ミリア「今日は成人の日!」
ルルリ「というわけで成人の日にちなんで」
ルルリ「今日もフリーテーマで喋ります」
ミリア「ちなんでない」
「ルルリちゃん、もっと舌を使って」
ルルリ「卑猥なコメントを勝手に読むなし」
ティー「最後ズルしてましたよね」
ルルリ「私以外みんな撤収準備してるし」
ミリア「黒子さんに呼ばれてた」
「異世界転生の話をもっと聞きたい」
ティー「私もぜひ聞かせていただきたい」
ルルリ「これティーさんがコメントした?」
ティー「してませんよ」
ルルリ「バカにする気満々っぽいわよ」
ティー「聞くときは茶化しませんよ」
ティー「録画は大事にとっときますけど」
ミリア「ティーさん、ルルリの事好きだよね」
ティー「わりと大好物っす」
ルルリ「じゃあ思いっきり話そうかしら!」
ルルリ「後悔しても知らないわよ!」
ティー「今のセリフ、テロップでお願いします」
ミリア「いいのかなあ」
ルルリ「元の世界と今の世界は似てるんだけど」
ルルリ「細かいところが少しずつ違ってるの」
ルルリ「一番の違いは、三剣家と八剣家ね」
ティー「やつるぎけ」
ルルリ「財閥解体が無くて、八剣財閥だったわ」
ルルリ「だから、八剣アリアは財閥令嬢だった」
ティー「お嬢様は居たんですね」
ルルリ「財閥は三剣HDと重工と枢里を合わせて」
ルルリ「セリカママの資本を持つほど大きかった」
ミリア「うちはなぜかバラバラ」
ルルリ「原発や軍事兵器も開発してたし」
ルルリ「世界に影響する大企業を牛耳ってたの」
ティー「世界征服できそう」
ルルリ「そうね。少なくとも」
ルルリ「周辺国に狙われるだけの理由はあった」
ルルリ「八剣世界は治安が悪くて」
ルルリ「テロや暗殺、暴力デモが頻繁だったの」
ミリア「日本じゃないみたい」
ルルリ「だから、毒見役を雇う必要があったのよ」
ルルリ「八剣世界では何人も殉職者が出たわ」
ティー「私の雇用の秘密が明らかになりました」
ルルリ「財閥は親米反中の資本主義だったから」
ルルリ「敵対してたのは中国や欧州」
ルルリ「南部の市民活動家を使ってデモをしたり」
ルルリ「しまいには枢里に核を爆発させてきたわ」
ティー「そんなに恨まれていたんですか」
ルルリ「アリアさんは八剣神道の法王でもあった」
ルルリ「八剣家には不思議な魔法があったのよ」
ルルリ「原理はよくわからないんだけど」
ルルリ「私の感覚だと、夢オチに似ているわ」
ミリア「夢オチ?」
ルルリ「アリアさんが死ぬと夢オチになるの」
ティー「凄い都合のいい魔法ですね」
ルルリ「予知夢なのかも知れないけど」
ルルリ「私にとっては生々しいのよ」
ルルリ「アリアさんも何度も命を狙われた」
ルルリ「ギネスに載れるくらい死んだと思うわ」
ティー「そのたびに毎回夢オチですか」
ルルリ「趣味の悪い魔法だと思わない?」
ルルリ「私は夢を見るたびにアリアさんに伝えて」
ルルリ「死亡フラグみたいなのを回避してきた」
ティー「ゲームっぽくなってきました」
ルルリ「一度アリアさんが言ってたんだけど」
ルルリ「彼女は乙女ゲームの悪役令嬢らしいわ」
ルルリ「きっとタイトルはかまいたちの女ね」
ミリア「アリアさんが犯人っぽい」
ティー「ルルリさんは何だったんですか?」
ルルリ「そりゃもう可愛いヒロインでしょ」
ルルリ「アリアさんと敵対する家柄だったし」
ティー「じゃあ、イケメンを奪い合ったり?」
ルルリ「イケメン登場すらしてない」
ティー「それは乙女ゲームではないのでは」
ルルリ「将来出る予定だったのかしらね」
ルルリ「でも、核が来ることがわかったから」
ルルリ「私達は北海道に疎開したのよ」
ティー「核を止めるルートは無かったんですか?」
ルルリ「日本がヘタレなのは今と変わらないわ」
ルルリ「そこから第四次までは生き延びたけど」
ルルリ「2034年末でゲームオーバーね」
ティー「14年後ですか」
ルルリ「だから私は一度25歳になったの」
ルルリ「成人式にも出たことがあるのよ」
ルルリ「ほんとは天才少女でも何でもなくて」
ルルリ「一度勉強をやったから出来るだけ」
ティー「未来にはどんな技術が普及してました?」
ルルリ「核物質の密輸とテロが横行してたわね」
ルルリ「放射能汚染の密閉技術が進んでたから」
ルルリ「それ以外の技術水準は殆ど今と同じだわ」
ルルリ「呑気に食糧も資源も輸入してた」
ティー「ルルリさんは何をしてたんですか?」
ルルリ「それは内緒」
ルルリ「率直に言って愛せない自分だわ」
ルルリ「アリアさんの事は好きだったけど」
ルルリ「結局、救うことが出来なかった」
ティー「からの異世界転生ですか」
ルルリ「一度、2020年に戻ってきたのよ」
ルルリ「核攻撃を受ける前の八剣宮にね」
ティー「どうやって?」
ルルリ「自殺したの。私」
ルルリ「密室にこもって睡眠薬を飲んで」
ルルリ「すべてを夢オチにしたかった」
ティー「なるほど」
ルルリ「それからいろいろあって」
ルルリ「まあ、アリアさんが死ぬ前に」
ルルリ「二人で別の世界に行きましょう」
ルルリ「ってことで、この世界に来ました」
ティー「どうやって?」
ルルリ「タイムリープってわかるかしら?」
ミリア「わかんない」
ティー「過去に戻るやつですかね」
ルルリ「アニメで言う世界線だと思うわ」
ルルリ「同じ世界の過去じゃなくて」
ルルリ「隣の世界線の過去に飛ぶ感じ」
ルルリ「私達は剣世界と呼んでいたわ」
ミリア「ここは三剣世界」
ルルリ「元の世界は八剣世界ね」
ティー「他にも剣世界はあるんですか?」
ルルリ「二剣世界はあったはずよ」
ルルリ「一度失敗した記憶があるから」
ティー「そこには二剣アリアお嬢様が?」
ルルリ「名前は三剣だった気もするけど」
ルルリ「そのへんの記憶は曖昧ね」
ティー「二剣世界はどんな感じでした?」
ルルリ「治安は良かったし核戦争も無かったわ」
ルルリ「財閥も魔法も無い平凡な世界だった」
ルルリ「きっと何も無さすぎて失敗したのね」
ティー「何に失敗したんですか?」
ルルリ「言っていいのかなあ」
ミリア「何だったっけ・・・」
ルルリ「2020年が肝心なの」
ルルリ「今年、世界の命運が決まるのよ」
ルルリ「三剣世界はそこを反省したのよね」
ルルリ「作り直す時に細工をした」
ティー「どんな細工?」
ルルリ「それは言わないけど」
ルルリ「世界の形を変えない程度に結果を変える」
ルルリ「小さい魔法のようなものよ」
ルルリ「まあ、面白い作り話でしょ?」
ティー「八剣世界の所は正直感心しました」
ティー「ルルリさん作家になれますよ」
ルルリ「暇な時に書いてみようかしら」
ティー「でも二剣世界以降は余計だったかも」
ティー「風呂敷を広げるとボロが出ますよ」
ルルリ「そうね。じゃあやめておくわ」
ティー「ボロを出して欲しいので」
ティー「失敗のとこだけ教えてくださいよ」
ルルリ「そう?」
ルルリ「パンデミックよ」
ルルリ「未知の病原体の防疫に失敗したの」
ルルリ「という夢、妄想のお話ね」
ルルリ「そんな話で作家になる趣味はないわ」
ティー「こじらせすぎていい人になってます」
ルルリ「私、ハッピーエンド至上主義者なの」
ルルリ「書くんなら、防疫に成功した話だわ」
ルルリ「あるいは最初から問題の無い世界か」
ティー「作家になるなら応援しますよ」
ティー「イケメンは出して貰いますけど」
ルルリ「私原作でティーさんが書くのは?」
ティー「イケメンが死ぬ話は嫌っす」
ルルリ「私もお嬢様の死亡シーンは無理だわ」
ミリア「わたしは死なないよー」
ルルリ「この世界はほんとに平和だわ」
ルルリ「ミリアの記憶が無いのは残念だけど」
ルルリ「そのぶん可愛いからいいかしらね」
ティー「八剣アリアさんは可愛くないんすか」
ルルリ「お姉さんタイプね。髪が長くて」
ルルリ「落ち着いた喋り方をする人だったわ」
ミリア「ルルリはそういうのが好きなのか」
ルルリ「アリアさんには憧れてたし」
ルルリ「今でも尊敬してるけど」
ルルリ「人としてはミリアのほうが大好き」
ミリア「なんで?」
ルルリ「安心感があるからだわ」
ルルリ「一番、感性がまともなの」
ミリア「わたしだって間違えるよ」
ルルリ「それでも人としては間違わないわ」
ルルリ「ミリアになら命だって捧げられる」
ミリア「それは言い過ぎ」
ルルリ「人生に悩んだ時に」
ルルリ「ミリアのために生きよう」
ルルリ「って思うとやる気が出るのよ」
ミリア「言いすぎだってば」
ルルリ「お話はこんなところね」
ルルリ「休憩でプリンが食べたいわ」
ミリア「出してあげよう」
ティー「おねだりだったのか」
ミリア「ティーさんお願いします」
ティー「ふぇーい」