ミリア「今日は展望塔に来てみました」
ルルリ「近すぎて登らない観光名所ね」
ラッカ「家から徒歩5分でした」
ミリア「子供の足でも倍かからなくない?」
ルルリ「ラッカは時速6kmだから」
ルルリ「分速100mで走れるのよ」
ミリア「ルルリは?」
ラッカ「総重量が30kg増えてる気がします」
ルルリ「気のせい気のせい」
ミリア「どうりで足が速いと思った」
ルルリ「ここからはエレベーターね」
ミリア「枢里展望塔は1960年竣工」
ミリア「テレビ塔として親しまれてきました」
ルルリ「なぜか日本中で塔が流行ったのよね」
ミリア「東京タワー、名古屋と札幌のテレビ塔」
ルルリ「そして枢里に一番似てる通天閣ね」
ルルリ「高さ100m、展望台は80m」
ミリア「展望台からは枢里が一望できます」
ルルリ「高い建物が少ないから見通しがいいわ」
ラッカ「田舎ですねー」
ルルリ「しーっ」
ミリア「入場料は大人1000円、子供500円」
ルルリ「住民は閑散期無料よ」
ミリア「この通り、車椅子の方も大丈夫です」
ルルリ「観光客って高い所が好きよね」
ラッカ「煙」
ルルリ「しーっ」
ミリア「景色見たいじゃん!」
ルルリ「地上はグルメ通りが国道まで続いてて」
ルルリ「この近辺が一番お高いお店になってます」
ルルリ「もう一つ言うとお車でお越しの方は」
ルルリ「入島駐車場だと上限無く支払えます」
ミリア「鶴城駅前は1日最大700円」
ルルリ「つまりここが枢里のボードウォークね」
ラッカ「ご当地版モノポリー、作れそうですね」
ルルリ「展望塔、グルメ通り」
ルルリ「入島、出島、警察署」
ルルリ「大人通り、独身通り、庭園」
ルルリ「もう一列あれば完成ね」
ミリア「映画館と図書館と倉庫」
ルルリ「うーん」
ミリア「もう無い・・・」
ラッカ「ネットが地方の商店街を潰したんです」
ルルリ「枢里は管理経済なの」
ラッカ「セリカ宣言があったからですね」
ラッカ「自由経済なら、人口も総生産も」
ラッカ「今とは桁違いに成長したと思います」
ルルリ「そうね」
ラッカ「ご当地版も作れて版権料も支払えます」
ルルリ「そうね」
ラッカ「枢里はどうして管理経済なんですか?」
ルルリ「そんなの決まってるじゃない」
ルルリ「私達がこの景色を『独占』するためよ」
ラッカ「帰結しました」
ミリア「これが枢里。わたしたちの街」
ルルリ「鶴城駅から手前は全部枢里」
ルルリ「再発見は出来そうかしら?」
ミリア「まだ紹介してないとこがいっぱい」
ミリア「倉庫、大学、本社、映画館、銭湯」
ルルリ「郵便局と警察はしなくていいわよね」
ミリア「幼稚園、養護施設、病院、寮」
ルルリ「子供の権利の話はやりたいわね」
ルルリ「病院は防災の話で紹介したくらいだわ」
ルルリ「無電柱化の話はしたっけ?」
ミリア「してないかも」
ルルリ「あれが電柱よ。駅の向こう」
ミリア「東京にもあるよね」
ルルリ「日本ならどこにでもあると思うわ」
ルルリ「枢里は歩道の下に埋めてあるのよ」
ミリア「それはいいことなの?」
ルルリ「見た目綺麗だし、歩道が広く使えるわ」
ラッカ「災害で電柱が倒れると危険です」
ルルリ「鳥がとまってフンをする事もないわね」
ミリア「安全なのはいいこと」
ミリア「でも観光にはならないね」
ルルリ「これが世にも珍しいドーナツの穴です」
ミリア「正直な人には見えない」
ラッカ「誰も視認できないと思います」
ミリア「ほかにも見えないネタある?」
ルルリ「この農地、何人で耕してると思う?」
ミリア「全然わかんない」
ルルリ「前に言った気もするけど」
ミリア「言ってたっけ?」
ルルリ「覚えてないならいいわ」
ルルリ「一経営体当たり耕地面積は約3ha」
ルルリ「枢里の農地は全部で5000haね」
ルルリ「一経営体の就農者数は約1.3人」
ミリア「算数があらわれた」
ラッカ「2166人ですね」
ミリア「頼もしい」
ルルリ「でも枢里は大規模農家だから」
ルルリ「全国平均なら2166人必要な所を」
ルルリ「たった100人で経営できてます」
ミリア「すくない」
ルルリ「とかね!」
ミリア「もっと知りたい」
ルルリ「枢里アプリも紹介しましょう」
ルルリ「この街は膨大な情報で動いているの」
ミリア「電波がぴゅんぴゅんしてる」
ルルリ「3月までで紹介しきれるかしら」
ミリア「春に行きたいところもある」
ルルリ「農場も休みだし庭園も雪だったもんね」
ミリア「春になったらお花見しよう」
ラッカ「ラッカお団子が食べたいです!」
ルルリ「花見で団子は食べないと思うわ」
ミリア「何食べるの?」
ルルリ「肉」
ミリア「ルルリって肉食だよね・・・」
ルルリ「唐揚げ、焼き鳥、寿司、ビール」
ミリア「お団子、桜餅、サンドイッチ」
ラッカ「ミリアお嬢様とルルリーマン」
ルルリ「花見の後は事務所で残業だー!」
ミリア「ブラック企業ごっこは嫌」
ルルリ「枢里は在宅だからネタにならない」
ミリア「事務所ないもんね」
ルルリ「そういえばラッカ」
ルルリ「Wi-Fiは安定してる?」
ラッカ「今は安定してます」
ルルリ「意外に混線しないものなのね」
ラッカ「掴むまでに時間がかかります」
ラッカ「移動中はボケないでください」
ミリア「ラッカはツッコミなの?」
ラッカ「会話に挟まるの大変なんです」
ルルリ「生麦?」
ミリア「生米?」
ラッカ「生卵!」
ルルリ「優秀じゃん」
ラッカ「ご褒美ください」
ルルリ「水族館のイルカか!」
ルルリ「そういえば水族館が無いわ」
ルルリ「ミニ動物園も身近な動物だけだし」
ラッカ「動物チャンネルに映ってるのは?」
ルルリ「あれは世界を取材して回ってるのよ」
ミリア「ペットは住民チャンネルだもんね」
ルルリ「7chが枢里の動物園なのね」
『名言戴きました!』
ラッカ「ラッカのいる動物園はここだけです」
ミリア「わたしのいる動物園もここだけかも」
ルルリ「この番組が撮れることは名誉だわね」
『ルルリちゃん、そのハンドサインは?』
ルルリ「ギャラ、を、あげて」
『ジンギスカンあげます!』
ラッカ「ラッカ札束をばらまきたいです」
ルルリ「駄菓子くらいで我慢しなさいよ」
ラッカ「人は札束の前にひれ伏すのです」
ミリア「平等に配った方がいいと思う」
ルルリ「きっと割り算が苦手なのよ」
ミリア「億単位なら7万で割れるよ」
ラッカ「7億毎でしか割れません」
ルルリ「公倍数ね」
ミリア「また算数の話してる」
ラッカ「7万円札を作ればいいのでは?」
ルルリ「それか人口を10万人にするかね」
ミリア「10万人に出来るの?」
ルルリ「ざっくり農地面積が1.5倍になるか」
ルルリ「生産量が1.5倍になれば出来るわね」
ラッカ「南部は買えないんですか?」
ルルリ「農地をまとめて買うのは難しいのよ」
ルルリ「御三家も目を光らせているし」
ラッカ「御三家?」
ルルリ「天地人という古株連中よ」
ルルリ「まあ、南部は面倒ごとがあるってこと」
ラッカ「南部以外はどうなんですか?」
ルルリ「北は別の市街地だし、東西は山」
ルルリ「海岸と山奥に衛星都市はあるけど」
ルルリ「人口はそれぞれ2千人に満たないわね」
ミリア「お魚とお肉を生産してるんだよね」
ルルリ「枢里には海も家畜も無いからね」
ルルリ「乳牛だけはあえて近くにいるけど」
ラッカ「遠くの農地で生産するとか」
ルルリ「道南で農場を経営してるけど」
ルルリ「衛星都市と言えるほどの機能は無いわ」
ルルリ「不作や災害に対する保険程度ね」
ラッカ「生産量を増やしたいですね」
ルルリ「実験あるのみだわ」
ルルリ「植物工場が安く作れればいいわね」
ミリア「この景色がみんな工場になるのかな」
ルルリ「人口を増やすとしたら、そうなるわ」
ミリア「枢里みたいな街が増えればいいのに」
ルルリ「小規模農業を効率化できればねえ」
ルルリ「ロボットが勝手に働いてくれるとか」
ラッカ「農機の自動運転は完成が近そうです」
ルルリ「その時代には風景も変わるかしらね」
ミリア「小さな畑がいっぱい?」
ルルリ「そのほうが自給自足っぽいわよね」
ミリア「みんな自分の家のお米を食べるのか」
ルルリ「自宅の発電で機械が動けばベストね」
ラッカ「太陽光だけだと足りなさそうです」
ミリア「景色を見れば街がわかるのかも」
ルルリ「これで枢里が理解できたら凄いわよ」
ミリア「枢里ミュージアムに行けば」
ミリア「ちゃんと理解できるよね!」
ルルリ「セット券がお得でーす」
ミリア「明日行こう」
ルルリ「お楽しみに!」