ドールは人間を模したロボットである。
車椅子に座っている。
人間が遠隔操作をするための「リモートドール」と、
人工知能が自律的に動作するための「ヒューマノイド」の総称である。
誰が操作しているにせよ、ドールは「思考」を行わない。
身体の動きとセンサー機能に専念する。
発言も流された音声データをそのまま出力しているだけである。
センサーも入力値をホストにそのまま送信しているだけである。
小型PCが内蔵されている。ノートPC用のパーツである。
センサーの値がただちに送信できなかった場合、一時的に内蔵SSDに蓄積する。
ドールは運動することがあまり想定されていない。
脚は取り外しが可能な仕様になっている。
脚を無くすかダミーにすれば軽量化出来るのだが、
ヒューマノイドのプライドにかけて二足歩行機能は残すことになった。
しかし、研究の意図は対話や表情に集中しているため、出来ればあまり運動させたくない。
ルルリくらい運動しない想定。
12.8V 200Ah 2560Wh 22Kg
リン酸鉄リチウムイオン電池
53x23x22センチ 92,000円
という商品が実在した。(2021年3月現在では見つからない)
リン酸鉄リチウムイオン電池は、転倒時の爆発事故が起きにくいが重量が増す。
ドールの製造原価は高いので電池の金額は大きな問題ではない。
女性の身体として不自然じゃない位置にセルを配置する事のほうが重要。
車椅子に座っている間、本体の電池は消耗しないものとする。
充電サイクルは3000回程度らしいので、1日1回充電してたとしても8年はもつ。
セル単位での劣化検出と交換をすることになるのであろう。
緊急時に電源が無いとか合わないという問題を避けるため、
本体は家庭用の100V電源を取れるようになっているものとする。
ケーブルは尻尾にするのが妥当か。
だとするとインバーターは背中に置くことになる。
ボストン・ダイナミクスのアトラスを参考にしようと思ったが、消費電力は見つけられなかった。
pepperが350Wらしい。795Whのバッテリーで最長12時間駆動。つまり最低66.25Whで動くってことだ。
表情の変化や腕の動き程度であれば、長時間の動作が可能。160Whで16時間動ける。
運動すると1時間もしないうちに電池切れになる。
目安としては三剣宮のリビングダイニングの掃除くらいなら出来る。