; ふわふわ ; Copyright alria.net 2020 All Rights Reserved. ; 【タイトル・06章 旅行代稼ぎ フリーランス】 ; ; 2020-09-03 ; 2020-09-05 ; 2020-09-17 メモを移動 ; 2020-09-18 5話変更の影響で冒頭を加筆 ; 2020-10-02 ふよふよ大通形式に対応 ; 2020-10-08 安定志向を第4話から移動 ; 2020-10-27 表情、タイトル、音楽対応 ; 2020-11-05 本編再編と1項対応 【開始・酷暑からの逃避】 【背景・枢木小学校・教室】 【立ち絵・イオリ哀左】 【立ち絵・タケル疑右】 【音楽・小学五年生】 【項見出し】 タケル「夏だなー」 ミリア「暑いねー」 タケル疑「エアコン効いてんのかなー」 ルルリ眠「設定28度ねー」 イオリ哀「下げられないんですか?」 ルルリ「リモコンは見当たらないわね」 イオリ楽「そこを天才パワーでなんとか」 タケル「珍しく委員長が裏技頼りだな」 イオリ「熱中症弱者に冷風を施すべきですー」 ルルリ楽「ひとまず26度まで下げるわ」 【ルルリ、謎の基盤をエアコンに向ける】 タケル「お、冷たい風が来た」 ミリア喜「どうやったの?」 ルルリ「前に書いたスケッチがあったのよ」 ルルリ「赤外線LEDの電子工作ね」 ルルリ笑「日本中のエアコンを快適に設定出来て便利よ」 ミリア驚「良い子は真似しないでね」 イオリ楽「ルルリさんって工作が専門なんですか?」 ルルリ「私の専攻は情報処理よ」 ルルリ穏「最近、万物とか知能を取り扱い始めたのよ」 イオリ驚「いきなり手広くなったんですね」 タケル「そういえば」 タケル疑「涼しいとこに旅行するって言ってなかった?」 ルルリ穏「夏は北に限るわね」 ミリア「でも花見でも北海道行ってたよね」 タケル「いーなー アタシも連れてってくれー」 ミリア喜「連れてく」 タケル哀「どーせ母ちゃんがダメって言うけどなー」 ミリア疑「なんでダメなんだろう」 タケル「よそんちに迷惑かけんなってさ」 タケル眠「南部がどうとか三剣がどうとかじゃないよ」 ルルリ「自力で行けってことね」 ミリア笑「歩きますかー!」 タケル哀「余計暑くなりそう」 イオリ疑「せめて自転車にしません?」 ルルリ疑「補助輪はアリかしら?」 イオリ「それは何とか卒業しましょう」 ルルリ楽「ヒッチハイクするのはどう?」 ミリア疑「ひっちはいく?」 イオリ「走ってる車に乗せて貰うんですよ」 タケル疑「4人も乗せてくれるのか?」 【つづく】 【開始・自分のお金が無い】 【背景・枢木小学校・教室】 【立ち絵・チサト楽左】 【立ち絵・ルルリ右】 【音楽・小学五年生】 【項見出し】 ルルリ「というわけで、天才の知恵を借りに来たのよ」 チサト「北海道って海の向こうですよね」 ルルリ「そうね」 チサト「行くとしたら、船か空からじゃないと」 イオリ疑「青函トンネルは?」 ルルリ「自動車道は無いから、新幹線に乗るしかない」 イオリ「飛行機も新幹線もお金がいるから同じですね」 ミリア喜「ルルリ、飛行機作れるの?」 ルルリ笑「5人乗りのドローンなんてどうかしらね」 チサト「それはもはやヘリコプターですね」 ミリア笑「ヘリコプターならうちにあるかも」 タケル無「それは自力じゃないよー」 チサト疑「自分のお金を払って乗れば自力なのでは?」 ミリア「自分のお金」 ルルリ疑「ってどこまでを指すのかしら」 イオリ疑「お小遣いは自分のお金でしょうか?」 タケル「それがあったら苦労しないよー」 チサト「お小遣いやお年玉は自分のものでいいかと」 チサト眠「現金の形で渡された以上」 チサト眠「現金として行使することに意義が」 タケル「ウチ、小遣い無いんだよねー」 ミリア「わたしも無い」 ルルリ「私も無いわね」 イオリ疑「・・・チサトさんは?」 チサト「必要な分だけ申請する方式ですね」 イオリ哀「私だけですか」 ルルリ疑「イオリ、いくら持ってるの?」 タケル疑「ちょっとジャンプしてみ」 イオリ「家に5千円くらいはあったような」 ミリア喜「ごしぇんえん!」 ルルリ楽「これで何とかなるかしらね」 イオリ驚「私が払うんですか?」 タケル疑「金持ちは弱者に配るべきなんだろ?」 イオリ哀「ぐぬぬ」 ルルリ「一人千円だと、県内くらいしか行けないわ」 ミリア疑「県内だと何がある?」 イオリ無「・・・・・・」 ルルリ眠「・・・・・・」 タケル疑「・・・・・・?」 ルルリ笑「飛び降りの名所で有名な崖があるわね!」 ミリア笑「みんなで心中だー」 イオリ笑「往復だと足りないのでちょうどいいですね」 タケル笑「遺書を用意しておこうぜ!」 チサト笑「小学生5人、小遣い不足を苦に飛び降り」 ルルリ哀「不謹慎だからボケ倒さないで」 ミリア笑「ツッコミ役が仕事してない」 タケル楽「お嬢がんばれ!」 ミリア穏「いのちだいじに」 【つづく】 【開始・子供は働けない】 【背景・枢木小学校・教室】 【立ち絵・チサト眠左】 【立ち絵・ミリア喜右】 【音楽・小学五年生】 【項見出し】 チサト「お金が無かったら働いて稼げばいいんですよ」 イオリ「それはそうですね」 タケル「なーんだ、働けばいいのか」 ルルリ「それなら余裕ね」 ミリア「わたしも働く!」 チサト哀「と言いたい所ですが、私達は働けないんです」 タケル「なんでだよ」 チサト眠「労働基準法で年少者の労働は禁じられてます」 チサト眠「原則は15歳以上、例外でも13歳以上」 ルルリ「私は10歳よね」 ミリア「わたしも」 タケル「アタシ11歳」 ミリア驚「うそ、タケルいつ誕生日だったの?」 タケル楽「4月18日」 ミリア無「言ってよ! お祝いしたのに!」 タケル「いや、ご馳走になったから」 イオリ哀「あのステーキ・・・」 ミリア無「言ってよ! お歌うたったのに!」 タケル照「いいよ照れくさいから・・・」 ルルリ楽「来年は盛大にパーティーしましょう」 タケル「まあ、アタシでも2年足りないってことだな」 チサト「年齢制限の無い例外があるんですが」 ミリア喜「なになに?」 チサト「映画製作や演劇であれば労働できるそうです」 チサト「いわゆる子役ですね」 イオリ楽「演劇はいいかも知れませんね」 タケル「王子は向いてるかも知んないなー」 ルルリ「三剣映画みたいな会社を作って」 ルルリ「私たちの劇を売るイメージかしらね」 ミリア喜「みんなで役者になる?」 イオリ喜「なりましょう」 ルルリ「今度はどんな劇がいいかしらね」 タケル「そんなにうまくいくのかなあ」 ミリア「姫も可愛いから」 ミリア穏「きっと、うまくいく」 ルルリ楽「劇の最中に突然みんなで踊りだしましょうか」 イオリ喜「ミュージカルですね」 タケル哀「ハードルが上がった」 ミリア笑「じゃあ、会社作っちゃう?」 ルルリ笑「おー!」 イオリ笑「おー! おー!」 タケル哀「アタシの腕を勝手に上げるな!」 【つづく】 【開始・社長はハンコがいる】 【背景・枢木小学校・教室】 【立ち絵・ミリア無左】 【立ち絵・ルルリ無右】 【音楽・小学五年生】 【項見出し】 ミリア「もしもしじぃじ、映画の会社が欲しい」 ミリア楽「あ、わたしが作る」 ミリア眠「ふんふん、そうなんだ」 ルルリ「どうだった?」 ミリア無「うーん、とねー」 ミリア「会社を作るには、法人登記をするんだけど」 ミリア眠「法人登記には、印鑑証明書が必要で」 ミリア無「印鑑証明書は、15歳以上だけなんだって」 イオリ無「印鑑証明って・・・ハンコ、ですよね」 ルルリ無「令和にもなって紙とかハンコとかファック」 ミリア驚「スとか!」 ルルリ哀「このIT後進国め!」 イオリ無「また15歳かー」 タケル疑「いったいどうなってんだ」 チサト喜「って思うよね? 思いますよね?!」 ルルリ疑「何? いい抜け道があるの?」 チサト笑「いいえ、苛立ちを共感したかっただけです」 ルルリ哀「よく伝わったわ」 チサト楽「抜け道は、親子起業です」 ミリア「親子起業」 チサト「信用出来る人なら誰でもいいんですが」 チサト「大人の人に社長をやって貰うんです」 イオリ「またなんか自力っぽさが減ってきましたね」 タケル疑「親には頼めねーよな」 ルルリ「そういえば、思い当たる人が一人いるわ」 ミリア疑「エルハさん?」 ルルリ「の、お友達のかた」 タケル疑「その人は信用出来るのか?」 ルルリ眠「どうかしらね」 イオリ疑「もしも裏切られたらどうなるんですか?」 チサト「売上を持ち逃げされたりとか」 チサト眠「突然全員をクビにして私物化したりとか」 タケル驚「それは困る」 ルルリ「私たちも信用されない限り同じことよ」 ルルリ眠「飽きたとか嫌になったから辞めちゃおう」 ルルリ無「って突然いなくなられたら社長は困る」 イオリ「信頼関係を作っていかないと」 ルルリ「お互いにとってチャレンジになるわね」 【つづく】 【開始・会社にはカネがかかる】 【背景・ファミレス】 【立ち絵・エルハD】 【音楽・エルハをお届け】 【項見出し】 エルハ「レイコさんは辞退されるそうです」 エルハ「きちんとリスクの説明をしたところ」 エルハ「今よりも生活が悪くなりそうだからって」 ルルリ無「そう」 ルルリ眠「人を羨ましがる癖に、結局何もしないのね」 チサト無「賢明な判断だと思いますけど」 ルルリ「チサトと同じ手でいけると思ったのになー」 チサト「三剣の社内ベンチャーにするわけですか」 ルルリ楽「本当に真面目なら傀儡は務まるはずよ」 エルハF「そもそもどうして起業したいんですか?」 ルルリ「自分の自由に出来るお金が欲しいのよ」 ルルリ「三剣家のお金を使うんじゃなくて」 ルルリ楽「迷惑をかけずに自力で北海道に行きたいの」 タケル楽「自分で稼いでみたいってのもあるな」 イオリ楽「腕試しですね」 エルハF「目標金額はいくらくらいだったんですか?」 ルルリ疑「5人分の旅費で、100万円くらい?」 エルハ「滞在日数によりますけど、切り詰めれば」 エルハA「一人5万円くらいでも行けると思います」 タケル「5人で25万円」 エルハ「で、言いにくいんですけど」 エルハD「法人登記って、20万円以上するんです」 ミリア驚「にじゅうまんえん!」 ルルリ「25万円稼ぐための会社を作るのに」 ルルリ眠「20万円かかるのね・・・」 エルハ「合同会社にすればもっと安いらしいですが」 エルハD「それとは別に、資本金も必要です」 ルルリ「書類上は1円でも作れるけど」 ルルリ眠「会社の運転資金として現実的に必要よね」 エルハD「あと毎年の法人住民税も必ずかかります」 エルハD「鶴城市は8万円から。収めるのは来年です」 タケル哀「いろいろカネがかかるんだなー」 チサト「法人化して売上があがるなら」 チサト楽「借金して設立して取り戻せばいいですけど」 イオリ無「いきなり始めるのは厳しいかも」 【つづく】 【開始・自動手術機】 【背景・ファミレス】 【立ち絵・ルルリ楽左】 【立ち絵・チサト楽右】 【音楽・子供の外遊び】 【項見出し】 ルルリ「そういえば」 ルルリ疑「天才の社会貢献ってボランティアなの?」 チサト「私はSUの経費込みだと赤字なので」 チサト「奉仕的ではありますけど、請求はしてますよ」 ルルリ「こないだ作った折り鶴の改造装置も」 ルルリ楽「売れたらお金になるのかしら」 チサト「正式に導入されれば、もちろん支払われます」 ルルリ喜「売れそう?」 チサト「導入先の病院で試験運用中ですよ」 ミリア疑「何作ったの?」 ルルリ「自動手術機」 ミリア笑「これから、心を込めて、内蔵を開きます」 イオリ驚「心とは」 ミリア「よいしょ、よいしょ」 ミリア眠「うんしょ、うんしょ」 ミリア笑「しっぱいしましたー」 タケル驚「おいいいいい!!」 ルルリ「失敗はしないわよ」 ルルリ眠「めったに」 チサト「続行ボタンを押された記録はまだ無いですね」 ミリア疑「続行ボタン?」 チサト「うまく手術出来るか確実でない時は一旦停止」 チサト「そして医師に判断を促すんです」 チサト喜「自分でやりますか?」 チサト笑「あなたの責任で、自動手術を続行しますか?」 ルルリ楽「腕に自信がないなら、押した方がマシよ」 チサト「どうせ医療事故を起こすなら」 チサト「自分のせいだという納得感が欲しいのかも」 タケル驚「その病院の名前、聞いてもいいか?」 チサト「企業秘密です」 ルルリ「ひょっとすると、私」 ルルリ笑「自分の手術を自分でするかも知れないわね」 【つづく】 【開始・パパ活】 【背景・ファミレス】 【立ち絵・タケル左】 【立ち絵・ルルリ疑右】 【音楽・子供の外遊び】 【項見出し】 タケル疑「パパ活って知ってる?」 ミリア眠「知らない」 イオリ「テレビで見たかも」 ルルリ「労働基準法には縛られないし」 ルルリ「会社設立でもない、第三の働き方ね」 ミリア疑「10歳でも出来る?」 タケル「パパとご飯を食べたり遊びに行くだけで」 タケル喜「お金がたくさん貰えるんだってさ」 イオリ「うちは貰えないですね」 ミリア喜「わたしはプレゼントが貰える? かな?」 タケル「ウチは父ちゃんいないけど」 タケル「本当の父親じゃなくてもいいらしい」 ルルリ「ふむ」 ルルリ疑「もしもしジップ、パパ活って頼める?」 ルルリ疑「ダメなの? いいの?」 ルルリ疑「5人で25、いえ、50万円でどう?」 ルルリ喜「待ってる」 ミリア喜「できそう?」 ルルリ笑「すぐ行くって」 【立ち絵・全消し】 〔仮面の男、現る〕 ジップ「待たせたな!」 ルルリ「全然待ってないわ」 ジップ「パパは良くないと思うなーそういう遊びは」 ルルリ楽「真剣よ。ねえみんな」 ミリア無「うんうん」 ジップ「じゃあさっそく、一緒にお風呂に入ろうか!」 ルルリ疑「狭くないかしら?」 イオリ「私たち、5人なんですけど」 ジップ「いや、ルルリ以外はちょっと・・・」 ルルリ眠「私、5人って伝えたわよね」 ジップ「確かにそう言ってたような・・・」 ミリア無「わたしと一緒にお風呂入れないんですか?」 ジップ「お嬢様! 勘弁してください!」 【つづく】 【開始・フリーランス】 【背景・ファミレス】 【立ち絵・ルルリ楽】 【音楽・子供の外遊び】 【項見出し】 タケル「そもそも、友達のパパにお金貰うのは」 タケル無「自力にならないよな」 ミリア無「だめじゃんパパ活」 ルルリ眠「私だけでも小遣いせびっておけば良かった」 エルハA「お風呂は応じないほうがいいと思いますよ」 ルルリ疑「ジップはどうしたの?」 エルハG「処理しておきました」 ルルリ無「そう」 イオリ「なかなか進まないですね」 ルルリ「でも、条件は絞り込めてきたわ」 ルルリ眠「労働基準法に該当しない、雇用されないこと」 ルルリ眠「会社法人ではないこと」 ルルリ「夏休みの旅行前に支払われること」 ルルリ無「そして、パパ活はしないこと」 ルルリ「この条件を満たす働き方って」 ルルリ楽「フリーランスじゃないかしら?」 ミリア「ふりーらんす?」 ルルリ「個人事業主のことね。印鑑登録は不要よ」 ルルリ眠「たとえば何かしらね・・・」 ルルリ喜「駄菓子屋のおばあちゃんとか」 イオリ楽「駄菓子屋さんはフリーランスなんですか?」 ルルリ「法人や雇われ店員かも知れないけど」 ルルリ楽「個人でも出来るわ」 ルルリ「商品を安く買ってきて」 ルルリ喜「それをお店に並べて高く売ればいいのよね」 タケル喜「今までの話よりは断然わかりやすいな」 ルルリ「合法な商売ならなんだっていいのよ」 イオリ疑「始めるのにお金はかからないんですか?」 ルルリ「始めるのはタダ」 ルルリ眠「来年、確定申告をして税金を納めるけど」 ルルリ「税金を安くしたいなら、開業届と同時に」 ルルリ楽「青色申告承認申請書を提出するといいわ」 タケル喜「じゃあ、アタシたちはフリーランスになる!」 ミリア笑「フリーランスだー!」 【つづく】 【開始・自力で稼ぐ】 【背景・枢木小学校・教室】 【立ち絵・タケル喜左】 【立ち絵・イオリ楽右】 【音楽・小学五年生】 【項見出し】 タケル喜「もうかりまっかー?」 タケル疑「どうしたみんなー元気が無いぞー」 ルルリ哀「0円ってぼちぼちのうちに入るかしら?」 タケル驚「え、稼いでないの?」 ミリア「タケルは稼いだの?」 タケル楽「アタシはお弁当屋さんを始めたよー」 タケル「近所の人にお昼のお弁当を作ってあげるんだ」 タケル喜「一食300円で、材料費は別」 チサト「保健所が絡むと面倒なことになりそうです」 ルルリ「家事代行って事になるのかしらね」 イオリ楽「料理が得意なタケルらしいですね」 ルルリ楽「掃除や雑用も引き受ければ売上が増やせそう」 ミリア喜「タケル偉いね」 タケル笑「へへーん!」 タケル喜「みんなは?」 チサト楽「私は家庭教師。時給2千円」 イオリ「天才的ですね」 イオリ楽「私はテレビに出る仕事を始めました」 ミリア驚「女優さんになったの?!」 イオリ笑「インタビューを受ける子供の役です」 タケル無「ヤラセはズルいだろ!」 イオリ楽「僕ふつうの子だもん」 ルルリ「委員長がどんどん逞しく育っていくわ」 ミリア楽「わたしは握手券」 タケル笑「アイドルかよ!」 ミリア「1分で完売した」 チサト哀「アイドルですね」 ルルリ「みんな順調で良かったわ」 タケル疑「ルルリさんは0円とか言ってませんでした?」 ルルリ哀「パパ活するしか無いわね」 ミリア無「ダメ」 【つづく】 【開始・100人捌くのは大変】 【背景・枢木小学校・教室】 【立ち絵・タケル左】 【立ち絵・ミリア右】 【音楽・小学五年生】 【項見出し】 タケル「もう夏休みだね」 ミリア「みんないくら貯まった?」 タケル「アタシは2万円ちょっと」 イオリ「僕は3万円です」 チサト「6万円くらいですね」 ミリア楽「ルルリは大丈夫?」 ルルリ笑「100万円」 タケル「おお」 ルルリ「と言いたいところだけど」 ルルリ楽「手取りは25万円ね」 タケル疑「どうやったんだ?」 ルルリ「あくまで受託開発契約よ」 ルルリ眠「派遣ではないわ」 ルルリ無「お客様先の場所をお借りして作業するだけよ」 チサト哀「IT業界の闇を感じます」 ルルリ「そういうわけで、7月の夏休みは居ません」 ルルリ眠「8月の頭も少しだけ7月が続く気がするわ」 ルルリ哀「差額の75万円は借金の返済に回されます」 タケル「じゃあ出発は8月入ってからか」 イオリ楽「旅行計画を練っておきましょう」 タケル「悪いけど北海道はお金が足りないな」 ミリア疑「わたしが分けるのはダメ?」 タケル「ダメだな。自力だから」 ミリア「わかった」 タケル「お嬢はいくら稼いだん?」 ミリア楽「25万円」 イオリ驚「握手券だけでですか?」 ミリア「チェキのセットなの」 チサト疑「ちなみに、いくらなんですか?」 ミリア「チェキ3枚と握手で2500円」 チサト哀「私の時給より高い」 イオリ驚「三剣グループ・・・恐ろしいです」 ルルリ無「相場並みと言えなくもないところが恐ろしい」 【つづく】 【開始・積み増し】 【背景・枢木小学校・教室】 【立ち絵・タケル疑左】 【立ち絵・イオリ疑右】 【音楽・小学五年生】 【項見出し】 イオリ「温泉旅行なら2万円で何とかなりそうですね」 タケル笑「おばあちゃんかよ!」 イオリ楽「私は好きですけど・・・温泉」 チサト「大阪の安いビジネスホテルなら足ります」 タケル楽「ビジネスマンのアタシにはちょうどいいな!」 イオリ「枕投げは出来ませんよ」 タケル哀「うぐぐ」 タケル「もう一週間頑張って稼ぎを増やすかー」 イオリ「私も何か別の仕事で稼ぎたいです」 チサト「飲食や家事の仕事は避けたほうがいいですよ」 タケル無「なんでだよ」 チサト眠「やる人が多いから、値下げ合戦になって」 チサト「そのぶん儲けが少なくなるんです」 タケル「なるほど」 イオリ「やる人が少なくて、今すぐ出来る仕事」 タケル無「難しいな」 イオリ無「タケル、夏休みの宿題をやろう」 タケル「そういえば、5冊くらい出されてたな」 タケル疑「でもそれは後でいいだろ」 イオリ「いや、誰よりも早く終わらせるんだ」 イオリ楽「そして、その解答を売る」 タケル「確かに、商売敵は・・・」 タケル眠「いるとしてもチサトくらいだな」 チサト楽「私の解答、一冊千円で買いませんか?」 イオリ無「なんですって」 チサト「買っていただけるなら転売は自由」 チサト楽「私はお二人の邪魔はしません」 タケル「五冊で五千円か」 タケル笑「アタシの宿題も片付く」 イオリ無「それはダメだよ」 イオリ「僕たちは三種類の解答を売るんだ」 タケル疑「どうして三種類?」 イオリ「宿題を写したことをバレにくくするためだよ」 イオリ眠「これは秘密の商売なんだ」 イオリ「お客さんも丸写しは禁止って協力してもらう」 タケル疑「でも、五千円って結構高くないか?」 タケル眠「イオリが働く前の小遣い全額くらいだろ」 イオリ「そうだね。宿題は、三剣に売る」 タケル疑「お嬢に?」 イオリ「いや、三剣社員に。クルルで払わせるんだ」 イオリ「枢里の子は毎月5万クルルを貰っているから」 タケル「でも、クルルって旅行には使えないと思うぜ」 【つづく】 【開始・領収書】 【背景・葉月婆宅・部屋】 【立ち絵・ミリア楽左】 【立ち絵・イオリ楽右】 【音楽・子供の外遊び】 【項見出し】 ルルリ「お待たせしたわね」 タケル喜「待ってたぜ。旅行の準備はバッチリだ」 ミリア喜「おそろいのカバン?」 イオリ楽「ええ。全員分用意しておきました」 イオリ「リュック、トートバッグ、お泊まり道具」 イオリ「雨具、モバイルバッテリー、おやつ」 イオリ喜「その他もろもろのセットです」 ルルリ楽「やけに気が利くわね」 イオリ無「で、これを売ると言ったら」 イオリ疑「いくらで買ってくれますか?」 ルルリ驚「?!」 タケル「旅行道具も自力だぜ」 ミリア「おそろいのカバンだから」 ミリア笑「5万円」 タケル驚「ごまんいぇん?」 イオリ「それはさすがに」 ミリア無「5万円で買う」 ミリア楽「ルルリは?」 ルルリ「ちょっと高いわね」 イオリ「ですよね」 ルルリ楽「一円安くして欲しいわ」 タケル驚「4万9999円でいいのか?」 ルルリ「いいわよ」 ルルリ「領収書を書いてちょうだい」 タケル疑「領収書?」 ルルリ「宛名と但し書きがあるレシートのような紙よ」 ルルリ眠「須堂琉瑠璃様 ¥49,999-」 ルルリ眠「但し、旅行用品代として、領収いたしました」 ルルリ眠「自分の住所氏名捺印」 ルルリ「5万円未満なら収入印紙は貼付不要だわ」 チサト「せこい」 チサト笑「そこまで気が回るならデータで貰いなさいよ」 チサト「紙じゃなければ印紙の貼り付けは不要ですよ」 タケル疑「この領収書って何に使うんだ?」 ルルリ「集めると税金が安くなるのよ」 タケル「割引クーポンみたいなもんか」 ミリア喜「わたしも欲しい」 【つづく】 【開始・結果発表】 【背景・葉月婆宅・部屋】 【立ち絵・ミリア楽左】 【立ち絵・ルルリ楽右】 【音楽・子供の外遊び】 【項見出し】 ルルリ「最終的にいくら貯まったのかしら」 ルルリ楽「私は225,001円」 ルルリ「受託開発は外税で他は内税ね」 ミリア楽「20万円」 チサト楽「8万4千円です」 チサト「ちなみにリュックは5千円で買いました」 イオリ楽「8万2500円です」 タケル楽「8万円」 タケル「結局ルルリが一番か」 ルルリ眠「デスマーチは儲かるのよ」 ルルリ哀「命はすり減るけど」 イオリ「大阪旅行を考えていたんですが」 イオリ「北海道も行けそうですね」 ルルリ眠「それが、札幌は無理だったわ」 ミリア疑「混んでる?」 ルルリ「すっかり忘れてたけど」 ルルリ哀「マラソンの影響が続いてるのよ」 タケル「あー、やってたな」 ルルリ「お盆を過ぎれば落ち着くかもしれないけど」 ルルリ楽「その頃にはアリア祭りだわ」 イオリ「じゃあ、計画通り、大阪旅行でいいですかね」 ルルリ楽「余裕があれば、九州四国も面白そうね」 ミリア楽「神戸とか」 タケル笑「毎日自由行動だもんな!」 ルルリ笑「夜も好きなだけ飲めるわよ」 チサト無「未成年」 ミリア笑「牛乳ね」 ルルリ「旅先でたくさん写真や動画が撮りたいわ」 イオリ笑「思い出作りましょう!」 ルルリ「取材旅行ってことにすれば」 ルルリ「経費で落としやすいから」 チサト「何の取材ですか」 ルルリ笑「ふわふわ」 ミリア笑「ふわふわ!」 ルルリ「アニメの出演料って」 ルルリ穏「いくらくらい貰えるものなのかしらね」 タケル「普通、アニメには出演しないよ」 イオリ疑「アニメになるんですか?」 ミリア「魔法少女ミリアだよー」 ルルリ「グロ描写はNGね」 【章解放・070・07章本編を解放しました】 【章解放・061・06章1項を解放しました】 【章解放・071・07章1項を解放しました】 【おわり・060】