【タイトル】寿司とルルリは食べ放題 【作成日時】2022-11-30 【色指定】アリア,lightpink 【色指定】ルルリ,aliceblue 【色指定】ティー,palegreen 【色指定】エルハ,lightyellow 【画像】01 ドヤルルリ ルルリ「ただいま ティー「飛行機は買えましたか? ルルリ「空の上からの景色だけ買ってきたわ アリア「展望塔に登ってきた ティー「意外に素敵な落としどころですね ルルリ「この世界には本当に沢山の人間がいるのね ルルリ「処理できないほど大量の情報が動いてる ティー「地球は大きいですから ルルリ「我々はもっとこの世界のことが知りたい アリア「うんうん ルルリ「でも、読めないのよ、文字が! ティー「これは? アリア「ポケットから紙が出てきた ルルリ「だから読めないってば ティー「まったく? ぜんぜん? ルルリ「絵は見えるんだけどね ティー「それはやっかいですね ルルリ「でも、スマートフォンで画像が撮れるでしょ ティー「え、嫌ですよ ルルリ「だから文字を送って声で説明して貰えば ルルリ「って、今嫌って言った? ティー「自分は一応時給制なんで ルルリ「誰に雇われているの? ティー「お嬢様のママですね アリア「じゃあ、ママに頼めばいい? ティー「ママのこと知らないでしょう アリア「うん知らない ティー「今は会わないほうがいいです ルルリ「他に頼めそうな人はいないかしら 【画像】02 エルハさん エルハ「こんにちは、お嬢様、ルルリさん ティー「エルハさん、ちょうどいいところに アリア「エルハさん、こんにちは ルルリ「すっごい美人ね ティー「ルルリさんが文字が読めないらしくて エルハ「そんな難しい字、私も読めませんよ ティー「いや、ひらがなも読めてません エルハ「読めなくなったんですか? ティー「いえ、元々読めてないんだと思います ルルリ「写真を送るから読んで欲しかったのだけど ルルリ「もう少し暇そうな人で十分だわ エルハ「暇ですよ、私 エルハ「仕事全部辞めてきましたから アリア「えっ エルハ「写真も送らなくていいですよ エルハ「行きたいところにお連れします ルルリ「なんか悪いわねえ、でへでへ アリア「でれーっとしてる ティー「お嬢様、夕食はお寿司でもいかがですか? アリア「お寿司? ティー「酢飯の上に魚や貝の具を乗せた料理です アリア「魚! おいしそう! ティー「ルルリさんにはこれを ティー「この世界の栄養が詰まったゼリーです ルルリ「あら、気が利くわね エルハ「では、私達は図書館に行きましょうか ルルリ「そうしようかしら 【画像なし】 「20分後 【画像】03 おこアリア ティー「ルルリさん、エルハさんの家に寄るそうです アリア「むー ティー「やきもちですか? アリア「ルルリは浮気者なんだよ アリア「綺麗な人大好きだし ティー「二人はどんな関係なんでしょう アリア「パートナーだよ アリア「アリアはルルリとパートナーになる決まりなの ティー「それは誰が決めてるんです? アリア「誰って、システムで決まってるんだよ アリア「どうしても無理なら別れられるけど ティー「システム? アリア「システムは世界政府に近いもの アリア「この時代の言葉なら、国家かな ティー「つまり、国がパートナーを決めると アリア「平等でしょ アリア「アリアたちは競争しないから ティー「浮気したらどうなるんですか? アリア「さみしい ティー「ペナルティとかは? アリア「お別れしたければするだけ ティー「まあ大丈夫ですよ、ルルリさんお嬢様のこと大好きだし アリア「ほんと? ティー「ティーさんうそつかない アリア「でも、ルルリと会ったのは今日が初めてでしょ? ティー「... 【画像なし】 エルハ「世界のことがわかる本、ですか ルルリ「本じゃなくてもいいんだけど エルハ「ネットのほうがいいかもですね ルルリ「スマートフォンで文字を打つのよね エルハ「私の部屋に大きいのがありますよ ルルリ「え、お邪魔していいんですか エルハ「ゆっくりお話ししたかったですし ルルリ「それじゃあお言葉に甘えます! 【画像】04 エルハの部屋 エルハ「何でも聞いてくださいね ルルリ「部屋、暑いですね エルハ「暖かくするのが好きなんです エルハ「ルルリさんも楽な恰好でいいですよ ルルリ「このままで大丈夫... エルハ「隣、失礼しますね ルルリ「エルハさんは男性に興味ないの? エルハ「無いです ルルリ「でも我にはアリアがいるし エルハ「世界のことを調べるだけですよ ルルリ「そうよ、調べるだけ... 【画像】05 ティーさん ティー「そうですね、あのルルリさんとは、初めてです ティー「あなたもですよ。お嬢様の名を騙る偽物さん アリア「アリアは騙ってない アリア「お嬢様の名前知らないし ティー「知らない? じゃあなぜここに? アリア「うーん、ルルリが決めたのかも ティー「二人はどこから来たんですか? アリア「それは言えない ティー「元の世界には帰れるんですか? アリア「それはすぐ出来ると思う ティー「ここに来た目的は? アリア「世界を探検するため、かな ティー「なぜ探検を? アリア「この世界に興味があって ティー「どんな? アリア「空があって、海がある ティー「元の世界には空も海も無いと アリア「そうだよ ティー「これが海水魚です。動画ですけど アリア「泳いでる ティー「それをこうやって捌くと寿司になります アリア「おおー ティー「そろそろ届くので待っててください 【画像】06 事後ルルリ ルルリ「凄い世界を知ってしまったわ... エルハ「本気出しちゃいました ルルリ「アリアに怒られる エルハ「二人だけの秘密にしましょう ルルリ「いや、言ったほうがスッキリするから言うわ エルハ「そうですか ルルリ「我々にとっては、快楽は脳への刺激に過ぎないの ルルリ「多幸感も絶頂感も好きなように得られる エルハ「癖になったりしないんですか? ルルリ「無くならないものに飢えたりはしないわ エルハ「私は寂しかったですよ エルハ「ルルリさんがいなくなって1年半になります ルルリ「我はその、ルルリさんに似てる? エルハ「どうでしょうね、味がしないからわかりません エルハ「でも、少しは気が紛れました ルルリ「こっちはモヤモヤしてきたわ ルルリ「それなら、どうして最初に会った時に ルルリ「一年半ぶり、会いたかった、とか言わなかったの? エルハ「はじめましてと言われなかったからですよ ルルリ「それは、そういうものなのかと思って エルハ「私もティーさんも、きっとそうだったんですよ エルハ「よく似た別人が来るなんて思ってなかった 【画像】07 ルルリルルリルルリ ルルリ「我々はルルリという種族なのよ ルルリ「遺伝子を最適化しているから外見は似ているわ エルハ「ルルリさんが沢山いるということ? ルルリ「そう。5万人。 ルルリ「ちなみにアリアも5万人いるわ エルハ「楽しそうですけど、ややこしくないですか? ルルリ「我々は二人一組で行動することが多いし ルルリ「お互いの識別は出来るようになってるの エルハ「他の人も何万人もいるんですか? ルルリ「いえ、他の人は居ないわ ルルリ「我々は10万人だけで生活してる エルハ「みんな女の子? ルルリ「繁殖用の男性は飼育してあるわね エルハ「極まってますね ルルリ「だから、ルルリさんは我々の誰かだと思うんだけど ルルリ「何か特定できそうな情報は無いかしら エルハ「ルルリさんはとても頭が良くて エルハ「ふりっふりのくりっくりで エルハ「表情豊かで可愛くて楽しい人です ルルリ「質問が悪かったわ ルルリ「遺伝子を調べることは出来ないかしらね 【画像】08 スシスシスシ アリア「ルルリ遅いしさー! ティー「よく食べますね アリア「んぐんぐ、おいひい ティー「ゆっくり味わってください アリア「お魚とお醤油とわさびの味がする ティー「シャリも噛んでください アリア「もごもご、おっひい ティー「一口で食べない! アリア「こんなに食べて大丈夫なの? ティー「絶対太りますよ アリア「そうじゃなくて、お金とか ティー「いまさら聞きます? アリア「聞かないほうがいい? ティー「なんとティーさんの自腹です アリア「やっぱりママだった ティー「というわけで、それで最後です アリア「ありがとう! ティー「どういたしまして 【画像】09 寿司エルハ ルルリ「ただいま ルルリ「太るわよ アリア「いいのー! エルハ「ルルリさんの遺伝子って残ってないですか? ティー「遺伝子? ルルリ「いなくなってしまったルルリさんは ルルリ「我々の世界から来た可能性があるわ アリア「あの装置で? ルルリ「そうね、ログが残ってるかも アリア「レポートは無かったんだよね? ルルリ「あったけど、復号できなかったのよ ルルリ「それで、遺伝子から特定できないかと思ったの ティー「あるとしたらラボですかね ティー「ルルリさんの研究室があるので ルルリ「何を研究していたの? エルハ「人工知能だと思います ルルリ「望みは薄いかもね ルルリ「血液とか毛髪とかが残ってればいいんだけど ティー「あ、髪なら! アリア「ある? ティー「ふっさふさ! アリア「もっさもさ?! 【おわり】