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時系列は2019年末。本編である「お嬢様チャンネル」の紹介をしている。
意図としては、作品のルール説明である。
《セリカ宣言》はここで初出となるので読者はまだ内容を知らない。伏線ということになる。
ミリア「枢里（くるるさと）ビジョン」
ミリア「動物チャンネルをご覧の皆様」
ミリア「こんにちは、三剣アリアです」
ミリア「ルルリも」
ルルリ「え、あ、ルルリちゃんでーす」
ミリア「緊張してる？」
ルルリ「何喋っていいかわかんないわ」
ミリア「来年から始まる新番組」
ミリア「お嬢様チャンネルの紹介でーす！」
ルルリ「番組名はそれでいくの？」
ミリア「まだふわふわしてる」
ルルリ「お正月から配信するっていうのに」
ルルリ「まだ内容決まってないんでしょ？」
ミリア「撮りながら決めよう」
ルルリ「リアルタイムドキュメンタリーね」
ミリア「毎日２０分喋ります！」
ミリア「リモコンの方は２２時から７ｃｈで」
ミリア「ＰＣ、スマホの方はお嬢様で番組検索！」
ルルリ「ほんとに毎日やるの？」
ミリア「娘を毎日見ないと飢えるらしい」
ルルリ「セリカママ必死だな」
ミリア「お仕事疲れるから癒されたいんだって」
ルルリ「東京砂漠で心がすさんでるのね」
ミリア「枢里の人気番組にするって言われたけど」
ミリア「恥ずかしいからお断りしました」
ルルリ「だから動物チャンネルなの？」
ミリア「私達はもともと動物番組でしょ」
ルルリ「Ｕ－１５アイドルだったわね」
ミリア「１０歳ですね」
ルルリ「でも喋るならバラエティじゃないの？」
ミリア「裏番組的なほうが楽じゃない？」
ルルリ「ネットの動画配信だから裏ビデオね」
ミリア「ルルリにモザモザお願いしまーす」
ルルリ「モザイクって何か興奮するわよね」
ミリア「しないよ」
ルルリ「ミリアは無修正派か」
ミリア「全年齢派でーす」
ルルリ「全年齢で癒し系の動物番組ねえ」
ミリア「ルルリは何かしたいことある？」
ルルリ「私はフェティッシュなやつがいいわ」
ミリア「どういうやつ？」
ルルリ「ミリアが猫のコスプレをします」
ミリア「にゃんにゃん」
ルルリ「そしてお皿からミルクを飲みます」
ミリア「フェティッシュとは」
ルルリ「舌を出してミルクを舐めとったり」
ルルリ「無邪気に口元を汚しながら飲むとこ」
ミリア「わからない」
ルルリ「ミリアはわからなくていいのよ」
ミリア「ルルリは汚すの好きだよね」
ルルリ「え、そうかな」
ミリア「お風呂で洗いあっこする時にさ」
ルルリ「にゃーん！」
ミリア「ボディソープをわたしの身体に」
ルルリ「恥ずかしい話は止めましょう」
ミリア「ミルク飲むのは恥ずかしくないの？」
ルルリ「猫の気持ちになって飲むのよ」
ミリア「猫にこだわる」
ルルリ「動物チャンネルじゃん」
ミリア「ヒトは動物」
ミリア「動物だから好きに喋っていいんです」
ルルリ「喋る必要なくない？」
ミリア「毎日無言だと飽きる」
ルルリ「同じの流してたら嫌がられたもんね」
ミリア「それと、せっかくだから交流がしたい」
ルルリ「コメント読んだりするのかしら」
ミリア「感想いつでもお待ちしてまーす」
ルルリ「悪口は読まずに食べちゃいます」
ミリア「そんなの誰も書かないよ」
ルルリ「言い切れるのが凄いわ」
ミリア「やって欲しいこと募集しよっか」
ルルリ「人に丸任せにするのは危険よ」
ルルリ「ミリアはやりたいこと無いの？」
ミリア「何もわからなすぎてどうすればいいのか」
ルルリ「何がわからないかもわからないの？」
ミリア「枢里の暮らしのことが知りたい」
ルルリ「生まれてからずっと住んでるじゃん」
ミリア「でもそれはお嬢様の暮らしだから」
ルルリ「そんなに変わらないと思うけどなあ」
ミリア「そうなのかなあ」
ルルリ「料理のレシピも食堂と一緒だし」
ルルリ「勉強に使ってる教材も一緒よね」
ミリア「おうちが違うだけ？」
ルルリ「すぐに思いつくのはそれくらいね」
ミリア「あとはお仕事のことが知りたい」
ミリア「どんな事があって何をしてるのか」
ルルリ「枢里が成り立つのに必要な仕事を」
ルルリ「一日ずつ体験してみるのはいいかもね」
ミリア「枢里そのものの仕組みも知りたい」
ミリア「週３０時間労働とか子供年金とかが」
ミリア「どうして出来てるのか、とか」
ルルリ「それは知る甲斐があると思うわよ」
ルルリ「配信のネタ、いっぱいあるんじゃん」
ミリア「わたしはいいけど」
ミリア「みんなは退屈じゃない？」
ルルリ「全員が何でも知ってるわけじゃないし」
ルルリ「お嬢様がやってみせるのは新鮮でしょ」
ミリア「そうかーそういうのでいいのか」
ルルリ「アーカイブで見たいやつだけ選べるし」
ルルリ「毎日見ない人にもいいんじゃないかしら」
ミリア「今日はどこに行きまーすとか」
ミリア「毎回やることを決めればいいんだね」
ルルリ「それなら観光案内にだって使えそうね」
ミリア「グルメ通りでランチしまーすとか？」
ルルリ「そういうのでいいと思うわ」
ミリア「それなら出来そう」
ルルリ「枢里を再発見するのね」
ミリア「普段なにげなく暮らしている私達の街を」
ミリア「改めて見つめ直してみましょう」
ルルリ「いいテーマになったじゃん」
ミリア「毎日続けられそうな気がしてきた」
ルルリ「まとめて見るのは大変でしょうけどね」
ミリア「おすすめのやつに印をつけておこう」
ルルリ「どうでもいい雑談回とかもやりたいわ」
ルルリ「気ままにコメントを読むだけ、とか」
ミリア「みんなも知りたいこととかないかな？」
ルルリ「質問の形だと答えやすいわね」
ミリア「あとは何かある？」
ルルリ「ついでに私の研究も便乗させて欲しいわ」
ミリア「何の研究？」
ルルリ「とってもカワイイ研究」
ルルリ「正月明けくらいには発表出来ると思う」
ミリア「じゃあそれもやろう」
ミリア「ルルリの発明コーナー」
ルルリ「そんなに何個も出てこないわよ」
ミリア「しょうがないなあミリアくんは」
ルルリ「機械翻訳とコンニャク～」
ミリア「声真似が古い」
ルルリ「最近見てないからわからないわ」
ミリア「生まれた時からわさびだよ！」
ルルリ「私の青春は１９９０年代なの」
ミリア「何年生まれですか」
ルルリ「２００９年です！ １０歳です！」
ミリア「青春これからじゃん」
ルルリ「サブカルは好景気の作品がいいのよ」
ミリア「いまは不景気なの？」
ルルリ「日本人の給料は減っちゃったわね」
ミリア「枢里も安月給なんでしょ？」
ルルリ「安いけど減ってはいないわ」
ルルリ「固定相場制だからずーっと同じ」
ミリア「お金のことは全然わからない」
ルルリ「枢里を再発見するなら」
ルルリ「《セリカ宣言》も振り返りたいわね」
ルルリ「どんな内容か知ってる？」
ミリア「覚えてるけど意味は微妙かも」
ルルリ「難しいもんね」
ミリア「資本主義はいいこと？ 悪いこと？」
ルルリ「いい質問だわ」
ルルリ「この番組で検証していきましょう」
ミリア「内容が決まってきた」
ルルリ「ちょっと真面目すぎかしら」
ミリア「わたしは興味ある」
ルルリ「難しい話ばかりだと疲れるから」
ルルリ「癒し要素も入れましょう」
ミリア「ルルリは何に癒される？」
ルルリ「ミリアの顔」
ルルリ「特に笑顔がいいわ」
ミリア「ママにも言われたけど」
ミリア「意識すると変顔になる」
ルルリ「やってみて」
ミリア「にこーっ」
ルルリ「くくく、味のある顔だわ」
ミリア「ルルリを笑顔にしてしまった」
ルルリ「まあ笑うのは健康にいいって言うし」
ルルリ「楽しいコーナーも考えましょう」
ミリア「漫才する？」
ルルリ「できるの？！」
ミリア「言ってみただけ」
ルルリ「ぜひ見てみたいわ」
ミリア「狙ったのと違うとこでウケそう」
ルルリ「真剣にやるから面白いのよね」
ミリア「フクザツ」
ルルリ「まあ自然体でいいんじゃない？」
ルルリ「癒し系っぽいし」
ミリア「回復魔法使っちゃう感じ？」
ルルリ「なんでも治せそうよね」
ミリア「風邪しか治せないけどね」
ルルリ「パーティーに戦士が必要だわ」
ミリア「忍者じゃダメかな」
ルルリ「賢者なら任せろー」
ミリア「誰も剣を持ってない」
ルルリ「三剣家永遠の謎ね」
ミリア「謎も解き明かしていきたいな」
ルルリ「配信できる範囲でやりましょう」
ミリア「そうだった」
ルルリ「ぐだる前に終わりましょう」
ミリア「それでは来年をお楽しみに！」
ルルリ「みなさん良いお年を！」
ミリア「ご視聴ありがとうございました！」
