お嬢様都市。
Posted on 2021年1月22日 by me in 小説執筆
ついでにセリカの正体がわかった。
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「素朴で我欲が少なく、いろんな人と会って話を聞き、みんなに愛される、10歳の女の子」が居て、その子が総理大臣だったとしたら、政策への不快感もほぼ無くなって何でも応援しちゃいそうだ。庶民が支配者に望んでるのは人柄ってことになっちゃう。
https://www.yamagishi.or.jp/
こんなものを発掘した。 思想には概ね賛同するし、農業を主体にしてる所も筋が良いと思うけど、「昔の爺さんの名前の組織」「定住前提」「7泊の研修(一生に一度)」ってあたりが相容れない。逆に言うと「現存する若い女の子の名前」「定住不要」「自由参加」なら行った。 で、よくよく考えると、「JK課」「ゆるい移住」は要件を完璧に満たすんだよな。自治体がやってるんだから、行ってみたら怪しい洗脳組織でした、みたいな事にはならないわけだし。
◆
つまり、「枢里」という田舎の街に魅力を感じる理由は無い。
なんなら枢里は人口規制を行っているので洗脳組織どころか参加可能ですらない。
いままでの枢里の変遷としては、
・カンパニータウンに名前を付けた方が良さそう
・名前の由来は創始者にしよう
・実権は小さい女の子が握ることにしよう(セリカはビジネス担当)
・創始者は生きてたら95歳だけど、これを存命として登場させてしまおう
・小さい女の子が創始者の名前を襲名しよう(三剣クルルと名乗れるようにしよう)
というところまではたどり着いていた。
たこちん「みリアタウンと改名を」
という所まで一歩推し進めるなら、
・枢里の名前をミリアにする
・ミリアの名前をクルルにする
ってことになる。後者だと時系列が狂うので、前者になるわけだ。
「お嬢様都市」とかにしたほうがパワーワード感があっていいかも。
カリスマ美少女を製造することが都市の維持に必須の要件だから、
枢里は頑張って手厚い子供手当を出し続けていたのだ・・・。
◆
この解釈に従って枢里を再定義すると、きっとこんな感じになる。
・枢里は代々「お嬢様」によって統治されてきた。
・枢里は「お嬢様」が「当主」である。
・「お嬢様」は20歳になると子供を宿さないといけない。(慣例)
・21歳のときに子供が生まれて、自身は「ママ」になる。
・生まれた子供は「お嬢様」を継ぐ。
・お嬢様はクルルである。(詳細未定)
・「ママ」は、娘が10歳になるまで枢里で「お嬢様教育」を行う。
枢里が設立されたのが戦後1948年というのが変わらないのだとしたら、
1925年生まれの三剣家104代は設立時点で「お嬢様」ではないので矛盾する。
当主様には当時3歳の娘がいて、その子の名前を村につけたというなら筋は通る。
ということは、三剣枢は105代当主である。
三剣家当主と枢里の里長が別の存在なのだとしたら、
・三剣家次期当主は枢里で生まれて「お嬢様」となる
・「ママ」になった時点で三剣家当主としての資格を得る
・「お嬢様教育」を終えた後は枢里を出て三剣グループのビジネスに専念してもいい。
という形で、三剣家と枢里の関係性は説明できる。
・104代 1925生 23歳で企業城下町を設立、娘の名前を借りて「枢里」と命名。
・105代 1946生 三剣枢。枢里の初代お嬢様。ここから「お嬢様都市」が始まる。
・106代 1967生 仮称ライーザ。バブル崩壊の舵取りとカンパニータウン化。
・107代 1988生 三剣芹香。氷河期救済、IT化、企業買収、再エネ。
・108代 2009生 ミリア。
セリカの再エネは、助成金が貰えたからやった。
J-PEC、2012年度の住宅用太陽光発電システムへの補助金受付を開始
太陽光発電普及拡大センター(J-PEC)は、2012年度(平成24年度)の住宅用太陽光発電システムに対する補助金の受付を2012年4月19日より開始すると発表した。募集期間は、2012年4月19日から2013年3月29日まで。
補助金額は、1キロワットあたりのシステム価格によって2段階で単価が異なる方式になる。具体的には、1キロワットあたりのシステム価格が55万円以下のものが3万円/kW、同47万5000円以下のものが3万5000円/kW。システム価格が安価なほうが、多くの補助金を受け取れる方式。
5.5kWの設備で19万くらい貰えて、作った電気を42円で売れる感じ。
そして、これだけでは枢里じゅうの電気を賄う事は出来ない。
ミリアの時代には、電気が深刻になっている。
だから再エネ問題は再燃する。
そこでセリカがやったことを精査することになる。
枢里に新たに入居する人がいた場合に、
貯金を持ち込んで行使すると、格差の問題が発生してしまう。
かといって「枢里に入るときには全財産を寄付せよ」とは言えない。
(ルリエは言い切ったが)
通貨クルルは、このジレンマを、
「クルルの取引禁止」「月の交換上限」によって緩和している。
そして、衝撃的なことに気が付いた。
セリカは、ルリカだ。
ふわふわルールは、こうなる。
・1988年から2009年8月22日までは、セリカをプレイ出来る。
・2009年9月21日からは、ルルリをプレイ出来る。
・作中で現在として描写されるのは2020年1月1日からとする。
・ルルリは、ルルリの9を持っていない。9はプレイヤーだから。
・ルルリは、セリカの9を持っている。
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セリカはルリカ。
Posted on 2021年1月23日 by me in 小説執筆
親和性は高いのだけどインパクトは大きい。
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二剣世界の失敗が、
・枢里に魅力が無いこと
・まちに魅力があっても人に対する訴求力がないこと
だとして、これに改善を求めたなら、
・お嬢様のカリスマで統治する
・統治者は先祖代々お嬢様である
・セリカもカリスマお嬢様だった
ということになる。
つまり、世界には人格者が必要になる。
ヤリアとルリカ、どっちかが人格者にならないといけない。
ルルリは当然にそれはヤリアの仕事だと突き放す。
ヤリアは元々八剣財閥の令嬢なので、のちに財閥を率いる立場にある。
だから、人の上に立つ覚悟は出来ていないといけないはず。
少なくとも、やらなきゃね、って話をした以上、避けることは出来ない。
「悪役令嬢」たる自分の運命と真に立ち向かわなければならない。
ヤリアにとって何が悪で、何が克服すべき課題だったのだろうか。
核爆発さえ起きなければOKとか、生存出来れば勝ち、って話だと薄い。
八剣財閥当時なぜ恨まれて、ヒロインに倒されたのか。
その原因は、政策だとか、八剣のイデオロギーにあるはずだ。
地元を誰かに売り渡そうとしていたとか。
たとえば八剣財閥は水利権に絡んでいて、湧き水を確保して米国に売っていた。
あるいは米国の会社の参入を許すことで、結果的にそうなっていた。
ヒロインは中国側の組織で、これを妨害する立場に回っていた。
七剣世界では、八剣財閥の犯罪を暴き、追放に成功する。
八剣世界では、八剣財閥の犯罪が捏造され、追放と関係なく核攻撃を受ける。
前者は中国に水利権が渡り、後者は水利権をどちらも失う結末だ。
三剣世界では、水を地元の住民に残そうとする。
八剣財閥は、誰かにとっての悪であり、誰かにとっての善であった。
だから、三剣世界では、「閉じたまち」になろうとした。
グローバリズムを否定する立場ではある。
あるいは、三剣グループの中でバランスを取っているのかもしれない。
お嬢様がいないか、悪のお嬢様が出来てしまった村は崩壊する。
住民に流動性があれば救われる人もいる。
コミュニティに振り回されたくない人は、没個性な生活環境を求める。
没個性な環境によって貧困生活をしている庶民の隣に楽園が現れたとして、
・楽園は門を閉ざすことが出来るのか?
・楽園が門を解放したとして、庶民は幸せになれるのか?
枢里は「三剣グループ社員しか入れない」という点で門の固さは徹底している。
・働くために集まった人である(働けない人が参加する方法が無い)
・参加できるかどうかはコミュニティ側が決める
これは、日本の自治体だと逆になる。
・自治体は転入を拒否することが出来ない
・働けない人がやってきてフリーライドだけを求めたとしても応じなければならない
だから、鶴城市全体がピンチに陥った時、
枢里は南部を見捨てて自分達だけが生き残ろうとするし、
そのあたりが八剣財閥の破滅理由になっているとテーマとしては面白い。
が、現実のディストピアはこの2つともまた違っていて、
・コミュニティは鴨たる参加者を募集(勧誘)している
・フリーライダーや、コミュニティにとって赤字になる参加者は拒絶することが出来る
・支配権はあくまでコミュニティ側にある
・働けなくなった人など赤字になった参加者を追放することが出来る
という体制であるから、洗脳だとかカルト化が起こってしまうわけだ。
仮に南部が枢里を妬んで、「私達も枢里に入れろ」あるいは、
「枢里に入る気は無いが同等の恩恵を与えろ」と主張するなら、
ディストピアSFとしては立ち位置が逆になる。
まずはディストピアSF定型通りに、「枢里をディストピア視する」流れが先にあって、
それを否定するフェーズが必要になる気がする。
最初の印象としてカルトに見せかけるとか。
一般人は三剣グループのカンパニータウンに興味を持たないし持ってない。
トヨタや三菱の社員が集まってる街があっても気にならないのと一緒だ。
ネットが無い時代には、発信しない情報が話題になることは無い。
セリカはニュースになるかも知れないが、露出を避けることは出来る。
「ルルリは処女である」という設定を厳守するなら、
ルリカがセリカで居られる年齢をあえて限定する。
でもそれだと2008年9月のリーマンショックは乗り越えられない。
ルリカたるセリカがミリアを産むところまでプレイしたとすると、
「ミリアはプレイヤーがDIYで作った」ことになるので、これはこれで面白い。
お嬢様都市の礎たるお嬢様を作るところから、ルルリはやり遂げたのだ。
枢里が概念的に完成したとして、枢里は門を開けるのか。
土地が無限に増えたとしても、相容れない思想を受け入れるリスクはある。
思想にも2段階の定義が必要で、
・世界全体で共有するべき、出来るだけ小さい不可侵条約
・不可侵条約の上に成り立っている自由で多様な思想や価値観
前者は世界政府が持つべき最小にしてすべてのルールであり、後者は自治権だ。
惑星ルルリのルールは、
・他の自治体から奪わないこと
・他の自治体を傷つけないこと
・人が自治体を脱出する自由を認めること
の3点だ。
最後のは、
・人が新たな自治体を創る自由を認めること。
が無いと成り立たないな。
既存の自治体が門を閉ざすことは許可しないとコミュニティが成り立たない。
で、この「惑星ルルリのルール」は実際に適用可能なのか。
◆
セリカとルルリ。
Posted on 2021年1月26日 by me in 小説執筆
旧ふわふわのおちんちん事件と天導家のエピソードがボツかも。
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ルルリはセリカの記憶を完全に持っている。
セリカ(3~21歳)はルリカの記憶を完全に持っているが、
「他人の役割を演じている」という自覚があるので自重している。
ルリカの記憶も出さないし、未来を知っているような話もしない。
セリカの世界にはアリアさんがいない。
(少なくともセリカはそう思っている)
セリカはミリアを産む前に、ジップにスペースリアリティを仕込んでいる段階で、
ルルリ用の「Angelic Dream」のロリ服を用意する。
ご丁寧に、4歳用(100)、6歳用(110)、8歳用(120)、10歳用(130)と段階的に用意。
4歳の時に初めてミリアと会うときに着て行く服である。
ルルリは0歳から意識があり、あやめに対してそれを隠そうとしない。
だから、あやめは気持ち悪がる。ジップは天才だとほれ込む。
ジップは未来記憶のことは知らず、天才養成装置のおかげで賢いのだと思っている。
あやめは二女を産み、コハクには天才養成装置の使用を認めない。
奇しくも、セリカと似たような構図。あやめはコハクを普通の女の子として可愛がる。
ルルリは本人の希望もあり、勝手に育つものだと扱って、深く接しようとはしない。
その繊細なバランスが崩れるのが、ルルリがミリアと接触しようとしたとき。
あやめは気味の悪い天才が三剣家にちょっかいをかけるのを避けようとした。
そして、ルルリにとっても「ミリアが記憶を無くしている」ことは大事件だった。
スペースリアリティを使ってセリカのその後は確認しており、
この世界がセリカの世界と続いているであろう実感は持っている。
東日本大震災など、すべての世界で発生した事件も確認している。
ミリアがあてにならないのなら、あとはセリカくらいしか頼れる人がいない。
セリカと接触し、「三つ子の魂」の所在を確認する。
彼女は自我を取り戻しており、ルルリの頃とは違う人生を歩み始めていた。
母親に対するわだかまりも減っているし、結婚相手とはラブラブだ。
頼むから避妊だけはしっかりしてくれよ、と祈りつつ、セリカにすべてを打ち明ける。
「自分の身体が他人に動かされているみたいだった」と言うセリカに、
「あなたの身体を借りたのは私だ」と告げて、自分だけが持っている記憶をいくつか挙げる。
三剣家に伝わる秘密の魔法のこと。
「試しに私と握手してみて貰えるかしら」「何色に見えた?」
セリカが驚いているので、「私はあなただったのだから知ってて当然なのよ」と言うと、
セリカは「そうじゃなくて」「ルルリちゃん、あなた真っ黒よ」と告げる。
通常、健康な人は白く見える。体調が悪いと色がついて見えるのだ。
「うそでしょ・・・脅かさないでよ」「本当よ。ほぼ真っ黒。健常じゃない」
「うそでしょ・・・」「・・・・・・」
「私、ミリア・・・アリアさんに頼まれて、あなたの身体を借りたの」
「話すとややこしいけど、これで4回目の人生をやってる。50年以上生きてるのよ」
「だからガタが来てるのかしらね。この身体はとても病弱だわ」
「ミリアを頼っても、私のことを覚えていない」
「もう、この世界で頼れる人はあなたしかいないの。セリカさん」
「とりあえず病院行きましょうか」「そうね・・・」
「枢里、4年ぶりに来たけど、様変わりしてるわ。あれはソーラーパネルよね」
「政権が変わって、震災が起きて、太陽光発電に補助金が出るようになったの」
「あんまり国庫をあてにしてると癒着だって批判されるわよ」
「それで個人宅として個別に補助金を申請したんだけど」
「無茶するわね。いくら出たの?」
「結局、電気の買い取りを渋られて、今のところ400億くらい赤字。200億は下りたけど」
「うええ。訴えれば?」
「買い取った金額を国民の電気代で負担する仕組みだから、板挟みにあって泣き寝入りよ」
「国が絡むとうまくいかないわね。でも再エネは良いんじゃない?」
「晴れてないと電気を買う羽目になるから電気代がほとんど減ってないのよ」
「蓄電池も買わないとだめよ」
「7kWhで100万円するのよ」
「あと8年で10分の1になるわ」
三剣枢里病院で検査するが、腫瘍などは無し。虚弱体質。漢方薬を処方される。
左腕につける腕輪も用意して貰う。携帯電話が埋め込まれている。
使い方は、右手で電話番号を押してから左手を耳に当てて(イヤホンを装着して)話す。
一見して電話だとバレないようにボタンは模様で見づらくされている。
白黒の液晶で、今日の日付、時刻、名前、場所を表示できる。
あやめが呼ばれて、病気の治療に必要だから装着するように言われる。
病名を聞くと、言いにくいが希死念慮だと答えられる。
漢方は市販薬でも良いし通院すればお出しするので飲み続けてくださいと言われる。
ミリアに病院の話をして、握手の話をすると、ミリアは言いにくそうに白状する。
「わたしもルルリが真っ黒に見える」
そして、ミリアはどんな魔法に覚醒したのかを聞くと、薬のことを教えてくれる。
ルルリは風邪薬の意味をすぐに理解できる。
セリカに連絡して、2020年までの出来る限りの量産、2020年の防疫体制を打診する。
ルルリはミリアに、自分が八剣世界から来た事、アリアさんと一緒だったことは話している。
新型コロナウィルスや核爆発のことも説明している。
セリカのことは言ってない。
ミリアは、ルルリが何を言っているのか全然理解できない。ただの4歳児だ。
10歳相当の知識を持ち越しているような感じもしない。まだ覚醒していないのかも知れない。
それにしても、ルルリが0歳から覚醒してるのにミリアが覚醒してないのはおかしい。
でも、ルルリが何となく嘘をついてなさそうなことは感じ取る。
その魔法は世界を救う大事な魔法だと言われて、それを励みに毎朝晩がんばって量産を始める。
ミリアはヤリアと同じ性格。意識してる時は外面が凄くいいのに、家に帰ってくると疲れている。
たまにしか行かない場所だと凄いモテて、しょっちゅう行く場所だと素が出て塩対応になる。
ルルリは人見知りを少しでも和らげられるように模索する。
ミリアは発言に対してプレッシャーを感じすぎてることがわかったので、
無理に喋らないで、黙って手を振ってりゃいいのよ、とか言って、少しずつ言葉選びをさせる。
セリカは過激な発言も失言もずっと多かった。ルリカは他人事だと思ってたので恥ずかしくなかった。
セリカはルルリのために、腕輪と病院のほかにも、
・ジップと共に暮らすためのアパートの補助
・スペースリアリティの滞納額の立て替え
・スペースリアリティの会社の買収
・ジップの親権獲得の補助
・ルルリの軍資金づくりの支援
を手厚く行ってくれるが、ルルリは赤の他人から施しを受けたような感謝はしない。
三剣家に戻る、みたいな感覚で支援を受け入れて、当然のようにミリアと暮らそうとする。
天導家がルルリの身柄を引き受けに来るのを冷ややかに拒絶する。
さすがに、堂々と三剣姓を名乗るほど厚顔無恥ではない。
記憶を無くしているミリアとは一線を引いた関係が続く。
ミリアも「大好きなお友達」からもう一歩踏み込むことが出来ない。
ママも大好き、ルルリも大好き。同じくらい大好きだから家族になりたい。
という気持ちはよくわかるのだけど、
ルルリはこのまま記憶が戻らなければ最後には別れるのだろうという予感をなんとなく持っている。
ミリアがキスしてきたり舌を入れてきてもルルリは受け入れるが、ルルリからはディープキスはしない。
おちんちん事件は起きない。
スウは2020年が始まる年末年始は新千歳空港にいる。その後、いったん戻ってくる。
作中で「老人ホーム」に行くタイミングは1月の下旬ごろ。
2月にはまた千歳。雪まつりと春節が終わるまでは千歳で仕事。
夏にはオリンピックのマラソンがあるので、7月と8月いっぱいは千歳にいる。
9月には体調を崩して枢里に帰ってくる。74歳。12年前のように容体が悪くなり始める。
作中ではスウは亡くならないので、2020年12月31日までは何とか生き延びる。
2020年最後のミリアのプロポーズをルルリが振ると、別作品へと歴史が分岐する。
作品「九剣世界」では、2021年の枢里が描かれ、スウが延命治療を受け始める。
スウは改めてミリアをクルルと呼び、「枢里を継いでくれ」と頼み、
ルルリに向かって「わしを殺してくれ」と嘆願する。
ルルリはスウに「私の名前を呼んで」と問いかける。
ルルリはミリアに「プロポーズを受け入れる条件が見つかった」と告げる。
しかしそれは残酷なので、ルルリは泣きながら伝える。
「スウおばあちゃんが天寿を全うすること」が条件だ、と。
ミリアはスウに向かって、「わたしはクルルになる」と宣言する。
「クルルになって、枢里を受け継ぐ」と。スウは満足し、自ら尊厳死を希望する。
何週間かの後にスウは亡くなり、ミリアは記憶を取り戻す。
ミリアの記憶は、
・ヤリア 10年
・二剣世界のヤリア 10年
・セリカ時代 18年
・アリア時代 10年
・ミリア 10年
で、合計58年ある。ルルリとは5年違い。
48年分の記憶が一気に流れ込んでくるのでミリアはしばらく錯乱状態に陥る。
入院をして記憶と自我を整理する。
特に、ミリアが生きてきた期間が直接競合しているので解決に手間取る。
結果として、アリア時代のスウの記憶はほとんどが失われてしまう。
知識としてはきっかけがあれば思い出せるけど自分の体験としては実感しない感じ。
ルルリの愛が母親としてのものだったこと、
自分がルリカの好意を親子愛にゆがめてしまったことを知り、
ミリアは無責任にプロポーズしてしまったことを恥じる。
そして、関空のセリカに調べて貰い、自分の色が黒く染まっていることを知る。
「ルルリちゃんよりはグレーに近いけど・・・」
千歳は2021年からは中部や福岡と同じく、国際便の直通でなく、成田か関空の乗り換えのみとなる。
ミリアはこの世界の成否を判定する。
ルルリは「当初の予定としては成功ね。あとは魔法無しでやってみるくらいかしら」
と、次の世界へのタイムリープも示唆する。
「コロナ禍は人災とも言われていたわ。人々の意見は分断されて、一丸となって立ち向かえない」
「私達が正解だと思える道を選んでも、守るべき住民に非難され続けることでしょうね」
「特効薬は作れない。変異種が増えすぎてワクチンも有効でない。混乱は長く続くわ」
「輸入が止まれば、鶴城市の南北問題は、即座に食糧のトリアージになる」
「日本の人口を減らす気が無いなら、地球を舞台にして領土か経済の拡大を狙うしか無いでしょうね」
「戦争が嫌なら、札束で広い土地の外国を殴って、食糧や資源を買いとるしかないのよ」
「アリアさんがビジネスに興味あるんなら、私は付き合ってもいいけど?」
「でも、未来記憶でズルして大儲けってのは、たぶん難しいわよ」
「私達が動かした後の世界の相場なんて変わってしまうでしょうからね」
→それでも魔法無しでコロナ禍と立ち向かう(五剣世界)
→気分転換にファンタジー世界でイチャイチャする(四剣世界)
→チートありで世界征服に乗り出す(六剣世界)
→異世界転生する前の元の世界に行ってみる(九剣世界)