『後半は、お嬢様の自己紹介です』
ミリア「三剣アリアです! 10歳です!」
ミリア「黙秘権を行使します!」
ルルリ「自己紹介終わり?」
ミリア「体重は終わり」
ルルリ「好きなルルリは何ですか」
ミリア「一緒に寝る時のむにゃむにゃルルリ」
ルルリ「恥ずかしげなやつだわ」
ルルリ「じ、じゃあ、嫌いなルルリは?」
ミリア「なーいよっ!」
ルルリ「きゅーん」
ルルリ「それでは自己紹介を終わります」
ミリア「まってまってもっと聞いて」
ルルリ「これ以上何を聞けと?」
ミリア「三剣家のこととか」
ミリア「ふだんの暮らしとか?」
ルルリ「普段は別に聞いても凄くないと思うけど」
ルルリ「三剣家の事は意外に知られてないのよね」
ミリア「わたしもよくわかってない」
ルルリ「問題発言だわ」
ミリア「枢里のことはわかるけど」
ミリア「三剣グループがわからない」
ルルリ「そうね」
ルルリ「三剣と言えば日本有数の財閥だったけど」
ルルリ「華族としては高祖母の代で解散したの」
ルルリ「ミリアのひいひいおばあちゃんね」
ミリア「梨華おばあちゃん」
ルルリ「梨華婆が買い占めた土地で興したまちに」
ルルリ「娘の名前をつけたのが枢里のはじまり」
ミリア「スウおばあちゃん」
ルルリ「三剣枢。枢里の初代お嬢様ね」
ルルリ「1946年生まれで今年74歳」
ミリア「広いおうちに引っ越して住んでます」
ルルリ「あれを家と呼ぶなら枢里最大規模だわ」
ミリア「ママが帰ってきたらご挨拶に行こう」
ルルリ「セリカママはみんな知ってるわよね?」
ミリア「それがあんまり知らないらしい」
ミリア「セリカお嬢様はみんな知ってるけど」
ルルリ「ママになってからのことか」
ルルリ「三剣家の能力は子供の頃が強いのよね」
ルルリ「セリカが資産を得たのも12歳だし」
ルルリ「ミリアはもっと・・・可愛いし」
ミリア「そんな能力ある?」
ルルリ「スウ婆はみんなに愛されたのよ」
ミリア「それはそうだけど」
ルルリ「逆に枢里と別れたのがシエラ婆ね」
ルルリ「セリカ宣言の前に東京に出て行って」
ルルリ「三剣グループのグローバル化を進めた」
ミリア「何回かしか会ったことが無い」
ルルリ「ずっと東京にいるものね」
ルルリ「枢里事務の営業をしてくれたり」
ルルリ「三剣ブランドを維持してくれてる」
ルルリ「という点で、枢里の協力者と言えるわ」
ミリア「喧嘩別れしたわけじゃないんだね」
ルルリ「当時はお互い生きるのに必死だったのよ」
ルルリ「シエラ婆はエリートとビジネスを守った」
ルルリ「スウ婆とセリカママは人と暮らしを」
ミリア「手分けしてどっちも守ったんだね」
ルルリ「守れたかどうかは後世が判断する事だわ」
ルルリ「つまり、私達のすることね」
ルルリ「三剣家の説明はこんなところかしら」
ミリア「せんせー、しつもんでーす」
ルルリ「はい、ミリアさん」
ミリア「三剣家のご先祖様はどんな人なの?」
ルルリ「史料に残ってるのは三剣リディア様ね」
ルルリ「1849年生まれ」
ミリア「外国人?」
ルルリ「それは……謎だわ」
ルルリ「12代、徳川家慶の時代」
ルルリ「ペリーが黒船に乗ってきた頃ね」
ミリア「カイコクシテクダサイヨー」
ルルリ「セイイミセテクダサイヨー」
ミリア「20年くらい前?」
ルルリ「桁が一つ違うわよ」
ミリア「フラッシュ」
ルルリ「そっちか。セリカ宣言の頃ね」
ミリア「どうして無くなっちゃうの?」
ルルリ「儲からないからじゃない?」
ルルリ「製作ツールの利益よりメンテが高いとか」
ミリア「ざんねん」
ルルリ「三剣グループで買い取ったら?」
ミリア「そう! それ!」
ミリア「その技出来るのママだけじゃない?」
ルルリ「ドットコムバブルの儲けがあるからね」
ミリア「三剣家関係ないじゃん!」
ルルリ「関係ないっすね」
ミリア「うちって大金持ち一族っぽいけど」
ミリア「別にそんなこと無くない?」
ルルリ「枢里の権利全部持ってるけどね」
ミリア「誰が持ってるの?」
ルルリ「セリカママが買い取ったのよ」
ミリア「枢里を? 全部?」
ルルリ「そう。梨華婆が無くなる直前にね」
ルルリ「相続税で枢里が潰れるとこだったのよ」
ミリア「税金凄い高いんだもんね」
ルルリ「ミリアのお小遣いも半分以上税金よね」
ミリア「そうなんだ・・・」
ルルリ「好き勝手出来るほどの余裕は無いけど」
ルルリ「三剣家は大金持ちではあるはずよ」
ルルリ「少なくともミリアは当主を務められる」
ミリア「わたしお金持ってない」
ミリア「稼ぎ方もよくわからないし」
ルルリ「ママのようにはならなくていいのよ」
ルルリ「お金を使わなくても何とかなるように」
ルルリ「枢里は自給自足を目指してきたんだから」
ミリア「三剣枢里の会社ってママが社長?」
ルルリ「経営権を持ってるのはスウ婆ね」
ルルリ「議決権付き株式を持っているのよ」
ミリア「社長令嬢ってどういう意味?」
ルルリ「社長の娘」
ミリア「社長の曾孫はなんていうの?」
ルルリ「そのまんまじゃない?」
ミリア「お嬢様ってどういう意味?」
ルルリ「育ちがいい娘さん?」
ミリア「そうだったのかー!」
ミリア「わたし社長令嬢じゃなかったのかー!」
ルルリ「ママが社長やってる会社もあるわよ」
ミリア「ううん、いい」
ルルリ「なにその謎の遠慮」
ミリア「お嬢様の意味わかってなかったけど」
ミリア「思ってたより凄くなくてほっとした」
ルルリ「いや、枢里では特別な言葉だからね」
ルルリ「ミリア以外の女の子には使わないわ」
ミリア「みんなどんどん使っていいよ!」
ルルリ「ミリア用の敬称が必要になるわね」
ミリア「呼び捨てで」
ルルリ「にゃん、にしましょう」
ルルリ「ミリアにゃん」
ミリア「ルルリにゃん」
ルルリ「動物感でてきた!」
ミリア「猫耳つけて喋ろうかにゃん」
ルルリ「それだわ」
ミリア「今度用意して貰おう」
ルルリ「お財布に優しいお嬢様であった」
ミリア「ご先祖様の話に戻るけど」
ミリア「お薬を作るのが上手だったの?」
ルルリ「三剣財閥は製薬会社から始まってて」
ルルリ「元は薬種商だったみたいね」
ミリア「富山なのかなあ」
ルルリ「元がどこだったかはわからないわ」
ルルリ「全国を行商していた記録はあるみたい」
ルルリ「反魂丹は岡山から伝わったらしいわね」
ミリア「薬やさんなのに剣なんだよね」
ルルリ「むしろ薬を買う側のイメージよね」
ミリア「薬を自給自足してたのかな」
ルルリ「それ、枢里っぽくていい発想だわ」
ミリア「三剣家は薬草を作って戦う武士でした」
ミリア「明治になって薬やさんで大金持ち」
ミリア「財閥解体で小さな町に落ち着きました」
ルルリ「工場を建てて高度成長期を盛り上げて」
ルルリ「バブル崩壊から人と暮らしを守って」
ルルリ「自給自足を目指して歩んできました」
ルルリ「ってとこかしらね、三剣家の歴史は」
ミリア「すっきりした」
ミリア「ルルリ家は聞かないほうがいい?」
ルルリ「そうねえ、じゃあ一つだけ」
ルルリ「たとえばこの番組」
ルルリ「私達二人しかいないように見えるけど」
ルルリ「本当はそんなことはなくって」
ルルリ「大人のスタッフさんが大勢いるのね」
ミリア「いつもありがとうございます」
ルルリ「だから小学生の女の子だけで、とか」
ルルリ「ましてやお嬢様が歩いてたりして」
ルルリ「危ないって思うかも知れないけど」
ルルリ「全然そんな事無いのよね」
ミリア「守って貰ってる感じです」
ルルリ「だから、安心して大丈夫です」
ルルリ「ってくらいね、私から言えるのは」
ミリア「あー、うん」
ルルリ「それ以外の話は、そうなった時に言うわ」
ミリア「わかった」
ルルリ「ついでにもう一個余計な事を言うけど」
ルルリ「記憶喪失を治す方法を調べているの」
ルルリ「今は詳しくは言わないけど」
ルルリ「何でもいいから心当たりがある方は」
ルルリ「番組までお便りで教えて欲しいわ」
ミリア「それも言わない感じ?」
ルルリ「頭の病気だと思われるのは嫌だわ」
ミリア「わたしはそんなこと思ってないからね」
ルルリ「私からはそれだけ」
ルルリ「次回からはアンケートの話よね」
ミリア「全部読み上げるのは大変そう」
ルルリ「集計してざっくり進めましょうか」
ルルリ「セリカ宣言を踏襲するかしないか」
ミリア「しないってことは」
ミリア「枢里が変わっていくんだよね」
ルルリ「踏襲しても変わってはいくのよ」
ルルリ「時代の変化に合わせていくの」
ミリア「ずっと同じ時代にはできないの?」
ルルリ「まわりは変わってしまうし」
ルルリ「自分達だけ取り残されるのも退屈よ」
ミリア「わたし古いものが結構好きかも」
ミリア「ゲームもアニメも音楽も古いのが好き」
ルルリ「それはいいんじゃない?」
ルルリ「私こそサブカルは20世紀かぶれだわ」
ミリア「わたしはルルリの見てるからかも」
ルルリ「この番組では昔の娯楽を応援します」
ミリア「フラッシュ大会やろう」
ミリア「それでは今日はこのへんで!」
ミリア「ご視聴ありがとうございましたー」