ルッカ「まだふわふわしてる」
ルッカ「ルルリと」
ミリア「ミリアです・・・」
ルッカ「今日はいよいよ始業式前日」
ルッカ「毎日配信も最終日ですが」
ルッカ「毎週配信が正式に決まりました!」
ルッカ「これからもお楽しみに!」
ミリア「学校いきたくない・・・」
ルッカ「元気出して行きましょうよ」
ミリア「気持ちが置いてけぼり」
ルッカ「私と結婚するんでしょ?」
ミリア「する」
ルッカ「式場取っちゃったから」
ミリア「え」
ミリア「いつどこ」
ルッカ「明日の朝」
ルッカ「学校の隣のセレモニーホール」
ルッカ「始業式には間に合うわ」
ミリア「そんなのアリ?!」
ミリア「相談してよ!」
ルッカ「サプライズのつもりだったけど」
ルッカ「学校行く前に結婚しよ、みたいな」
ミリア「どうしたらそんなの思いつくの?」
ルッカ「なんとなくよ」
ミリア「ルルリが治ってからじゃダメ?」
ルッカ「私はもう大丈夫」
ミリア「だいじょばなくない?」
ルッカ「足が不自由になったら」
ルッカ「車椅子に乗るでしょ」
ミリア「うん」
ルッカ「身体が不自由になったから」
ルッカ「ヒューマノイドに乗ってるわけよ」
ルッカ「それだけのことよ」
ミリア「ルルリが動かしてるんだよね?」
ルッカ「前にやって見せたのと同じよ」
ルッカ「リモートドールはいい技術だと思うわ」
ルッカ「遠く離れた人と一緒に暮らせるのよ」
ルッカ「多少のタイムラグはあるけどね」
ミリア「うーん」
ルッカ「もう一つ、サプライズがあるのよ」
ルッカ「明日、学校に行けばわかるわ」
ミリア「学校いきたくない・・・」
ルッカ「楽しみにしてたじゃん」
ミリア「してたけど」
ミリア「何もする気が起きない」
ルッカ「習慣化すれば慣れるわよ」
ミリア「一週間いなかったんだよ」
ミリア「わたし、一人で寝たんだよ?」
ルッカ「私もミリアの出張中は一人で寝たわ」
ミリア「むーーー」
ミリア「はあ」
ルッカ「心配しすぎよ」
ルッカ「私も普段通りにしていくから」
ルッカ「ミリアも普段通りにして頂戴」
ミリア「はあ」
ルッカ「溜息つくと幸せが逃げるわよ」
ミリア「すぅーっ」
ミリア「はあああああ」
ルッカ「吸ってー」
ミリア「すぅーっ」
ルッカ「吐いてー」
ミリア「はあああああ」
ルッカ「落ち着いた?」
ミリア「落ち着かない」
ミリア「うがああああってなってる」
ルッカ「珍しい」
ミリア「頭ではわかってるんだけど」
ミリア「めいっぱい落ち込んじゃって」
ミリア「気持ちが上がっていかないの」
ルッカ「一緒に走りましょうか」
ミリア「走れるの?」
ルッカ「車椅子は生身より速いわ」
ミリア「やだー、生がいいー」
ルッカ「仕事の後はやっぱり生よねー」
ミリア「未成年じゃん!」
ルッカ「ゴム無い方が気持ちいいよねー」
ミリア「女の子じゃん!」
ルッカ「男の子にもなれるわよ」
ミリア「ならなくていいよ!」
ミリア「っていうか下ネタじゃん!」
ルッカ「股間が盛り上がって参りました!」
ミリア「やかましいわ!」
ルッカ「ちゃんとボケツッコミになってるわ」
ミリア「悔しいけど反応しちゃう」
ルッカ「びくんびくん」
ミリア「でもやっぱり心配だよー」
ルッカ「そのことなんだけどね」
ルッカ「私が倒れたって話を」
ルッカ「忘れて貰うのって無理かしら?」
ミリア「どういうこと?」
ルッカ「ずっと心配かけるのも嫌だし」
ルッカ「普段通りに接して欲しいから」
ルッカ「お花見から今日までの配信を下げて」
ルッカ「ルルリとして接して欲しい」
ミリア「あー」
ミリア「うー」
ルッカ「心配するなとは言わないから」
ルッカ「番組としては明るい感じにしたいわ」
ルッカ「あとで復帰した時には」
ルッカ「まあそんなこともあったねって感じで」
ミリア「わかった」
ミリア「いつごろ復帰できそうなの?」
ルッカ「似たような症例の病気なら」
ルッカ「3か月から半年ってとこらしいわ」
ルッカ「それでも車椅子かも知れないけど」
ミリア「じゃあ治ったら学校いこう」
ルッカ「通学は最初からしましょう」
ルッカ「友達作りたいんでしょ?」
ミリア「今はそれどころじゃないもん」
ルッカ「大げさにされても気が滅入るのよ」
ルッカ「何もしないと毎日寝るだけだしさ」
ルッカ「楽しいことして過ごしたいわ」
ミリア「ごめんね、そうだよね」
ミリア「わたしも頑張って楽しくする」
ルッカ「病は気からって言うからね」
ミリア「うんうん」