ルルリ「スウ婆の出張について」
ミリア「近く、羽田でお仕事する予定でしたが」
ミリア「延期するので、しばらくは行きません」
ミリア「今後どうするのかは未定です」
ルルリ「セリカママの出張について」
ミリア「予定通り、昨日のお昼に出発しました」
ミリア「月曜日からは東京でお仕事しています」
ルルリ「私も説明するわね」
ミリア「うん」
ルルリ「老人ホームにはVR機器を設置してるの」
ルルリ「世界の観光名所を体験できたり」
ルルリ「お花見とかお散歩とかの旅行をしたり」
ルルリ「これが結構、評判がいいのよ」
ミリア「メガネかけて見るやつだよね」
ルルリ「そう。視界を覆うヘッドセットね」
ルルリ「そのコンテンツに案内役のキャラがいて」
ルルリ「それが、天才少女ルルリちゃんなの」
ルルリ「私が世界旅行に誘うっていう設定なのね」
ミリア「どうしてルルリ」
ルルリ「私、フリー素材なんです」
ルルリ「ルルリラボ関係者にライセンスされてて」
ルルリ「一からデザインするより安いわけよ」
ミリア「MISRACとかと似てるのかな・・・」
ルルリ「まさにそれだわ」
ルルリ「で! だから!」
ルルリ「お年寄りにモテモテだったんです!」
ミリア「つながった」
ルルリ「VRを私が発明したことになってるけど」
ルルリ「私は声しか提供してません!」
ミリア「声優さんだった」
ルルリ「身体も提供してるけど」
ミリア「写真とか?」
ルルリ「3Dスキャンね。まあ、写真だわ」
ルルリ「でも私の知らないところで」
ルルリ「一万人と一緒に仮想旅行してるわけよ」
ルルリ「なんだか感慨深いわよね」
ミリア「みんなの思い出になってるんだね」
ルルリ「という前提を踏まえて」
ルルリ「スウ婆の話に戻るんだけど」
ルルリ「私はスウおばあちゃんとは初対面でした」
ミリア「そうだね」
ミリア「わたしが行くときは毎回大騒ぎになるし」
ミリア「ルルリはいつもお留守番してたの」
ルルリ「今回はたまたまよね」
ルルリ「ライブ配信するから行ったんだっけか」
ミリア「しばらく会えなくなりそうだったし?」
ルルリ「そうね」
ルルリ「だから、何も思い当たらないのだけれど」
ルルリ「あるとしたら」
ルルリ「VRコンテンツに関係があるのかなって」
ミリア「でもスウおばあちゃんは」
ミリア「やったこと無かったんだよね、VR」
ルルリ「そうらしいのよね・・・」
ルルリ「ねえミリア」
ルルリ「ダメだったら切ってね」
ミリア「うん?」
ルルリ「ミリアは、クルルって呼ばれてるの?」
ミリア「そうみたい」
ミリア「わたし、ずーっとクルルって呼ばれてる」
ミリア「名前を呼んで貰ったことは一度も無い」
ルルリ「訂正はしたの?」
ミリア「初めの頃は何度もしたんだけど」
ミリア「そうだね、ってわかってくれるんだけど」
ミリア「それでも名前で呼んでくれないの」
ルルリ「ふむ」
ミリア「でも意地悪とかわざとじゃなくて」
ミリア「わたしのことがとっても好きみたいで」
ミリア「だから、強く言えないっていうか」
ミリア「別の人と間違えてるわけじゃないし」
ミリア「わたしはクルルってことでいいかなって」
ルルリ「その、認知症とかでは無いの?」
ミリア「おばあちゃん、記憶力いいんだよ」
ミリア「枢里の人のこと、よく覚えてる」
ミリア「あんなに感情的なのを見たのも初めて」
ルルリ「希死念慮・・・死にたいと言うとかは?」
ミリア「わたしはもう長くないって言ってたけど」
ミリア「死にたいとは言ってない」
ミリア「みんなもびっくりしてて」
ミリア「死にたいはずが無いんだよ」
ミリア「枢里はおばあちゃんの誇りだから」
ミリア「責任感強いし」
ルルリ「ごめんね」
ルルリ「私は何も思い当たらないわ」
ミリア「うん」
ルルリ「しばらく会わないようにするか」
ルルリ「あえてもう一度会ってみるか」
ルルリ「言われた通りに協力するわ」
ルルリ「私は判断できない」
ミリア「ルルリのことを聞いたら」
ミリア「そんな子は知らないって言われたの」
ルルリ「そう・・・」
ミリア「また困ったら相談するね」
ミリア「ありがとう」
ミリア「びっくりさせてごめんなさい」
ルルリ「私は大丈夫」
ルルリ「でも、今日はもう休みたいわ」
ミリア「次回はいつも通りの内容でお送りします」
ミリア「お騒がせいたしました」
ミリア「ご視聴ありがとうございました」
ルルリ「ありがとうございました」