メタ的な意味でこの作品が執筆された意図を説明する。
あとで甘口に作り直すかも知れないけど、同じ内容は必ずここでやる。
ルルリ「今回は、都市計画チームからの依頼で」
ルルリ「いわゆる、まちづくりのお話をします」
ミリア「楽しそうな感じ?」
ルルリ「私は日本がうまく行ってないと思うので」
ルルリ「辛さ50番、激辛で批判します」
ミリア「わたしは甘口でお願いします」
ルルリ「定義。まちづくりとは、暮らしの持続である」
ルルリ「建物等のハードと文化等のソフトの両面で」
ルルリ「住民が主体、あるいは行政と協働して行う」
ミリア「つまり、何をするものなの?」
ルルリ「それは定義に含まれてないのよ」
ルルリ「行政の偉い人が、お前ら、まちづくりをやれ」
ルルリ「何するかも考えろ、って丸投げしてるだけね」
ミリア「本当は行政の人がやる仕事?」
ルルリ「最初は国の仕事だったんでしょうけど」
ルルリ「住民の反対運動などの影響があって」
ルルリ「1999年に都市計画は市町村主体になった」
ミリア「行政の人は市役所なんだね」
ルルリ「だけど多くが住民と合意できなかったのね」
ルルリ「それで住民を主体にし始めたんだと思う」
ルルリ「住民が考えて市役所が手伝ってくれる感じ」
ミリア「考えるのはわたしたち」
ルルリ「でも、住民は素人だから大した案は出ない」
ルルリ「活動団体も小さいから大きな責任は負えない」
ルルリ「市全体を改善するほどの成果にならないの」
ミリア「どうすれば市は良くなるの?」
ルルリ「とにかく動けってタイプの人が目立つけど」
ルルリ「私は深く考えるべきだと思うわ」
ルルリ「ネットがあれば集合知は実現できるはずよ」
ミリア「誰かに考えて貰っちゃダメ?」
ルルリ「他人の考えを吸収するのはいいことだけど」
ルルリ「最後は自分で選ばないとダメね」
ミリア「まちづくりの考え方を教えてください」
ルルリ「私は無人島から考えるのが好きだわ」
ルルリ「無人島に何を持って行けば暮らせると思う?」
ルルリ「いくつでもいいけど少ないほうが楽だわ」
ミリア「おうちとルルリとごはん」
ルルリ「ごはんは無くなるから農場が必要ね」
ルルリ「農場で働く人も農機も必要になるわ」
ルルリ「農機を動かすには石油か電気が必要」
ミリア「どんどん増えていく」
ルルリ「結局、深く考えると、それが町になるのよ」
ルルリ「ゼロベース思考で、期待する町のあり方ね」
ミリア「自由にイメージしていいのかな」
ルルリ「いいわよ。それが出来た後で」
ルルリ「現実に戻ってこなくちゃいけないけど」
ミリア「現実も自由に作れたらいいのになあ」
ルルリ「たぶん島だけでも不自由を感じられるわよ」
ルルリ「いい島が出来たら他の人と交換しましょう」
ミリア「わたしはルルリ島を貰うのか」
ルルリ「受け取った島を参考にさせて貰って」
ルルリ「良い所は自分の島に取り入れる」
ルルリ「嫌な所はメモして島の主に相談する」
ミリア「これはやめて欲しい、みたいな?」
ルルリ「それで止めて貰えるんならメモは捨てて」
ルルリ「残ってしまうならメモは手元に残しておく」
ルルリ「全員分の島を交換したら理想の島は完成」
ミリア「嫌な所のメモは手元に残るんだよね?」
ルルリ「そうよ。それで納得できるかどうかって事」
ルルリ「誰かが納得できないなら島づくりは失敗ね」
ミリア「これを7万人とやるの?」
ルルリ「無人島に一緒に行く人とやればいいのよ」
ルルリ「7万人で行きたいんならそれでもいいけど」
ミリア「7万人ぶんの良い所と嫌なメモが集まる」
ルルリ「メモを減らすために話し合いましょう」
ミリア「一生かかりそう」
ルルリ「さすがに7万人は多いけど」
ルルリ「百人の村くらいなら作れるんじゃない?」
ミリア「もしも枢里が百人の村だったら?」
ルルリ「2人が6haの農地で栽培をするのよ」
ルルリ「製造業と建設業が3人ずつ」
ルルリ「食堂と介護が6人ずつ、育児が3人」
ルルリ「それで暮らしに必要な仕事は成り立つわ」
ミリア「意外と少ない」
ルルリ「働ける人が54人しかいないのよ」
ルルリ「育児と介護を除いたら45人になる」
ミリア「半分以下になるんだね」
ルルリ「無人島に若者だけで行くと老後が悲惨ね」
ミリア「子供を増やしまくろう」
ルルリ「高齢者は自分のお世話をして欲しい」
ルルリ「大人は産む余裕が無いし産みたくない」
ルルリ「そうやってツケが溜まってきたわけです」
ミリア「子供のわたしはどうすればいいの?」
ルルリ「どうしようもないわよ」
ルルリ「日本の制度では子供に参政権は無いから」
ルルリ「それこそ住民運動でもするしか無いわね」
ミリア「わたしは町の主体じゃなかったのか」
ルルリ「まずはそこから改善して欲しいところね」
ルルリ「無人島づくりは子供でも出来るけど」
ミリア「お子さんと一緒にやってみましょう」
ルルリ「まあ話し合いの方法はなんでもいいけど」
ルルリ「問題は、全員が納得できるかどうか」
ミリア「むずかしそう」
ルルリ「負担を誰かに押し付ける案が多いのよね」
ルルリ「百人の村の元ネタも富豪批判だけど」
ルルリ「富豪にも参加する動機が必要だわ」
ミリア「富豪をなくすことは出来ないの?」
ルルリ「ふふふ、出来るわよ」
ルルリ「無人島にお金を持ち込まなければいいの」
ミリア「お金が無ければ貧困も無いもんね」
ルルリ「島の中では物々交換しか出来ないし」
ルルリ「島の外と貿易をすることは出来ない」
ルルリ「すると農家が一番儲かるのよね」
ミリア「みんなが食べ物を欲しがるからか」
ルルリ「農家が食べ物を独占しないためには」
ルルリ「どうすればいいと思う?」
ミリア「みんなで山分けする」
ルルリ「それだと働かない人が得をするわよ」
ミリア「働いた分だけ貰えるようにする」
ルルリ「それじゃあ富豪は無くせないわね」
ミリア「おー・・・」
ルルリ「貿易をして島全体が儲かれば」
ルルリ「働かない人が増えても大丈夫だけど」
ルルリ「そのぶん島の外で誰かが働くのよ」
ミリア「島の外が貧しくなる?」
ルルリ「ずっと働いてくれるとは限らないわ」
ルルリ「もう食べ物の輸出やめまーす」
ルルリ「って言われたら困るのは島の人ね」
ミリア「だから食糧自給率を上げるんだよね」
ルルリ「お金を増やして輸入元を探すとか」
ルルリ「いろんな方法はあるんだけど」
ルルリ「架空の島でも方針が合わなくなるのよ」
ミリア「意見の合う人だけで集まればいい?」
ルルリ「行政は市民を選べないから」
ルルリ「居る人全員を相手にするしかないけど」
ルルリ「無人島は気が合う人と作ってもいいわ」
ミリア「気が合わない人はどうなるの?」
ルルリ「きっと別の島で楽しく暮らすのよ」
ルルリ「お互いに遊びに行ったりしてもいいし」
ルルリ「本当に合わないならほっとけばいいわ」
ミリア「喧嘩にならない?」
ルルリ「軍事を取り扱うと戦争ゲームになるから」
ルルリ「戦争ナシ、って決めていいと思うけど」
ルルリ「リアルに考えるなら国防も課題の一つね」
ミリア「戦争ナシにしよう」
ルルリ「戦争しないと生きていけない島なんて」
ルルリ「まちづくりから離れすぎてるからね」
ミリア「島が作れたらまちづくりも出来る?」
ルルリ「出来ないわ」
ルルリ「島と同じぶんの土地と建物を用意して」
ルルリ「必要な物を揃えて、みんなで住む」
ルルリ「これが出来て、やっと町は完成ね」
ミリア「土地かー」
ルルリ「土地は買うしかないからお金が必要」
ルルリ「お店を開くにも資源を買うにも必要」
ルルリ「行政の予算か住民の持ち出しになるわ」
ミリア「いま住んでる土地じゃダメなの?」
ルルリ「一か所に集まってるならいいわね」
ルルリ「町内の人全員と意見を合わせるか」
ルルリ「意見の合う人だけでどこかに集まるか」
ミリア「ほんとに無人島が買いたくなる」
ルルリ「それか、離れてても出来る事をするか」
ルルリ「ハコモノだけとかイベントだけとか」
ルルリ「区切りをつければやりやすいからね」
ミリア「暮らしに関係あるのかなあ」
ルルリ「参加者に考える機会を与えるだけね」
ルルリ「楽しかった終わり、じゃ変わらない」
ルルリ「結局、都市計画は必要なの」
ルルリ「そのために全員の知性を高めるのよ」
ミリア「知性が無いと暮らせない?」
ルルリ「賢い人が洗脳してくれるでしょうから」
ルルリ「貧困を受け入れれば暮らせるけれど」
ミリア「それはなんかやだなあ」
ルルリ「最も不幸なのは知性の無い怒りね」
ルルリ「暮らしを良くするために怒ろう、って」
ルルリ「誰かに言われて怒るのが最悪だわ」
ミリア「怒るのは良くない」
ルルリ「いや、怒るのはいいんだけど」
ルルリ「自分で考えずに他人任せにした人が」
ルルリ「任せた相手を怒るのはおかしいでしょ」
ルルリ「怒るなら普段からよく考えないと」
ミリア「怒るのは良くないと思う」
ルルリ「政治の腐敗には怒るべきだと思うけど」
ルルリ「変な事に怒るのは鬱陶しいだけだから」
ルルリ「知性のある住民運動をしましょう」
ミリア「変な事って?」
ルルリ「たとえば、なんでも反対するとかね」
ミリア「そんな人いる?」
ルルリ「文句を言うのが目的になってたり」
ルルリ「不安を煽って儲けてる人はいるわよ」
ルルリ「そういうヤジは無視するに限るわね」
ミリア「全員で納得はしなくていいの?」
ルルリ「島を壊したい人に合わせてはいけない」
ルルリ「話し合いにならないなら別れるべきよ」
ルルリ「逆に言うと、田舎に住むのは危険なの」
ルルリ「全員が新しい人を拒絶していたら」
ルルリ「住んだだけで敵認定されるからね」
ミリア「味方になれないの?」
ルルリ「隣町に住んで仲良くなってみるとか」
ルルリ「住む前の話し合いをしたほうがいいわ」
ルルリ「一緒の島に住めるか確認をするのよ」
ミリア「そろそろまとめたいと思います」
ルルリ「知性を高めて賢く都市計画しましょう」
ルルリ「いい島が作れた人はぜひ発表してね」
ミリア「辛口のルルリ先生でした」
ルルリ「めっちゃ優しく説明したつもりよ」
ルルリ「50番のカレーなんて序の口だからね」
ミリア「それはルルリの舌がおかしいと思う」