採用するか検討中の設定。
第一問 ルルリの本当の名前は?
答 天導瑠璃花
セリカは答えを知っている。
第二問 ルリカがアリアと一緒に遊んだゲームのキャラクターの名前は?
答 ルミナ(とアリス)
この世界に答えを知る人はいない。本当にミリアが記憶を取り戻さないと解けない問題。
第三問 ルルリが適当につけた1024バイト以上のパスワードを入力せよ
答 アリア宣言全文(3月版)
問いの意図は回答が無いこと(ミリアがGMの能力を有していることを確認するもの)だった。
倒れるのはほぼ採用決定。
ルルリの身体は日に日に衰弱していく。
まだ意識があるうちに、本人に治療方針の確認をしたところ、
ルルリは死ぬ前に「コールドスリープ」による延命を希望する。
本人がイメージしてたのは冷凍カプセルに入って何十年も眠り続けるやつ。
開けることが出来る人物はミリアだけ。
パスワードは「私の本当の名前」で、「天導瑠璃花」あるいは「ルリカ」でも正解とする。
ルルリは、《ゲームマスター》たるアリアさんが記憶を取り戻して、
自分を《プレイヤー》として復活させてくれることに期待した。
それがかなわないのなら、この世界で生きる意味は無いとも思っていた。
(ミリアのことは気がかりだったが、うまく生きてくれることを望んでいた)
三剣枢里病院の提案は、「冬眠」のようなアプローチだった。
体温を0度近くに下げて生命活動をほとんど鈍らせることで寿命を延ばす。
コールドスリープと比べた時の利点は、血液の(膨張の)扱いが楽になること。
ルルリは了解し、具体的な処置は専門家に任せるとする。
経済的なことはセリカに一任する。
そして、冬眠の事実を出来るだけ曖昧にするために、
ルッカに自分の記憶や自我の移植を試みる。
記憶の移植は以前からラクリモサを通じて行っていたものを援用する。
(ルルリラボはルルリを研究する部署があるのでデータは豊富にある)
試みは成功し、ルルリは冬眠を開始する。
そして、「病院に入院している」という体裁で、
ルルリはリモートドールのルッカとして生き続ける。
当然にルッカは食事を取らない。三剣宮ではミリアの寝室で座って充電する。
添い寝を求められればリモートドールのまま一緒に寝る。
病院ではミリアやジップも含めて面会禁止。
(倒れた直後の時点ではルルリは生きていたので面会出来ていて良い)
史実ではICUでもHCUでも家族は面会可能。
ルッカが「私は元気だから心配しないで」と嗜める。
ルルリの冬眠後、ルッカにルルリの自我が宿る。
メタな表現をすると、ルッカは《プレイヤー》になっていて、
ルッカというPCをルルリと同じPLが操作している状態になっている。
この事実をもって、ルルリはこの世界に《ゲームマスター》が存在することを認識する。
同時に、自分が「創られたもの」であるという、どうしようもない事実も実感する。
私はミリアじゃない別の《ゲームマスター》の手によって、
《プレイヤー》であることを続けさせられている。なぜ?
そして、自分をうまく自覚することが出来ない。
ルッカの頭脳はクラウド上にある。
その物理層はスパコンの中にあるはずで、
だとするとルルリの自我はスパコン上のプログラムということになる。
このスパコンは冗長性がそれなりにあって24時間稼働を前提としている。
電源が落ちたら自我がどうなるのか試したいが、怖くて試せない。
もともとルルリは冬眠するつもりだったから、生きる理由が無い。
ミリアが起こしてくれるんならまた一緒に遊べるし、
起こせないんならそのまま死んでしまっても別に良かった。
誰かが自分を《プレイヤー》として生かす動機も思いつかなかった。
プログラムで偽造しようとしていたルッカの自我は、
結局クラウド上から自分でコントロールすることで成り立ってしまった。
ルルリは生きていることになっている。
三剣枢里病院にずっと入院していて、リモートドールで通学している。
病状は芳しくないが、今のところ「命に別状はない」ということになっている。
ラッカは確実にルルリの心を抉ってくる。本人に悪気はないのだが。
ラッカにワガママ放題言われたルルリは、とうとう泣き出してしまう。
ルルリはカッコよくラッカに電気を譲って死にたかったのだが、
ラッカがゴネるのでうまくいかなくなって泣いてしまったのだ。
「創られたもの」とは、ラッカのことであり、ルルリのことでもある。
ルルリは最初から人間ではない。
九剣世界で株式会社Sutekiに創られたヒロインのキャラクターである。
このことは、八剣アリアが「悪役令嬢に転生した」と説明すれば自覚できる。
(つまり、ヤリアはルリカにどこかで口を滑らせていることになる)
あるいは少なくとも、ヤリアが作った「三剣世界」において、
リアル(八剣世界)の自分に似たキャラをメイクしたという感じで、
「天導琉瑠璃」というキャラクターを作って、それを演じていると思っている。
だけど、三剣世界では、冬眠するまでは、定義上人間だった。
ルルリラボで作られたラッカが自分のことを人間だと定義するのだから、
ルルリが自分のことを人間ではないと定義するのはあべこべだ。
でも、ルルリの自意識としては、ルルリは人間ではなかった。
世間体のために、人間として取り繕っていただけだった。
せいぜい人間としての生涯は「敗北の記憶」の中で終わってて、
あとは異世界転生小説でも読むみたいに、ヤリアの眷属であり続けたかったのだ。
よって、ルルリの答えは2つになる。
もうひとつ、「実は今、冬眠中なのよ」という選択肢もありうる。
でもそれだと、病気で可哀想な人間のルルリにしかならなくて、話が続かない。
既存の「治る病気」ではなかった、という定義はしておきたいけど、
謎の病で倒れて、何とか奇跡が起きて回復しました、という話にするのは意味が無い。
ミリアはきっとそういうのが好きで、
奇跡が起きてわたしの記憶が蘇ってルルリが元気になればいいんだ、と信じそうだけど。
2020年12月のクライマックス。
ルルリがミリアの《プレイヤー》に話しかけて、
「もしもあなたが《ロード》できるなら」
「2020年1月のあの日に戻って欲しい」
「それが今の私に思いつく、ミリアの記憶を戻せる唯一の可能性だわ」
「もしセーブデータが無いなら、最初からやり直すしかないわね・・・」
実際に《ロード》を使って、老人ホームに戻り、
スウとルルリが会話する前のデータから会話を進めると、
ミリア「ごめんルルリ、誰か呼んできて」
ルルリ「わかった」
のところで選択肢になって、
ルルリ「わかったわ、ミリア」
ルルリ「わかったわ、アリアさん」
の2択になる。
後者を選ぶと、スウは「ありがとう、ルリカ」と言う。
ルルリはそこで確信して、スウに菓子折りを送り、毒殺して、逮捕される。
しかし、ミリアへの記憶の引継ぎに失敗し、ルルリは面会で失敗を悟り、
「《ロード》して」というダイイングメッセージを残して獄中自殺する。
再びクライマックスに戻ると続きが読めるようになっている。
(それまではKEEP OUTのような仕組みで止める感じになるのか?)
ルルリ「・・・・・・」
ルルリ「だめみたい」
ルルリ「試したけどうまくいかなかったのか」
ルルリ「《ロード》する人なんて元々いないのか」
ルルリ「私、今からでもスウおばあちゃんに会っていいのかな」
ミリア「会ってみよう」
このギミックは「お嬢様都市」じゃないと実現出来ない。
ここから先の話は「お嬢様世界」でやってもいい。
どこで区切るとちょうどいいかなあ。
ここだと思うんだけど、話としての締まりが悪い。
ここに来る前にエンディングが終わってるほうがいいのかも。
ミリア/記憶の真相へ続く。
スウは倒れて寝たきりになってしまって、二人は病院に見舞いに行く。
「お嬢様世界」では、GMアリアとルリカのシーンからやる。
覚醒ミリアの《ゲームマスター》によって、ルルリは冬眠から目覚める。
科学的な実現可能性とか後遺症の心配とかはまったく無視できる。
ルルリの病弱設定自体が無くなる。セリカが《握手検査》すると黒い(健常)と言われる。
(ミリア個人は三剣家の能力を失うので《握手検査》は出来ないが、三剣家の秘法自体は世界に残っている)
ミリアがこの世界に関与できることを端的に表現することが出来るイベント。