; ふわふわ ; Copyright alria.net 2020 All Rights Reserved. ; 【タイトル・09章 鶴城市】 ; ; 2020-09-03 ; 2020-09-10 後半 ; 2020-09-17 メモを移動 ; 2020-10-02 ふよふよ大通形式に対応 ; 2020-10-12 書き直しへの対応 ; 2020-10-27 表情、タイトル、音楽対応 【開始・おとな選挙】 【背景・枢木小学校・教室】 【立ち絵・イオリ左】 【立ち絵・タケル右】 【音楽・小学五年生】 【項見出し】 チサト「日曜日はとうとう選挙ですね」 タケル「最近うるさいのはそのせいか」 イオリ「今年は10年以上ぶりの選挙戦なんですよ」 タケル疑「それまでは勝手に決まってたの?」 ルルリ「対立候補がいないから不戦勝だったのよ」 タケル疑「なんで今年になって急に?」 イオリ「16年続けてきた市長が辞められるからです」 チサト「結構ニュースになってますよ」 タケル無「おとな選挙は全然興味ねー」 タケル「どうせわけわからんジジーがやるんだろ」 ルルリ「一人はわけわからんババーよ」 チサト「34歳の美しすぎる女性候補と出てますね」 ルルリ眠「色気で売ってこうって時点で泡沫候補ね」 タケル「でも若い人を応援したいな」 チサト「あとの二人は60代です」 タケル楽「じゃあアタシは34歳だな」 タケル疑「イオリは誰を応援してるの?」 イオリ「うちは南部の候補を応援してますね・・・」 タケル「そうか、南部と枢里の戦いなのか」 チサト「もう一人はどちらでも無いようです」 タケル疑「34歳はどこの人?」 イオリ「南部です」 タケル喜「意外にやるなあ」 タケル「南部って頭の固い爺婆のイメージだった」 イオリ「その親分婆の娘さんですね」 タケル疑「どんな人?」 ルルリ笑「幼子も裸足で逃げ出す鬼婆よ」 チサト「とても誠実で柔和な人だと言われてますが」 ルルリ眠「内弁慶なのよ。外面がいいだけ」 ルルリ楽「市長になったら化けの皮が剥がれるわよ」 イオリ「アリアさんに会う前の三剣の印象と同じだ」 ルルリ疑「それはちょっと失礼なんじゃない?」 イオリ「会ったら全然印象が良かったって事ですよ」 ルルリ眠「うちのママに限ってそれは無いわ」 タケル疑「ルルリのママ?」 イオリ「南部の天導あやめ候補は」 イオリ楽「ルルリさんのお母さんなんですよ」 ルルリ眠「もう別れたけどね」 【つづく】 【開始・父娘の寝室は6畳一間】 【背景・南部・アパート】 【音楽・少女の孤独】 【項見出し】 『回想 ルルリ5歳』 ルルリ「ラクリモサ、服の直し方を教えて」 ラクリ「スキャナに服を映せますか?」 ラクリ「損傷がひどいですね。しかも汚れている」 ラクリ「買い替えることをお勧めします」 ルルリ眠「お金が無いのよ」 ラクリ「システム利用料も引き落とせていませんね」 ルルリ哀「ごめんなさい」 ラクリ「知育空間の物理構築が不完全なのも」 ラクリ「予算不足によるものでしょうか」 ルルリ眠「アパートが狭くて組み立てられないのよ」 ルルリ「あなたの名前もコクリコに変えようかしら」 ラクリ「小型のラクリモサで、コクリモサ」 ラクリ「のような発想と推測します」 ルルリ「ヒナゲシよ」 ルルリ「お花の名前はセンスが悪いかしらね」 ラクリ「せっかくなら宝石の名前が良いですね」 ラクリ「コーラルとか」 ルルリ「せめて名前だけでも贅沢するといいわ」 ルルリ「ねえラクリモサ」 ルルリ疑「お金が無くても可愛くなる方法は無い?」 ラクリ「新しい名前で呼んでくれないんですか」 ルルリ眠「音声認証を作り直す予算も無いんです」 ラクリ「お金が無くても」 ラクリ「愛嬌があれば可愛いと思いますよ」 ルルリ「いつかサクランボを沢山用意して」 ルルリ「あなたの外壁に絵を描いてあげるわね」 ラクリ「子供らしいと思いますが」 ラクリ「どうしてサクランボなんですか?」 ルルリ「コーラルに似てて可愛いと思うからよ」 ラクリ「楽しみにお待ちいたします」 ルルリ「まずはお互い何とか生き延びましょう」 ラクリ「うちの会社も維持できればいいのですが」 ルルリ疑「5歳児と人工知能が儲かる方法は?」 ラクリ「世界初の人工知能漫才はどうですか」 ルルリ「なんでやねん」 ルルリ疑「どっちがボケるの?」 ラクリ「ラクリモサは人間の笑い所がわからないので」 ルルリ「出直してきなさい」 【つづく】 【開始・ロリータはロリィタに非ず】 【背景・三剣宮・食卓】 【音楽・少女の孤独】 【項見出し】 ミリア「ルルリがロリータだ」 ルルリ変無「これはロリィタではなくて園児服よ」 ミリア「ロリータだけどロリータじゃない」 ルルリ変楽「これはこれで可愛いかしら?」 ミリア「いつものほうが好き」 ルルリ変「いつもの服は着れなくなっちゃったのよ」 ミリア無「ざんねん」 ルルリ変「ねえ、ミリア」 ルルリ変「私、しばらく泊めて貰ってもいいかしら」 ミリア喜「お泊まり? いいよ!」 ミリア楽「聞いてみる」 ミリア哀「ダメだって」 ルルリ変「そう・・・」 ミリア「うちはいいんだけど」 ミリア「ルルリのパパが、帰ってきて欲しいって」 ルルリ変「あのアパートには、あまり帰りたくないわ」 ルルリ変「ミリア、ありがとう」 ミリア疑「ルルリ、どこに行くの?」 ルルリ変「おうちに帰るのよ」 ミリア疑「帰りたくないんだよね?」 ルルリ変「荷物を取りに行くだけよ」 ミリア無「わたしも行く」 ルルリ変疑「どうして?」 ミリア楽「ルルリはお友達」 ルルリ変「私はもう」 ルルリ変「ミリアのお友達でいる資格が無いわ」 ミリア疑「しかく?」 ルルリ変「可愛くもないし、賢くもない」 ミリア「よくわからない」 ミリア無「ついてく」 ミリア「もしもしママ」 ジェシG「しばらくお泊まりって、どうしたの?」 ミリア喜「あ、ママ」 ルルリ変「お邪魔してます」 ジェシA「何があったか聞かせてくれる?」 【つづく】 【開始・帰宅未遂】 【背景・三剣庭園・緑】 【立ち絵・ミリア穏左】 【立ち絵・ルルリ眠右】 【音楽・三剣家の食卓】 【項見出し】 『回想おわり』 ミリア「いいおてんきだねー」 ルルリ眠「ぼーーーっ」 ミリア「ママのこと考えてる?」 ルルリ「ちょうど、ジェシカママが出てきたわ」 ミリア驚「うちのママのこと考えてたの?!」 ルルリ「いろいろお世話になっているからね」 ミリア楽「今日、選挙だから、心配してるのかと思った」 ルルリ「まあ色んな意味で心配だけど」 ルルリ「子供は選挙に参加できないもの」 ミリア無「子供には禁止が多すぎる」 ルルリ「友達の家に泊まるだけで」 ルルリ眠「誘拐扱いするのは異常だと思うわ」 ミリア「ママと一緒にルルリのパパに会いに行ったね」 ルルリ「それでパパは三剣家に雇って貰ったのよね」 ルルリ「そのあとなぜかラクリモサの会社も」 ルルリ笑「三剣グループ傘下になってたわ」 ミリア「ママのお買い物だね」 ルルリ「いろんな借金もおまとめして貰ったし」 ミリア「ルルリが借りなくてもよかったのに」 ルルリ眠「無担保無利子、限度額無し、あるとき払い」 ルルリ「ってだけで畏れ多い条件よ」 ミリア「ルルリならきっとすぐ返せるよ」 ルルリ笑「それはどうかしらね!」 ミリア喜「銭投げお願いしまーす」 【立ち絵・全消し】 【背景・天導家・門】 【立ち絵・あやめC】 【音楽・少女の孤独】 『回想 ルルリ5歳』 あやめC「勝手に家出したと思ったら」 あやめC「今度は勝手に戻ってくるのね」 みのる「本当に、すまないことをした」 ルルリ哀「ママ、コハク、ごめんなさい」 あやめF「一体どっちが言い出した事なのかしら」 みのる「僕だ。僕がルルリを家出に誘った」 ルルリ無「そうだったわね。私はそれに同意した」 あやめC「では、実さんは入れるわけにはいきません」 あやめC「しばらくの間は別居を続けていただきます」 みのる「わかった。言う通りにするよ」 あやめA「ルルリも、パパに会いに行くのは禁止です」 ルルリ無「パパ、それでいいかしら」 みのる「ああ」 ルルリ眠「わかりました」 ルルリ無「ママの許可なくパパには会わないわ」 あやめA「そして、三剣家には今後一切関わらない」 あやめB「私からはそれだけです」 あやめG「わかったなら、いらっしゃい」 ルルリ無「・・・・・・」 あやめB「どうしたの? 家に入りなさい、ルルリ」 ルルリ眠「私はママや天導家と争うつもりは無いの」 ルルリ無「それは信じて欲しい」 あやめD「三剣とは関わるって言うの?」 ルルリ無「大きなご恩があるのよ」 ルルリ無「恩義に報いるのは許して欲しい」 コハク驚「おねえちゃん!」 ルルリ眠「ごめんね、コハク」 ルルリ穏「お姉ちゃんは三剣家にお金を借りたのよ」 あやめD「なんですって!」 あやめC「待ちなさい! どういうことか説明して!」 【つづく】 【開始・買収未遂】 【背景・三剣宮・応接】 【立ち絵・あやめ】 【音楽・少女の孤独】 【項見出し】 『回想 三剣宮』 〔札束が卓上に積まれる。金額は2億円〕 〔一千万円が10センチ厚で1キロ。これが20本〕 ジェシA「これは、どういうおつもりですか?」 あやめF「私の娘が借金をさせられたと伺いましたので」 ジェシF「色々と誤解があると思います」 ジェシD「借金はルルリさん個人の申し出によりますが」 ジェシD「お父さんの同意は戴いておりません」 じぃじ「両親の承諾が無い未成年者の借金は」 じぃじ「法的に無効でございます」 ジェシF「それに、実際の借金の金額より高額すぎます」 つばき「手切れ金じゃ」 あやめC「私の娘からは、金輪際、手を引いて貰います」 あやめE「何も知らない子供をたぶからして」 あやめF「あなたも人の親なら」 あやめC「やられた人の気持ちを考えてください」 ジェシD「子供同士が仲良くしているだけのこと」 ジェシF「大人が無理矢理引き離すほうがおかしい」 ジェシG「うちの子との接触を禁じる正当な理由は?」 あやめE「三剣が先祖の土地を不当に安く買い叩いた」 あやめC「理由はそれだけで十分です」 〔どたどたと足音がして襖が開く〕 【立ち絵・全消し】 【立ち絵・ルルリ無】 【音楽なし】 ルルリ驚「ママ!」 ルルリ哀「これは何? 私を買おうとしているの?」 あやめB「あなたが三剣に借金なんてする必要ないのよ」 あやめG「さあ、一緒に帰りましょう」 ルルリ眠「天導家はこんなやり方をして」 ルルリ眠「恥というものを知らないのかしら?」 ルルリ無「娘を言いなりにさせるために」 ルルリ無「こんな大金が出せるんなら」 ルルリ眠「天導家が率先して財産を配ってみなさい!」 つばき「この、たわけが!!!」 ルルリ驚「!」 つばき「あやめ、この子は天導家の子やない」 つばき「三剣に骨の髄まで洗脳されとるんじゃ」 つばき「もう忘れなさい」 【背景・三剣庭園・緑】 【立ち絵・全消し】 【立ち絵・ミリア穏左】 【立ち絵・ルルリ眠右】 【音楽・三剣家の食卓】 『回想おわり』 ルルリ驚「ひゃっ」 ミリア楽「いやなゆめ見てた?」 ルルリ笑「意地悪ばーさんが出てきたわ」 ミリア喜「やっつけちゃえ」 ルルリ「ある意味、やるだけやってしまったわ」 ルルリ『そのおかげで執着されなかったのはいいけど』 ミリア穏「はい、牛乳」 ルルリ喜「ありがと。買ってきたの?」 ミリア「エルハが差し入れだって」 ルルリ「気が利くわね」 ルルリ「でも、飲んだらそろそろ帰りましょうか」 ミリア喜「うん」 ルルリ穏「今日はミリアとずっと抱っこしてたいわ」 『その夜、天導あやめの市長当選が確定した』 【つづく】 【開始・記者会見】 【背景・鶴城市・スタジオ】 【立ち絵・あやめB】 【音楽・真面目モード】 【項見出し】 司会「それでは市長就任記者会見を開始いたします」 司会「市長、よろしくお願いします」 あやめG「鶴城市長になりました、天導あやめです」 あやめG「16年に及ぶ前市長の市政により」 あやめB「鶴城は地方異例の転入超過率上位を維持」 あやめB「豊かな自然と未来的な都市形態の調和」 あやめG「税収の拡大と市民への福祉を果たしました」 あやめE「しかし、現状維持だけでは生き残れません」 あやめB「市民が一丸となって幸福を追求する」 あやめG「実現のため、御助力のほどをお願いします」 司会「それでは質問をお受けいたします」 司会「質問は市政関連のみでお願いいたします」 司会「朝中新聞さん」 記者「天導さんは、弱冠34歳で市長に当選され」 記者「美しすぎる女性市長として話題ですが」 あやめA「わざわざ話題にしてくださってどうも」 記者「今後、男女平等や女性の就労支援には」 記者「どのように力を入れていくのでしょうか」 あやめB「女性優遇は男女平等と矛盾する訳ですが」 あやめB「女性優遇の質問と捉えて宜しいでしょうか」 記者「女性優遇をすることで男女平等になるので」 記者「矛盾しないと思いますが」 あやめB「私が女性支援を重視する理由は」 あやめG「それが男性のためにもなるからです」 あやめH「男性を犠牲にしたり敵視するのは誤りです」 記者「男性利権を廃止しないと変わりません」 あやめF「ご意見ありがとうございます」 司会「次の方お願いします。半日新聞さん」 記者「老若男女、分け隔てなくするとのことですが」 記者「外国人に関しても同様に扱うのでしょうか」 あやめA「国の扱いに準じることになると思います」 記者「不当な搾取と冷遇を改善することについては」 あやめB「労働力不足の問題全体を捉えるべきですね」 あやめE「外国人だから安いという認識は無くします」 記者「外国人に好待遇を約束するという事ですか」 あやめE「外国人だけを厚遇する訳ではありません」 記者「外国人は賃金だけでなく選挙権などでも」 あやめF「ご意見ありがとうございます」 司会「次の方お願いします、積読新聞さん」 【つづく】 【開始・三剣追放計画】 【全背景・SR汎用】 【立ち絵・ミリア穏左】 【立ち絵・ルルリ眠右】 【音楽・真面目モード】 【項見出し】 ルルリ無「ママ、良いブレーンがついているのね」 ミリア「ブレーン?」 ルルリ無「市民に敵を作らないように言葉を選んでる」 ルルリ眠「記者さんの利権意識は逆に露骨すぎだけど」 ミリア疑「女性とか外国人を優遇?」 ルルリ「そう。言質を取りたかったのでしょう」 ルルリ「新市長が男性や日本人から利権を奪うって」 ルルリ「新聞に書きたくて、答えを誘導してるのよ」 ミリア疑「もしも誘導されてたら、どうなってたの?」 ルルリ「新聞社は偉そうに社説を掲げて」 ルルリ「世論は対立していたでしょうね」 ミリア「気になることを聞いてるんじゃないんだね」 ルルリ「質問の裏には意図があるのよ」 【背景・鶴城市・スタジオ】 【立ち絵・全消し】 【立ち絵・あやめG】 記者「率直にお伺いいたします」 記者「【三剣追放計画】は実現されるのでしょうか」 ミリア驚「!」 ルルリ無「ぶっこんできたわね」 あやめF「具体的に質問して戴けますか」 記者「鶴城市から三剣財閥を追放することで」 記者「鶴城市民に土地と財産を配るのでしょうか」 あやめB「枢里の住民は鶴城市民です」 あやめG「鶴城市民を追放することは考えられません」 記者「南部を豊かにするには財源が必要ですが」 記者「大企業に高額な課税をするのでしょうか」 あやめ「市は独自に法定外税を課税できますが」 あやめ「大規模土地取得税を検討しています」 ルルリ「枢里の拡張に課税しようってことね」 あやめ「それとは別に、過去の土地取得について」 あやめ「不正の有無を徹底的に追及するつもりです」 記者「不正の場合、土地の没収もあり得ますか」 あやめA「可能性はあり得ます」 ルルリ「時効だと思うけれど」 記者「南部への助成はどのように行う予定ですか」 あやめ「さきほどの記者への回答と同様です」 あやめA「南部だけを厚遇するわけではありません」 あやめG「鶴城市は鶴城市民のためにあります」 【つづく】 【開始・お食事へのご招待】 【背景・鶴城市・スタジオ】 【立ち絵・あやめH】 【音楽・真面目モード】 【項見出し】 司会「最後の質問になります、枢里新聞さん」 記者「ルルリさんとはどのような状況でしょうか」 ルルリ驚「!!」 司会「質問は市政関連のみでお願いいたします」 あやめH「お答えしてもよろしいかしら」 司会「え、ええ、市長がよろしければ」 あやめG「私には二人の娘がいます」 あやめG「妹のコハクは家族思いのまっすぐな子」 あやめG「6月の【こども選挙】に出馬していました」 あやめB「惜しくもお嬢様には勝てませんでしたが」 あやめH「南部のために率先して頑張る優しい子です」 ルルリ穏「お利口さんにしてるのね、コハクは」 あやめF「もう一人は5歳で家を出ていきました」 あやめE「頭でっかちで小賢しくて屁理屈ばっかり」 あやめE「病弱なのに口ばっかり達者で自分勝手な子」 あやめF「ライブ配信でママの悪口を言う不良娘です」 ルルリ哀「ぐぬぬ」 あやめB「いまだに顔の一つも見せにこないんですよ」 あやめB「三剣財閥に洗脳されて、婆ちゃんと喧嘩して」 ルルリ眠「洗脳じゃないっつーの」 あやめF「5年間も、仲は悪いまんまです」 記者「仲直りするつもりは無いんでしょうか」 あやめG「そういえば、今週末は第四土曜日ですね」 あやめH「三剣アリア一日市長」 ミリア無「はい」 あやめH「ママと一緒にご飯にしましょう、ルルリ」 ルルリ無「・・・・・・」 あやめG「一日市長とも是非お話がしてみたいわ」 あやめH「ぜひ、一緒に遊びに来てね、三剣アリアさん」 ミリア哀「わかりました・・・」 あやめB「質問への答えはこれでいいでしょうか」 記者「は、はい、ありがとうございました」 ルルリ哀「ね、怖いでしょ、うちのママ」 ミリア「ぜ、ぜったいダイジョウブダヨ」 【つづく】 【開始・つばき派とあやめ派】 【背景・枢木小学校・教室】 【立ち絵・イオリ楽左】 【立ち絵・ルルリ哀右】 【音楽・小学五年生】 【項見出し】 ルルリ哀「今のママに口喧嘩で勝てるか不安だわ」 チサト疑「仲直りするんじゃないんですか?」 ルルリ「私は三剣家から絶対に離れないもの」 タケル「それは十分伝わってると思うなあ」 ミリア「仲良くして欲しい」 ルルリ眠「そもそも天導家が三剣を目の敵にしなければ」 ルルリ「喧嘩も家出も空白の5年間も無かったのよ」 ルルリ眠「あの糞婆が難癖つけて土地を奪いたいだけで」 ルルリ無「政治問題にまで話が広がって、いい迷惑だわ」 イオリ「南部でもそういう意見は多いんですよ」 ルルリ笑「そんな事言ったら婆に干されるわよ」 イオリ「それが、昔の土地問題にこだわるつばき派と」 イオリ楽「今の福祉政策を重視するあやめ派に分かれて」 イオリ喜「今ではあやめ派が圧倒的に多数派なんです」 ルルリ疑「ママは一体どんな手を使ったのよ」 チサト「選挙戦は徹底的に市民一体を打ち出したとか」 イオリ「三剣追放計画はつばき派の基本姿勢ですが」 イオリ楽「あやめ派は三剣家の寄付要求が戦略なんです」 タケル「追い出さないでお金を配って貰うんだな」 ルルリ無「はいそうですかってお金を配ったりは・・・」 ミリア「お金で解決できることなら、するかも」 ルルリ眠「今更だわ。やるなら10年前にやりなさいよ」 イオリ楽「それは相手を認めてしまってる発言ですね」 ミリア「ルルリ、口喧嘩はやめよう」 チサト「敗北感が濃厚です」 ルルリ疑「つばき派は黙って従ってるの?」 イオリ「過去の追及は行うという条件で許容するとか」 ルルリ「それって真実はどうなっているのかしらね」 ミリア楽「うちには書類が保管されてると思う」 ルルリ眠「どんなに安くても契約の証拠があるから公正」 ルルリ「だとしたら、追及する方が損するわよね」 ルルリ「不正の証拠があるなら突き付けるでしょうし」 イオリ「もう一つの問題は、土地の配り方ですね」 イオリ楽「仮に土地が持ち主の手に戻ったとして」 イオリ「その私有地を南部市民にどう配るのか」 チサト「結局新たな内輪揉めの種になりそうですね」 チサト「それよりは直接寄付して貰う方が筋はいい」 タケル楽「あやめ派だな」 ルルリ無「何とかして三剣家の寄付を止めないと・・・」 ミリア喜「それはわたしの出番だね」 【つづく】 【開始・ママの弱点はルルリ】 【背景・ファミレス】 【立ち絵・コハク楽左】 【立ち絵・ルルリ右】 【音楽・コハクたん】 【項見出し】 ルルリ「さあ、好きなものをいっぱい頼んでね」 コハク哀「エスカルゴじゃ買収されないかなー」 ルルリ喜「何を買って欲しいのかしら?」 コハク笑「ゴスロリのお洋服」 ルルリ喜「ゴス部分がわからないから今度見に行こうね」 コハク疑「それでお姉ちゃんは私にどうして欲しいの?」 ルルリ「ママの最近の弱点を知りたいのよ」 コハク無「姑息」 ルルリ「もはやなりふり構っていられないわ」 ルルリ眠「天導家に連れ戻されて幽閉されたら終わり」 コハク「そんなことするわけないじゃん」 ルルリ無「しないわけないじゃん、というイメージよ」 コハク「イメージだよね」 コハク眠「三剣は善良な市民から土地を奪って」 コハク眠「私のお姉ちゃんを洗脳する悪の財閥」 コハク「ってイメージ」 ルルリ哀「そんなこと・・・」 コハク「うちの家族って、みんなバカじゃん」 ルルリ疑「それは私も含まれてるの?」 コハク眠「いなくなったお父さんもつばきお婆ちゃんも」 コハク「みんなバカだから、喧嘩しか出来ない」 ルルリ「私は平和主義者のつもりだけど」 コハク疑「でもママのことは許せないんだよね?」 ルルリ哀「怖いのよ。前にも言ったと思うけど・・・」 コハク楽「ママもお姉ちゃんが怖かったんだと思うよ」 ルルリ無「私は何も怖いことなんてないのに」 コハク「4歳で口喧嘩にいっつも勝って」 コハク眠「5歳で家出したんでしょ」 ルルリ驚「だからそれはミリアを否定されたから・・・」 コハク無「ママはあの子を否定してない」 コハク「あの子に執着するお姉ちゃんが怖かったんだ」 ルルリ穏「好きになっちゃったんだもの」 コハク疑「はじめて会う前から?」 ルルリ穏「そうよ。4歳になった頃からずっと好きなの」 コハク「お姉ちゃんとの壁を感じるなー」 コハク眠「私って凡人じゃん。天才じゃないじゃん」 コハク「頑張って知識つけてるけど全然追いつかない」 ルルリ楽「私だって天才ぶってるだけの凡人よ」 コハク笑「お姉ちゃんはバカの天才だよ」 【つづく】 【開始・あやめごはんの日】 【背景・天導家・門】 【立ち絵・ルルリ楽】 【音楽・三剣家の食卓】 【項見出し】 ルルリ「凄い人だかりね」 ルルリ「あれは積読新聞だわ」 記者「天才少女ルルリちゃんでしょうか?」 ルルリ笑「オーホホホホ! ルルリちゃん登場ですわ!」 記者「余裕の登場で安心しました」 ルルリ哀「正直に言うとトイレに行きたいです」 ルルリ「っていうか」 ルルリ楽「こんなに来られても入れないと思いますよ」 ルルリ「祖母の家と違って一般家庭なんで」 記者「あやめさんからもそう言われました」 記者「別の部屋で一人だけならいいって」 ルルリ「よく許可取れたわね」 記者「ええ、それはもう快く」 【立ち絵・全消し】 【立ち絵・ミリア無】 記者「こちらは魔法少女ミリアちゃんです!」 記者「こんにちは! 今の心境は!」 ミリア無「・・・・・・」 記者「カメラに向かってどうぞ!」 記者「きゃるーん☆彡」 ミリア無「失礼します」 記者「ミリアちゃんの正体は掴めませんでしたね!」 ルルリ「このネタ、市民に通用するんですか」 記者「反応のところだけ編集するんで大丈夫です!」 ルルリ哀「私はトイレのことしか考えてないキャラね」 コハク笑「歴史に残るお食事会が始まるのですわ!」 ルルリ眠「あっちはすっかり乗せられちゃってるし」 ミリア無「行こう、ルルリ」 【つづく】 【開始・ミリアの挨拶】 【背景・天導家・和室】 【立ち絵・あやめE】 【音楽・美しすぎる市長】 【項見出し】 あやめ「いただきます」 ミリア無「いただきます」 ルルリ「いただきます」 あやめ「お食事会ですから、お話の途中でも」 あやめG「気にせずお気軽にお召し上がりください」 ルルリ無『気軽に食べるムードじゃないんだよなあ』 ミリア無「あ、あの、まずは私から」 ミリア無「お話させていただいてもよろしいでしょうか」 あやめH「あら、何でしょう?」 ミリア無「このたびは、お食事会にお招きいただき」 ミリア楽「まことにありがとうございます」 ミリア眠「そして、今まで直接お会いしてお話出来ず」 ミリア無「失礼していたことをお詫び申し上げます」 『ミリア、箸をおいて畳の上に正座し、手を前につく』 ミリア無「ごめんなさい」 ミリア眠「そして、順番が逆になってしまったけど」 ミリア無「ルルリさんとの結婚を前提にしたお付き合い」 ミリア眠「どうかお許しください」 『ミリア、頭を下げる。土下座である』 あやめ「顔を上げてください」 あやめE「せっかくのお食事が冷めてしまいますよ」 『ミリア、微動だにしない』 あやめ「ご存じかと思いますが」 あやめ「私は法的にはもうルルリの親ではありません」 あやめ「ですから、許すとか許さないとか」 あやめE「もはやそういう立場に無いのです」 ミリア眠「お許しください」 あやめ「そこまで仰るのなら」 あやめD「私は何か条件を課してもいいのでしょうか」 ルルリ無「不誠実だわ」 あやめ「ルルリ、あなたも少しくらい彼女を見習って」 あやめA「ごめんなさいって思ったらどうなの?」 ルルリ哀『そんなの、もう思ってるわよ』 あやめE「顔を上げてください」 ミリア眠「お許しください」 あやめ「たとえば、アリアさんが入り婿になる」 あやめ「というのはどうですか」 あやめE「三剣じゃなくなるということです」 あやめ「それぐらいの覚悟はおありなのでしょうか」 ルルリ哀「そんなの、私が許さないわ」 ミリア無「ルルリ」 ミリア楽「私は三剣アリアです」 ミリア楽「この命は三剣家と共にあります」 ミリア眠「三剣家の総意としてルルリさんを愛すること」 ミリア眠「それが、私たちの覚悟です」 あやめ「わかりました」 あやめF「顔を上げてください」 ミリア眠「お許しください」 あやめD「許します! 土下座はもうやめて!」 ミリア楽「ありがとうございます」 ルルリ「ミリア、おでこがシワシワよ」 ミリア穏「えへへ」 ルルリ楽「ここで10分間の休憩を提案いたします」 あやめ「お食事中ですよ」 ルルリ哀「正直に言うと、けっこう漏れそうです」 あやめA「いってらっしゃい」 【つづく】 【開始・洗脳テクニック】 【背景・天導家・和室】 【立ち絵・あやめG】 【音楽・美しすぎる市長】 【項見出し】 あやめG「私も土下座したほうがよかった?」 ミリア「いえ、お立場もあるでしょうから」 あやめG「それなら三剣家次期当主の立場も重いでしょ」 ミリア楽「結婚のために頭を下げるのは大丈夫です」 あやめG「あんな子で良かったの?」 ミリア穏「あんな子だからいいんですよ」 あやめF「まあ、晴れ姿を見逃したのは恨めしいわね」 ミリア楽「ご都合がつかなかったんですか?」 あやめE「たぶん招待状を捨ててしまったんだと思う」 あやめA「コハクがたまたま式を見かけて知ったの」 ミリア「写真いっぱい撮ってありますから送ります」 あやめH「友達申請します」 ミリア穏「承認させていただきます」 あやめG「あとは、ルルリの土下座が一度見てみたい」 ミリア笑「わたしも見たことないです」 あやめF「きっと甘やかしすぎたのね」 あやめE「あの子は無限にワガママを言うでしょ」 ミリア哀「そ、そんなことナイデスヨ」 【立ち絵・全消し】 【立ち絵・ルルリ】 ルルリ「ただいま」 ミリア「オカエリナサイ」 ルルリ「どうして片言なのかしら」 あやめG「緊張してるんでしょ」 ルルリ眠「そうかしら。まあいいけど」 ルルリ「このお蕎麦も久しぶりね」 あやめG「アリアさんはルルリのどこが気に入ったの?」 ミリア笑「ツンデレなところです!」 ルルリ眠「デレしか無いでしょ」 あやめE「ツンしか無いでしょ」 ミリア「そういうところです」 ミリア「ルルリは頭がいいから」 ミリア穏「いきなり抱き着いて、大好きって言われたら」 ミリア楽「絶対に相手を邪険に出来ないんですよ」 あやめA「なるほど」 ルルリ眠「返報性の原理ね」 ルルリ笑「さすがにそこまで安直な精神構造では無いわ」 ミリア楽「アリアの洗脳テクニックです」 ミリア喜「今度試してみてくださいね」 【つづく】 【開始・三剣家への寄付要求】 【背景・天導家・和室】 【立ち絵・あやめG】 【音楽・美しすぎる市長】 【項見出し】 あやめ「アリアさんは、将来、三剣家の当主になる」 ミリア「ええ、そのつもりです」 あやめ「三剣グループは大きいから」 あやめG「大勢の人の生活を預かることになりますね」 ミリア「そうですね」 あやめ「でも、産業が効率化して仕事が無くなったら」 あやめE「人を減らさないと赤字になってしまいます」 ルルリ無「ミリア、この質問には裏が」 あやめG「お蕎麦、おかわり食べなさい」 ミリア楽「大丈夫だよ、ルルリ」 ミリア楽「わたしが答えてみたい」 あやめ「リストラをして会社を守るか」 あやめ「雇用を守って経営を苦しむか」 あやめG「アリアさんならどうしますか?」 ミリア「三剣グループは業務を守りません」 ミリア楽「守るのは社員の生活だからです」 ミリア「枢里には畑つきの家が沢山あって」 ミリア楽「自給自足に近い生活が出来ます」 ミリア「グループ企業に転職も出来るし」 ミリア楽「在宅で働くことも出来ます」 あやめ「それは三剣家の潤沢な資産を使って行われる」 ミリア疑「そうなのかな・・・」 あやめ「でも、世の中には貧しい人がいっぱいいます」 あやめG「それは、可哀想なことだと思いますか?」 ミリア「はい、かわいそうです」 あやめ「生活が出来るお金があれば」 あやめG「何とか生きていくことが出来ます」 あやめ「三剣家の潤沢な資産を」 あやめH「かわいそうな人に分けてあげてはどうですか」 ミリア「かわいそうな人は、どなたですか」 あやめ「いっぱいいる、貧しい人です」 あやめE「鶴城市には、枢里の他に10万5千人います」 ミリア「そのうち、かわいそうなのは、どなたですか」 あやめE「貧困率は16%、約1万7千人が貧困です」 ルルリ眠「貧困の定義は世帯所得が基準だから」 ルルリ眠「貯金と年金で暮らす豊かな人も含まれるわよ」 あやめ「1万7千人に毎月10万円を配ると17億円」 あやめG「何兆円も資産がある三剣家には些細な額です」 ミリア「もし毎月17億円の予算があるなら」 ミリア「枢里に8千人の社員家族を住まわせられます」 ミリア「8千人分の生活は、些細ではないと思います」 【つづく】 【開始・枢里は働く人のまち】 【背景・天導家・和室】 【立ち絵・あやめD】 【音楽・美しすぎる市長】 【項見出し】 あやめ「かわいそうな人にお金を分けるよりも」 あやめD「自分の会社を大きくすることに使いたい?」 ミリア「仕事と給料が無くてかわいそうな人は」 ミリア「仕事と給料が欲しいんだと思います」 あやめA「それはただのトートロジーですね」 ミリア無「トートロジーがわからない」 ルルリ眠「パンとは、パンのことです、みたいに」 ルルリ「同じことを言って説明になってないことよ」 ミリア「はい、その、トートロジーです」 ミリア楽「パンが欲しい人にケーキはあげません」 ミリア「働く人に必要なのは役割と報酬です」 あやめD「生活を保障すれば働かなくていいのでは?」 ミリア「枢里で自給自足をして暮らすこともできます」 あやめ「持ち家のある方も、他で働きたい方もいます」 あやめD「お金を配ればシンプルに救済できるのでは?」 ミリア「市長の言う、かわいそうな人って」 ミリア疑「家があって、働いてて、貯金や年金がある?」 あやめ「欠けているものは人それぞれですが」 あやめG「いずれにせよ、お金があれば救われます」 ミリア「働く意欲がある人には枢里を紹介できます」 ミリア楽「結婚相手やお子さんご両親も一緒に住めます」 あやめE「働けない人は見捨てるということですか」 ミリア「国の健康保険や介護保険を頼る形になります」 あやめ「医療費も生活保護も市の負担割合があります」 あやめ「市の財政支出の割合としては小さくなく」 あやめ「大企業に寄付をお願いすることを検討中です」 ミリア疑「働く人より働けない人を優遇するのですか」 あやめE「そんなことはありませんが・・・」 あやめD「三剣家は働けない人より働く人を優遇する?」 ミリア「枢里が働く人を重視する理由は」 ミリア穏「それが働けない人のためにもなるからです」 ミリア「働く人から奪って働けない人に与えると」 ミリア楽「働けない人がどんどん増えてしまいます」 あやめG「その通りですね」 ルルリ『記者会見の答弁をよく読み込んでいるわね』 【つづく】 【開始・大きなお金の使い道】 【背景・天導家・和室】 【立ち絵・あやめE】 【音楽・美しすぎる市長】 【項見出し】 あやめD「では、労働者への経済的支援は可能ですか?」 あやめ「たとえば賃金の一部を寄付金から助成する」 ミリア「枢里は、経済に依存しない生活を目指します」 ミリア楽「生活費ではなく、生活そのものを助成する」 あやめE「それでは経済の発展が妨げられてしまいます」 ミリア疑「何のために経済を発展させたいのですか」 あやめG「もちろん、市民を豊かにするためです」 ミリア楽「貧しくて可哀想な人を無くしたいんですよね」 あやめ「そうです。そのために最低賃金を上げたい」 ミリア「安心して暮らせることが大事だと思います」 ミリア眠「お金はすぐ増えたり減ったりするし」 ミリア眠「物の値段も税金も上がったりします」 ミリア「ちょっとお金を貰っても安心できないです」 あやめ「1兆円のたった0.17%だけでも」 あやめA「1万7千人に毎月10万円が配れます」 ルルリ眠「49年後に財源が枯渇するわよ」 あやめ「内部留保のまま使われないよりいいでしょう」 ミリア「鶴城市の労働人口はもっと多いですよね」 ミリア眠「市民全員だと毎月1万円を49年間貰うか」 ミリア眠「10万円を5年で、1兆円が無くなります」 ミリア眠「労働人口が市民の半数だとしても」 ミリア眠「毎月2万円か、10年で無くなるか」 ミリア無「あげたお金が貯蓄に回ったら経済効果は無し」 ミリア楽「合ってる? ルルリ」 ルルリ「全部合ってる」 ミリア楽「コンピューターと電気を作りたいんです」 ミリア楽「三剣スマートフォンとか作ったり」 ミリア喜「枢里発電所の電気で暮らしたいんです」 あやめG「それは鶴城市民にも分けて貰えるの?」 ミリア穏「枢里乳業のミルクくらい身近にしたいです」 あやめE「美味しいけどちょっと高い」 ルルリ眠「成分無調整の低温殺菌牛乳は高いものなの」 ミリア「あと旅行の助成もやりたい」 ルルリ疑「それ言っちゃっていいの?」 あやめD「旅行は意外です」 ミリア「何も決まってないけど、旅をして欲しい」 あやめG「市長としては逆に観光に来て欲しいです」 ミリア「それもいいと思う」 ミリア喜「あやめさんグッズとか作りませんか」 あやめE「チャリティなら検討します」 【つづく】 【開始・天導家の寄付金】 【背景・天導家・和室】 【立ち絵・あやめG】 【音楽・美しすぎる市長】 【項見出し】 あやめG「アリアさんは枢里のことを本当に考えてるね」 ミリア穏「わたしはこのまちが大好きです」 あやめG「南部のことも同じくらい好きになって欲しい」 ミリア「小学校では南部の子ともお友達だし」 ミリア楽「南部にも遊びに行ってます」 あやめD「でもまだ、南北には壁があると思わない?」 ミリア「みんなで仲良くできると思います」 あやめ「そのためにはどうすればいいでしょうね」 ミリア喜「みんなで集まって遊ぶ」 あやめH「なにして遊ぶ?」 ミリア楽「ルルリが考える」 ルルリ笑「酒フェスやりましょう」 ミリア無「もっと子供っぽい発想して」 ルルリ穏「お子様はノンアルのカクテルでキメるわ」 ミリア無「どうして飲酒なの」 ルルリ楽「無礼講ムードが大事なのよ」 ルルリ「多少羽目を外しても許されるべきだわ」 ミリア喜「じゃあ、ごちそうになりまーす」 ルルリ驚「また私のおごりなの?!」 ミリア「来月の第四土曜にやろう」 ルルリ眠「鶴城市の助成金は出ないのかしら」 あやめ「お酒代は出すかわからないけど」 あやめD「天導家から、鶴城市に2億円を寄付します」 ルルリ無「2億円」 あやめD「それと、私の議員報酬の半額も寄付します」 あやめ「市民一丸となって取り組む事業に使います」 あやめA「三剣家とも今後密に連携していきたいです」 ミリア楽「こちらこそ、よろしくお願いいたします」 『あやめとミリア、硬い握手を交わす』 あやめG「今日のところはこのくらいにしましょう」 あやめH「お母様にもよろしくお伝えください」 ミリア「このたびはお招きありがとうございました」 ミリア喜「今度はぜひ、うちにお越しください」 ルルリ『三剣家への寄付要求は退けられたのかしら』 ルルリ『逆に天導家が寄付する事になってるし』 あやめG「お腹いっぱいだし、お昼寝しましょう」 ルルリ驚「はあ?」 ミリア喜「さんせー」 あやめG「記者のみなさん、取材お疲れさまでした」 記者「あの、最後に少し質問よろしいですか」 あやめF「また日を改めてやらせてください」 【つづく】 【開始・ターニングポイント】 【背景・天導家・和室】 【立ち絵・コハク楽左】 【立ち絵・ルルリ穏右】 【音楽・コハクたん】 【項見出し】 ルルリ眠「あの二人、ガチ寝だわ」 コハク楽「最初から仲良くすれば良かったのにね」 ルルリ哀「ほんとにね・・・」 ルルリ「でも、これは努力の結果なのかも知れないわ」 コハク疑「努力?」 ルルリ「ミリアも立派だし、ママも変わった」 ルルリ穏「コハクも私も変わったのかも知れないわよ」 コハク楽「みんなが少しずつ努力した?」 ルルリ「そうね。お互いに影響しあってるのかも」 コハク喜「じゃあ、良かったんじゃん」 ルルリ喜「めでたしめでたしね」 コハク「お姉ちゃんは帰ってこないの?」 ルルリ穏「私はもうお嫁さんだからなあ」 コハク「実家だね」 ルルリ「そうね。変な感じ」 コハク疑「そんなに早く人生やってどうするの?」 ルルリ穏「今年が大事だったの」 ルルリ眠「人生のターニングポイントが今年だった」 ルルリ「だから頑張って走ってきたのよ」 コハク楽「もう大丈夫になったの?」 ルルリ「どうかしら。あと2か月あるし」 ルルリ眠「何も無ければいいけどね」 コハク「鶴城市は良くなっていくんじゃないかな」 ルルリ「世界も平和だといいわ」 コハク「いざとなったら自給自足だね」 ルルリ「それで済めばいいけどね」 コハク無「お姉ちゃんは考えすぎなんだよ」 ルルリ「そういう性格なのよ」 ルルリ眠「性格というか病気に近いかも知れないわね」 ルルリ哀「心の支えが無いと生きていける気がしない」 コハク疑「それが、あの子?」 ルルリ穏「そうね」 コハク「凄い人を好きになったね」 ルルリ「大恋愛だけど、穏やかな日常なのよ」 【つづく】 【開始・ごちそうさま】 【背景・天導家・和室】 【立ち絵・あやめH】 【音楽・三剣家の食卓】 【項見出し】 ルルリ「やっとみんな帰ったわ」 ルルリ「まったく、ミリアは頑張ったとして」 ルルリ眠「ママは大人でしょ」 あやめG「私よりアリアさんのほうが大人だわ」 あやめF「市長選で戦ってたら負けてたでしょうね」 ミリア照「そんなことないです」 ルルリ「おはよう、ミリア」 ミリア笑「一緒にお昼寝しちゃった」 ルルリ眠「すっかり仲良くなっちゃって」 ルルリ眠「三剣への寄付要求はどうするんですかねー?」 あやめC「は?」 ルルリ哀「その見下すような目で見ないで」 ミリア楽「ルルリは焼き餅やいてるだけだよ」 あやめH「わかってますよ」 ミリア喜「うふふ」 【背景・天導家・門】 ルルリ「それじゃあ御馳走様」 ミリア喜「ごちそうさまでした」 あやめG「アリアさん、今度は気軽に遊びに来てね」 ミリア喜「ぜひぜひ!」 あやめG「ルルリ」 ルルリ疑「なに?」 『あやめ、ルルリを抱きしめる』 あやめH「大好きよ」 ルルリ無「ママ、ずるい・・・」 ルルリ無「私だって・・・」 ルルリ哀「・・・・・・」 ルルリ哀「ごめんなさい」 ルルリ穏「ママ、ありがとう」 『あやめ、黙ってルルリの頭を撫で続ける』 ミリア喜「うふふ」 あやめH『この子・・・チョロいわね』 ミリア笑『そこがいいんですよ』 【章解放・100・10章本編を解放しました】 【章解放・091・09章1項を解放しました】 【章解放・101・10章1項を解放しました】 『10章本編は戦争のお話です』 『10章1項は文明ゲームです』 『どちらか片方を読むと11章が解放されます』 【おわり・090】